
タミヤMMシリーズにラインナップされています、T-34/85中戦車を作っていきましょう。

前回は砲塔を組んでみた。
今回は足周りを進めていく

このキットはたしかモーターライズの名残でポリ製のベルトなんだよね。
接着や塗装がしづらかったり、ちょっと張りが強くて扱いにくかった記憶が。

それ以前のことがこのキットに発生していましてね。
今回は大幅に手を加えることになりそうです。

過去の筆者が余計なことをしたというやつだ。
今回は主にそれの後始末になるだろう。
それでは作戦を開始する。
足周りの組み立て


こちらが足周り。
車体下部は同社のT-34シリーズ共通で、モーターライズ時代の名残がありますな。
各部に開いた穴など……。

底面はともかく、横のは外から見えるから過去の筆者が埋めようとした痕跡があるね。
転輪はディスクタイプ。
これは少し前に作ったチェリャビンスク版のT-34と同じものかな。

このキットは車体部分が76mm砲型のものとほぼ共通らしく、マニアからすると85mm砲搭載型としては少し不自然な部分があるようだ。
なにより過去の筆者がこのキットをパーツ取りに使ったらしく、転輪が足りていない。
今回はこれを取り替えてみよう。

ディスク型転輪も、主にT-34/85に使われた後期のものはゴムリム部分に穴が空いていないもののようですな。
このキット付属のは76mm砲型のものを流用したため、初期のT-34によく見られたタイプがセットされているようですが。

仮置きしているのはアカデミー製品の余剰品ぽいね。
なんか軸径が合わないのか、奥まで転輪が入っていないけど。
不要な穴を埋める


転輪云々の前に、まずは車体の不要な穴を埋めていきます。
適当に切り出したプラ板を貼り付けて……
機動輪周りはウェザリングでごまかすことも考えて、整形はほどほどにしてしまいましょう。

なんか車体後部に見慣れないパーツを取り付けるみたいだね。
これはあれかな、また取材元の車輌が勝手に取り付けていたやつかな?

気になって調査したところ、どうも第112工場製のT-34でよく見られた牽引用のプレートらしい。
今回のキットは砲塔の形が第183工場製のものに近いので、そちらにイメージを統一。
取り付け部分の凹みはプラ板で埋めてしまった。

……この前第112工場製のT-34を作ったけど、こんなパーツあったっけ?

ありませんでしたな。
筆者も今回初めて知ったことなので、あの時は追加加工もせずに……。

今回のキット、この凹みがない従来型の下面パーツもセットされていたようだ。
筆者が気がついたころには凹みありパーツをガッチリと接着済みだったので、今回は一手間加える形に。
転輪の加工


さて代用品の転輪取り付け。
筆者が試しに一つ行ったところそれらしくなったので、今回はこのアカデミー製品を使ってみましょう。
以前のT-34/76で余っていたものですな。

どうやったのかな?


まずは2枚重ねになっている転輪の片側、サスペンション軸に差し込む穴を3.0mm径のピンバイスで拡大します。
画像ですと左側が加工前。
右側が加工後ですな。
タミヤ製のサスペンションアームは根元が太くなっているので、内側に来る転輪にこの加工をしないと奥まで入らないので……。

アカデミー製の転輪は2枚とも同じ形のパーツだったね。
外側に来る転輪には必要ないから、全部にはやらないように……。


転輪は余剰パーツが大量に発生したアカデミー製品でしたが、軸のキャップ部分は余剰パーツが発生しません。
ここはタミヤ製パーツを加工。
内部の筒状の部分を切り取ってしまい、残った頭部分の内部を2.5mm径ピンバイスで広げておきます。
これでこの頭部分がサスペンションの軸に対応するようになりますな。
無論、完全に貫通しないように注意を……。

塗装や接着がしづらいポリパーツだから、正直使いたくないんだけど……。

まとまったキャップパーツが筆者の手持ちになくてね。


おそらく2.5mmに広げたので、軸とキャップ部分で接着剤なしでも噛み合ってくれそうですが……
念のため転輪に接着。
無論そのままではまったく接着できないので、一度ガイアノーツのマルチプライマーアドバンスを塗ってから瞬間接着剤で転輪にキャップをくっつけます。

これでもやっぱり剥がれるときは剥がれるんだけどね。
あんまり車輪を回したりはしないほうがいいかも。

キャップ部分がポリ製なのもモーターライズ時代の名残なのだろう。
サスペンション軸はそのままだと長すぎるので、少し短くカット。
多少短くても転輪自体がぴったりなので、保持力は問題ないはず。
今回の戦果


というわけで10個全ての転輪を置き換えました。
転輪同士の隙間は塗料が入りにくいので、接着前に黒など暗色で塗り潰しておくとよいかと。

ゴムリム付きの穴開き転輪に。
T-34/85の画像を見ていたけど、穴開き転輪の方がディスク型よりも多いよね。


と、ここまでやっておいて今更言うのもなんだけど……。
このゴムリム付きの穴開き転輪は前期型らしく、当時のT-34/85がよく装備していた後期型とは少し異なるようだ。
比較用に以前組んだアカデミー製のT-34/85を用意。
こちらはゴムリム周りに穴や溝がない。
このタイプのほうが厳密にはT-34/85では一般的だったようだ。
今回は取り替えていないけど、タミヤのは機動輪や誘導輪もT-34/76で使われた古いタイプなので細部が異なる。

せっかく改造したのに。
そういえば今回の転輪はT-34/76から持ってきたものだったね。

こだわる人は履帯や機動輪、誘導輪などと共に別のところから持ってくるとよいかと。
今回は用意する手間や筆者の余剰品有効活用のために、こんな形になってしまいましたが。

今回はここまで。
次回は残る車体上部を進めていく予定だ。

続きは次回!
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