模型大体戦闘日誌、始まるよ!
前回はハセガワのハインケルHe111Z-1が完成しました。
これで今月序盤の更新止めになった原因のキットが全て片付いたわけですが……。
急ぎのモデリングでだいぶ筆者が消耗してしまった。
なので今回は少し速度を落としながら組んでみよう。
それと……筆者がデカール資材の修行をしたいそうだ。
なので、なるべく少ないマークのキットを作ることにしよう。
あんまりマークが多いと全部見きれないというやつだね。
それに数が多いと乾燥中に触れる事故も発生しやすいですな。
なので今回は戦車模型にしてみよう。
今回のお題 プラッツ 1/35 ルノーFT-17(BC自由学園)
今回作るのはこちら。
プラッツより
ルノーFT-17(BC自由学園)
だ。
1/72スケールも出ているようだけど、今回は例によって1/35のものになる。
おっ、久々のガルパンだね。
III号戦車以来かな。
ここでのガルパンキットとしては3つ目になりますな。
最初のP40からだいぶ時間が経っていますが……。
プラッツのガルパンキットは基本的に他社製品のOEMとなっている。
今回のFT-17はモンモデルから2010年代前半に発売された製品がベースのようだ。
なんか聞きなれないメーカーだね。
モンモデル(MENG MODEL)は中国のメーカーですな。
FT-17というより、モンモデル自体が2010年代ごろからの新興メーカーだったような気がしますね。
ルノーFT-17とは?
この車輌はフランスのルノー社が開発した軽戦車だ。
17という名前の通り、第一次世界大戦後半の1917年に採用されている。
第一次世界大戦(WWI)の車輌なんだ。
ここで組んでいるのは第二次世界大戦期のが多いから、WWIのは初めてかな?
第一次世界大戦では機関銃や塹壕、鉄条網を組み合わせた陣地が非常に強固だった。
従来の歩兵による突撃では突破までに多大な犠牲が出るため、それを解決すべく様々がものが試される。
毒ガスやら飛行船、航空機やら……
戦車もその1つだったね。
- 生身の歩兵では陣地を突破する前に鉄条網で足止めされ、マシンガンになぎ倒される
- 戦場は砲撃で凸凹の穴だらけ。タイヤで走る普通の自動車でも足を取られる
- ならば大砲やマシンガンを載せて装甲化し、不整地に強い無限軌道式のトラクターで突撃すればいいのでは?
……といった感じですな。
こうしてイギリスの菱形戦車、マークIやそれを改良したマークIVなどを皮切りに各国で戦車の開発が始まる。
横から見た際に車体が菱形に見えるから、菱形戦車と呼ぶのだとか。
……なんかすごくもっさりしているというか。
本当に近代兵器なのかな?
まだまだ戦車の黎明期ですからね。
戦時中の手探りで開発されたものですし。
今でこそ陸戦の主役な戦車だけど、この頃はまだ珍兵器の1つとしか考えられていなかったとか。
そんな中、フランス軍はシュナイダーCA1やサン・シャモン突撃戦車なるものを開発。
それらを支援するための戦車として更に開発されたのが、今回作るルノーFT-17だ。
これまた主役の2つはなんかアレな見た目を……。
まだまだ黎明期の車輌ですな。
装甲化された移動砲台といいますか、陸上戦艦といいますか。
ルノーFT-17はそれまでの戦車と比較して画期的な要素がいくつかあった。
最大の特徴は360度回る砲塔を搭載していたこと。
今では当たり前になった要素だけど、それを初めて導入したのがこのルノーFT-17であったと言われている。
これにより柔軟な運用が可能になり、その結果本来の主役になる予定だった2種類の戦車を押しのけて大量生産されることに。
武装は機関銃装備と砲装備があったようですな。
砲塔自体も鋳造製とリベット接合式があったり。
本キットの大元であるモンモデルは鋳造製・リベット接合双方の砲塔型を発売しています。
BC自由学園の車輌は鋳造砲塔装備なので、そちらがベースとなっていますね。
FT-17は一次大戦後期の協商国陣営の戦力として活躍し、その後も日本を含む世界各国に輸出されるベストセラーとなった。
第二次世界大戦期にもフランスや世界各国が装備していた車輌が駆り出される。
さすがにこの時期になると旧式化しているんだけどね。
ドイツ軍なんかも、フランスを占領した際に手に入れた車輌を後方警備に回したりしている。
第二次世界大戦期の戦車は進化のスピードが速いからなぁ。
回る砲塔を装備し、近代戦車の基礎を固めたルノーFT-17。
プラッツから発売されたモンモデル製品でアニメ「ガールズ&パンツァー」のBC自由学園所属車輌を作ってみよう。
箱の中身を確認する
それでは開封。
中身はこんな感じ。
なんか箱の中に印刷されているね。
切り取ることで飾り台になるようです。
筆者としては箱のままのほうが好都合なので、今回は手をつけませんが。
ガルパンキットは同じ種類の車輌でも、時期によって細かい付属物の変更があったりする。
現行品とは異なっているかもしれないけど、その辺りはご了承を。
今回のキットは品番がGP-42。
2018年ごろ発売のようですな。
どうもその後に「ボカージュ情景素材付き特別版」として、品番GP-42BSのものが発売されたとか。
大袋を開けてプラパーツを確認。
比較的後発のガルパンキットは成型色を設定に近づけていることが多いみたいだけど……
今回のキットもそれに該当するようだ。
車体のグレーと黒い履帯パーツのおかげで、塗装せずともそれらしくなる。
部品が細分化されていることも多い海外メーカー。
ただこのキットは思ったより部品は少なそうだね。
元のキットのおかげで、機関銃パーツとかも付属します。
今回の車輌は砲装備型なので、それらは余剰パーツ扱いですな。
エッチングなど付属の金属パーツ。
プラパーツの成型色は設定に近いけど、残念ながらこれらの部品は要塗装だ。
このキットは足周りが可動式のようですな。
金属パーツはそれに使うようです。
付属デカール。
高品質なイタリアのカルトグラフ製。
車輌に使うマークは2セット分付属する。
失敗したときの予備にするなり、他の車輌に使ってBC自由学園所属にするなりしてみるといいだろう。
おまけとしてマリー様らBC自由学園のメンバーも収録。
ただ版権の都合なのか、キャラ部分は部品請求とかの対象外みたいだね。
今回のキットは他におまけ要素はないみたいですな。
P40なんかですとアンツィオ校章の缶バッジとかが付属しましたが。
紙媒体は説明書と訂正用紙。
この内容は……。
このキットの説明書にはF・Gランナーのパーツの指示がありますが、キット自体には含まれていません。
なのでそれらを省略してほしいとのことですな。
おそらく
- 大元のモンモデル製FT-17キットの説明書をそのまま流用した
- しかしF・Gランナーをこのキットでは外しており、そのため実物と説明書の表記に差が出た
……ということなのだろう。
外したのは主にエンジンとかの内装パーツっぽいね。
初心者向けに省略したのか、それともコストダウンのために外したのかな?
なお説明書の表紙にはガルパンキット恒例、コミカライズ版でお馴染みの才谷屋龍一氏による1ページ漫画が掲載されている。
どんなものかは……実際に購入して確かめてほしい。
キットの塗装パターンは1種類。
最終章で登場した、BC自由学園のマリー搭乗車ですな。
同学園のルノーFT-17は劇中でもこの1輌のみの登場だったはずです。
フランス戦車だけど、指定の塗料はドイツ軍向けなジャーマングレー。
ドイツ軍モデラーな筆者なら持っているよね。
指定はクレオスのMr.カラーやテスター/モデルマスター。
筆者はガイアカラーやタミヤカラーのを保有していますな。
タミヤのはだいぶ明るめの色調でしたが……。
青みのあるダークグレーというか、絶妙な色合いをしている。
なんか筆者はもっと近く見える塗料を見つけたようだね。
なのでジャーマングレーは使わない可能性が高い。
次回、製作開始!
今回はここまで。
次回から組み立てを開始する。
今回のキットは劇中のモデルとどのくらいの差異があるのかな。
キットによってはまったく別物だったりするけど。
今回のFT-17の場合、細かい装備やパーツの位置で多少差異があるようですな。
場合によってはキットに付属していないものを装備していたり。
その辺りの塩梅に迷って、筆者はガルパンキットを積みがちだったりする。
できる範囲や気になる部分だけ手を加えていくことにしよう。
続きは次回!
この記事で紹介しているキット