筆者が組みかけで放置していた、ハセガワのハインケルHe111Zツヴィーリングを作っていきましょう。
前回は箱の中身を確認した。
今回はその残骸を組み立て、一気に形にしてしまおう。
ええっと、組み立て済みの箇所もあるから、ダイジェストになるかな。
基本的な構造は直前に完成させたZ-2型と同様になります。
そちらを参考にしていただければ幸いです。
それでは作戦を開始する。
主脚や主翼の注意点
基本的な構成はZ-2型と同じなので、途中経過を省略して組んでいきます。
エンジンナセルは角度の都合から、微妙に似た形の異なるパーツを5組用意します。
間違えないように……。
間違えて取り付けようとするとエンジンと主翼の角度が合わなかったり、段差ができたりする。
あらかじめ内部に番号でも書いておくといいだろう。
そういえば中央翼の右側の主脚格納庫、ここだけ以前の筆者が未塗装なんだよね。
なんか間違い云々とか言っていたっけ。
この画像を参考にしてその話を進める。
左側が今回のZ-1型の説明書。
右側が前回のZ-2型の説明書だ。
注目してほしいのは中段に掲載されている、工程14番(Z-1型)と13番(Z-2型)
Z-1型の説明書では中央翼右側の主脚格納庫の部品に、C12番パーツを使う指示が出ている。
一方Z-2型の説明書では、そこにC11番パーツを使う指示が。
今回はZ-1型だけど……
そうなると全体で見て、C11番パーツを1つとC12番パーツを3つ使うことになるね。
なんかバランスが悪いような。
どうもZ-1型用の説明書は間違いらしい。
この指示に従って中央翼右側にC12番パーツを組み込むと、パーツの角度が合わずうまく組むことができない。
C11番とC12番はちょうど対照的な形なので、外から見えるディティールも違和感のあるものに。
なのでZ-1型のキットでも、キットの指示を無視して中央翼右側にC11番パーツを組み込もう。
以前の筆者は当時素人だったにもかかわらず、その違和感に気づいて塗装後に組み替えている。
ハセガワにしては珍しいなぁ。
海外キットだとこういうの珍しくないんだけど。
メーカー側も気づいたのか、翌年発売されたZ-2型では修正されていて
「C11番パーツ×2、C12番パーツ×2」
の構成になっていますな。
右主翼の下側のディティールを埋めるのは、Z-2やそれ以前のHe111と同様。
今回は伸ばしランナーで埋めてしまいます。
同じプラ成分なので、切削がしやすく食いつきもよいというやつです。
ぴったり切り出さなくても、接着剤で溶かして上から押し付けてしまえば大丈夫だ。
増槽の組み立て
Z-2型では爆弾を装備する形になっていましたが、こちらでは増槽を装備。
Z-2型のキットには付属しなかったものですな。
胴体下の爆弾ラック部分に4つ取り付けるみたいだね。
Z-2型はレジン製のラックで中央翼の下にも爆弾を取り付けていたけど、今回のは中央翼下には何もなし。
事前の穴開けも不要だよ。
増槽はそのままでは取り付けられない。
指示通り、真ん中の突起を切り落として調整しよう。
計4つ、加工が完了です。
形的に、Bf110が装備していたものとよく似ていますな。
Bf110はハセガワからは発売されていないし、この増槽をハセガワ製キットで組むのは初めてかな。
胴体のマスキング
胴体はクリアーパーツを組み込み、マスキング。
本キット前半の山場ですね。
前回同様、胴体側面の前面窓は丸い窓のあるタイプとなっている。
マスキングはゾルで行った。
余った通常の窓パーツは通常のHe111向けの補修用パーツにするといいだろう。
筆者が使用しているマスキングゾルはクレオスの「Mr.マスキングゾル改」
ただ先日にこれのリニューアル版である「Mr.マスキングゾル改2」が新発売されたようですな。
今から導入する方はそちらが手に入れやすいかと。
今回の戦果
とりあえず組み立て完了に。
前回中央翼を接着したところ、塗装やマーキングに苦労しました。
なので今回は接着せずに進めていきます。
幸い部品の合いは良好なので、後で接着しても目立つ隙間などはなさそうです。
15年前の筆者が太刀打ちできなかったキットが、あっという間に形に。
一番の難所であるクリアーパーツも、今ならセメダインハイグレード模型用を使えば難なく組める。
偉大な製品だ。
そういえば細かい部品がなんか塗装済みのようだけど……。
前回のZ-2型を塗る際に、小面積部分は一緒に塗装してしまったというやつです。
急ぎの用だったので、こういう箇所は先に塗ってスピードアップを図っていたという。
今回はここまで。
次回は塗装からになる。
続きは次回!
この記事で作っているキット