スペシャルアーマーの35(t)指揮戦車を作っていきます。
前回は車体上部や砲塔を組み立てて、全体の大まかな組み立てを終了した。
今回はキット付属品や自作パーツなどを使って細かいところの作りこみをしていこう。
筆者が久々に実店舗で補給をしてきたよ。
タミヤとハセガワ定番品……。
筆者のことですから
「どうせすぐに完成するからヨシ!」
とか言って購入したのでしょう。
実店舗の品揃え偵察も兼ねていたようだ。
特にガンプラ方面。
筆者が見たところ
「売り場が半分ぐらいに縮小、商品も大半がSD系列」
とのことらしい。
回復までまだかかる感じかな?
どうせ筆者は仮組み放置品のガンプラや代替のスケモが大量にあるんだ。
在庫を崩しながら気長に待つとしよう。
牽引ロープに手を加える
キット付属の牽引ロープはこんな感じです。
全プラ製のものが1本で、これを巻いて車体後部に搭載します。
……これ巻けるの?
筆者が以前同様のものを巻こうとしたところ、盛大に折れましたな。
なので今回は少し手を加えます。
まずは部品を切り取り、両端のタグ部分だけにしてしまいます。
そして縄部分を切り取ったところにピンバイスで凹みを。
一度0.5mm径の穴で位置決め用の凹みをつけてから、1.0mm径で本格的な凹みをつけます。
後の作業を考えるとなるべく太めの穴を開けたほうがいいけど……
部品の面積自体が狭くて1.0mm径でもギリギリだった。
破損リスクが気になるならもっと細いのでもいいかもね。
開けた凹み部分に、筆者がジャンクパーツ入れから掘り出してきた他キットのロープを取り付けます。
ロープの長さは切り取ったプラ製のものを参考に。
なんのキットのかな?
おそらく、以前組んだタミヤのKV-2のものかと。
とっておいたものの他に使い道がなく不良在庫化しているので、惜しまず使います。
プラではないので瞬間接着剤で留めましょう。
そして同じく瞬間接着剤を使って車体後部に搭載。
端のプラ製部分はプラモデル用接着剤でも大丈夫ですが。
タグ部分はそれぞれ異なった形をしている。
留め具のようなディティールがあるのを車体左側にセットしよう。
図ではその左側のタグの下を通して右側にもう1つのタグが来るけど、筆者は接着強度を考えて上を通るように変更している。
車体側面のパーツを自作する
続いて車体側面のディティール類を追加します。
まずはコード類から。
キットの説明書に長さ指定と自作指定があるので、それを参考にしてエナメル線を切り出していきます。
とりあえず
- 25mmが2本
- 12mmが1本
- 50mmが1本
となる。
後でさらにもう1本追加するけど、それはその時に説明する。
まずは右側から。
25mmを車幅灯から、50mmを正面のライトから伸ばしていきます。
瞬間接着剤で不自然にならないように留めつつ、車体側面の奥まった部分へ持っていきます。
凹みとか付けておいたほうが良かったかも。
というかこれは以前アカデミー・エアフィックスのキットでも同じようなことをしていたね。
左側はこんな感じに。
25mmは同じく車幅灯から。
12mmはホーンから伸ばしてやります。
後者が少し難しいですね。
12mmのほうは後で別の部品を通すから、折り返し部分をΩ状にしておいてやろう。
ちなみにキット指定のエナメル線は3mm径。
今回は手持ちになかったので4mm径を使用している。
その後から通す別の部品がこちら。
車体側面に棒状のパーツを取り付けます。
キットでは0.5mm径の棒を85mmで切り出して取り付ける指示が出ています。
正確な太さにするなら同径の真鍮線を使うのがいいだろう。
ただ筆者は接着強度のことを考えて伸ばしランナーを使った。
こちらはプラセメントでがっちりくっつけることが出来る。
これで車体側面の工作は終了だね。
フレームアンテナを搭載する
続いて指揮戦車最大の特徴とも言えるフレームアンテナの組み立てを。
キットでは5パーツで再現されています。
細い部品で構成させているので折らないように注意。
丁寧に整形していこう。
とりあえず組み立てるとこんな感じに。
とある理由から、支柱下部に来るゲートは残しています。
とある理由……。
このキットのフレームアンテナは穴あけ指示がなく、取り付け位置の指示も曖昧。
というか所謂イモ付けとなっている。
なので適当に調べた画像を参考に、車体後部に穴あけ。
残しておいたゲートを取り付けピン代わりにして接着している。
ずいぶんと適当だなぁ。
この穴あけ位置もいろいろ問題があって、後で面倒なことになりますが……。
とりあえずセットするとこんな感じに。
もう少し外側寄りに穴あけをしても良かったかもね。
ジェリカンとラックを追加する
さてこのキットもう1つの特徴がこのエッチングパーツとレジンパーツ。
これらを使ってジェリカンラックやその他の部品を作っていきましょう。
ここで早速問題が。
レジンのジェリカンラックを切り出したのですが、底面がかなり荒れています。
底面が隠れるのならこれでもいいのですが、今回のは底面が見える形で搭載するので……。
なんかこれは成型がかなり面倒そうな。
ついでに言うとこのジェリカン、5個中3個は後期のものらしく本体に「1943」の刻印が見えます。
この指揮戦車は1940年のものなので……。
というわけで成型が面倒そうだったので、筆者の手持ちにあったプラ製パーツに置き換えてしまいます。
使用したのはかつて発売されていたタミヤスケール限定品の35(t)に付属していたものの余剰パーツ。
現在はラック部分など一部部品が省略されていますが、初期型ジェリカンセットとしても発売されています。
結局レジンパーツは使わないことに……。
底面が隠れるような場面で使おう。
プラパーツのはレジンパーツより少しだけ厚みがあるようだ。
今回は特に問題なく使えた。
ついでに同じくレジンパーツで付属するノテックライト。
これも同じくプラ製のものに置き換えてしまおう。
各エッチングパーツと組み合わせてジェリカンを搭載します。
3つセットは車体後部左側に。
2つセットは左フェンダーの最後部に置きます。
2つセットの方は下になんか敷いているね。
B21番パーツ、ジャッキ台ですな。
他のキットの35(t)ではジェリカンの上に置いていますが、このキットはジェリカンの下に敷く格好で搭載する指示が出ていますな。
ここで1つ問題が。
3つセットのジェリカンを搭載しようとしたところ、フレームアンテナ支柱に引っかかった。
どうも支柱間の幅が狭かったらしい。
あらら。
どうする?
とりあえず穴を開けなおして、前側の支柱を前方にずらした。
元の穴は伸ばしランナーの円錐部分を突っ込んで埋めている。
左側は上からジェリカンを被せるから、そこまで神経質に穴埋め箇所を整形しなくて大丈夫だ。
これはアンテナよりも先にジェリカンラックを取り付けたほうがよかったかもしれませんな。
ここでもう1つ問題が。
キットのエッチングパーツのままだとジェリカンラック下部の抑えが再現されておらず、そのままだと左右のジェリカンがスルっと抜け落ちてしまうように見える。
言われてみれば。
他のキットだとちゃんと抑えがあるよね。
なのでここは自作で追加。
手持ちのホビーベース、プラストライプで適当に再現する。
最終的にこんな感じに。
これ以上時間をかけようとすると筆者が作業を放棄してしまうのでこれで完了としよう。
金属パーツにはナンバープレートもありますね。
これも接着してしまいましょう。
車体左側のプレートはキット指定の位置だと砲塔を回した際に干渉して外れてしまう。
なので少し後方にずらしている。
なんかあちこち面倒なことに……。
最後に1点だけ。
先ほどジェリカンを作るついでに作ったノテックライトを装備します。
これも穴あけ指示が無く、イモ付けとなります。
軸うちなどをしてもいいですが、先ほどの作業で筆者が消耗しているのでここはイモ付けで……。
スペシャルアーマーの説明書にはコードの指示が無いけど、筆者の手持ちにあるタミヤ箱製品にはコードの指示があるね。
0.3mm径の金属線を35mmの長さ、と指示がありますね。
筆者の手持ちには0.4mm径のエナメル線しかないので、それで済ませてしまいます。
今回の戦果
そんなこんなであちこち手を加えていたけど、ようやく組み立てが完了だ。
なんかえらい苦労したような気が。
今回はここで中断。
次回はお楽しみの塗装作業からになる予定だ。
続きは次回!