
イタレリより発売されています、サヴォイア・マルケッティSM.79の雷撃機型を作っていきましょう。

前回は機内を組み立てた。
今回は貼り合わせた胴体を整形しつつ、主翼や尾翼を組み立てていこう。

いつもなら主翼を先にくっつけちゃうんだけど、今回は違うんだ。

主翼を胴体にくっつけると開口部が減りますからね。
なるべく削りカスが発生する切削作業が終わってからのほうが好都合なのですよ。

それでは作戦を再開する。
欠けている部分の補修


とりあえず胴体の合わせ目部分を整形。
開口部分が多いから、削りカスが機内に入らないようにテープで塞ぎながら進めるといいかな。
……とか何とか思っていたら、変な欠け箇所が。

良くも悪くもイタレリ製品はおおらかなものが多いですな。
どうも部品の角が丸まっていることが多いといいますか……。

角が丸まっている部品を組み合わせた結果、このように欠けたような形になりやすいんだ。


ここは以前のヒケ埋め手段を応用。
接着剤で発生したプラの削りカスを溶かし、それで欠損箇所を補修してみましょう。

先に削りカスを盛ってから接着剤を流し込む。
もしくは逆に接着剤を流し込んでから削りカスを盛り付ける。
どちらでも問題ない。
とにかく溶けたプラを圧着して、切削時に本体から剥がれないようにしよう。


乾燥後に削るとこんな感じに。
見た感じ大きな問題はなさそうですな。

昔の筆者はパテとかを使っていたけど……
異素材ゆえに切削時に剥がれたりするのが気になってね。
今回の手法なら同じプラ同士で食いつきがいい。
流し込み式速乾のものを使えば、より作業効率がいいんだ。
窓部品の取りつけ


胴体の切削が終わり、削りカスが出にくくなった時点で窓パーツを取り付けていきます。
今回の機体は多人数の乗る爆撃機・雷撃機なので窓パーツが多めですな。
マスキングに手間がかかりそうです。

接着にはいつものセメダイン・ハイグレード模型用。
今回のキットは内側から取り付けるタイプだから、筆者が作業中に押し込んだりしないといいんだけど。
尾翼の取り付け


続いて尾翼。
動翼部分が羽布張り構造なのは全金属製航空機でもよくありますが、この機体は尾翼本体も羽布張り構造のようですな。

強度を補うためなのか、支柱も片側2本。
これは空気抵抗とか発生しそうだね。


ちなみにボックスアートにも描かれている通り、実際は張り線も多数存在する。
今回は省略して進めるけどね。

羽布張りなので外装で機体強度を出せず、このような支柱や張り線による補強をしているという……。


組み立てるとこんな感じに。
少々長さが危うい気もしますが、これで進めてしまいましょう。

正直取り付けダボの位置が合わない箇所がいくつかあった。
それらはピンを削って直付けするような形にしている。
主翼の組み立て


主翼も前回塗り分けを行った主脚格納部分を組み込み、貼り合わせ。
内部は空洞なので、格納部分と主翼の間に隙間があります。
押し込んだ際に外れないよう、適当なプラ棒類でつっかえ棒を作っておくとよいかと。

このキットは外側の動翼、エルロンが別パーツで可動式となっている。
可動させたい場合は接着剤の流れ込みに注意しよう。

内側の動翼が揚力調整用のフラップ。
外側のは機体を傾ける際に使うエルロンだっけ。

それと垂直尾翼にあるのが左右に機体を振るためのラダー(方向舵)
水平尾翼のが上下に機体を向かせるエレベーター(昇降舵)でしたな。

ここは魚雷を取り付けるためにいくつか穴を開ける必要がある。
説明書を参考に、主翼貼り合わせ前に開けておこう。


この部分は部品が反っているのか、合わせ目部分に隙間ができやすかったですな。
今回は胴体に近い部分に隙間ができたので先ほど同様プラ材を持って隙間を塞ぐことに。

真ん中になんか大穴5つが。

そこは爆弾倉部分ですな。
SM.79はHe111同様、低翼機で主翼桁部分が爆弾倉部分を貫通しているらしく……
その都合でこちらも爆弾を縦積みするような構造なのだとか。


キットではもう少し後で取り付ける指示が出ていたエンジン取り付け部分。
この段階で取り付けてしまおう。
ここも隙間ができるので、プラ材を突っ込んで埋めている。
エンジンカウルと被るので、あんまり目立たない箇所でもあるんだけどね。

隙間を埋めたのは上部だけですな。
下部はモールド風に処理しています。
今回の戦果


ここまでできたら主翼を胴体に合わせてしまいます。
隙間ができないよう、テープやクリップで挟みつつ……。

長くなりそうなので今回はここで中断。
次回は風防周りなどの組み立てになる予定だ。

続きは次回!
この記事で作っているキット




