
模型大隊戦闘日誌、始まるよ!

前回は筆者が長年放置していた、スペシャルホビーのJu87Aが完成しました。
今回は……。

以前組んだ震電改のセット商品だった連山。
ようやく紹介の目処が立ったので、今回はそれになる。

おー、ようやく登場に。
3機も先を越されていたけど。

放置コース入りせず、なんとかスタート地点に並びましたな。
今回のお題 ハセガワ 連山


というわけで今回作るのはこちら。
ハセガワより連山だ。
以前はこれとセットになっていた震電改を組んだ。
今回作る連山は、このボックスアート手前にある四発機の方となる。

なんか機体下部にぶら下げているね。
桜花……ではないみたいだけど。

イ号誘導爆弾ですな。
連山&震電は海軍機で、イ号は陸軍兵器ですが……。
連山とは?

連山は中島飛行機が試作した、大日本帝国海軍の四発陸上攻撃機だ。
略符号はG8N。
連合軍によるコードネームはRITA(リタ)

- G→陸上攻撃機
- 8→8番目の陸上攻撃機
- N→中島飛行機の開発
って意味になるのかな。
一式陸攻がG4Mだから、だいぶ数字が飛んでいるように見えるけど。

間のG5~G7は
- G5N→深山(試作機のみ)
- G6M→一二試陸上攻撃機改(一式陸攻の一種。諸事情あり輸送機や練習機に転用)
- G7M→泰山(計画のみで試作機も完成せず)
といった形に。

昭和17年(1943年)、大日本海軍は四発の長距離攻撃機の開発を内示。
そのまま中島飛行機に試作が命じられ、開発が進んでいく。
この四発の長距離攻撃機が十八試陸上攻撃機、後の連山となる。

上で挙げた三菱の泰山など、他にも長距離攻撃機の開発はあったものの形にはならず。
中島は連山以前にG5N深山を開発しており、こちらは試作機が完成しましたが……。

上でも少し触れたけど、深山は残念ながら性能不足だったために試作どまり。
ただその深山での失敗を生かしたり鹵獲したB-17爆撃機を参考にして連山は開発が進み、1944年の10月23日に試作1号機が初飛行。
その後も試作4号機までが製造される。

この時期は……。

1944年となると……
太平洋戦線では同年6月にサイパンが陥落して、11月には米軍のB-29爆撃機による初めての東京空襲が発生します。
欧州では6月に連合軍がノルマンディーに上陸。
9月がマーケット・ガーデン作戦で、12月にバルジの戦いですな。

上述通り時期はすでに大戦末期。
戦況の悪化や資材の不足も相まって、これ以上の開発は進まずに終戦を迎えることになる。

大型機だし、見ただけで資材を使いそうなのはわかるね。
何より戦況が悪化すると爆撃機・攻撃機よりも戦闘機の需要が増すから……。

終戦後に破損していた試作4号機と思われる機体が修復され、アメリカ軍に引き渡される。
その後はアメリカ本土に輸送され調査のため飛行後、状態の悪化から一時保管されていた。
当初は博物館の展示用として保存される予定だったが、置き場所がなかったためか廃棄処分となってしまったようだ。

あらら。

日本機では珍しい大型の四発攻撃機連山。
消えた実機に代わり、ハセガワのキットでその雄姿を蘇らせてみよう。
箱の中身を確認する


ともかく箱の中身を確認。
こんな感じになっている。
実際には震電のほうは完成済みだけどね。

画像自体、震電改のときの使い回しですな。
今回作る連山は画像右側のものとなります。


パーツはこんな感じ。
プラランナー4枚と、クリアーランナー1枚という構成だ。

大型機の割には少ないほうかな?
イ号と主翼で少ないパーツでランナーを1枚ずつ使っているし。


……そういえば見ていて思ったんだけど、イ号のランナーと本体のランナーでまったく様子が違うんだけど。
- イ号のGランナー→凹モールドでランナーも細い
- 本体のA~Dランナー→凸リベットモールドでランナーも太め
のような。
Gランナーはそれに「PEGGY」ってタグに刻印があるね。

「PEGGY」(ペギー)は日本陸軍の四式重爆撃機・飛龍のことですな。
おそらくこのイ号は同社の飛龍からの流用品かと。

諜報部隊による情報によると……
- ハセガワ製の飛龍は90年代初登場
- 一方連山の方は1960年代後半には初版が登場
で、お互いにそれらを基にしたキットが2025年現在まで続いているようだ。
なので今回はランナーの様子が異なるものが一緒になっている。

60年代って……。

筆者が今まで組んできたキットの中でもかなり古い金型の部類ですな。
一方イ号の基となった飛龍のキットは90年代発売。
通常仕様の飛龍はCP帯なので、以前組んだ屠龍などと同時期のキットかと。


付属のマーク。
これも実際には震電改用のものは使用済みだ。
連山用のものはこの台紙上側に集中している。

細かい注意書き類は皆無。
国籍マークや機番のみですな。


収録された塗装図は3種類。
- 第721海軍航空隊(神雷)攻撃機隊所属 1946年(架空) 機番は721-362
- 同部隊・同時期所属機(架空) 機番はK721-73
- ドイツ空軍所属機 1947年(架空)
となっている。
震電改同様、こちらも量産はされなかったので架空のものとなっている。

ドイツ空軍版はRLM70と71のスプリッター迷彩。
他のドイツ軍爆撃機によく見られるパターンだね。

無論、架空なのでいつも以上に好きに塗ってしまうのも良いかと。
今回は先行した震電に合わせて、海軍機塗装にする予定です。
次回、製作開始!

今回はここまで。
次回から作業を開始する。

散々先送りされてきたキットだけど、周りの並走品は全部片付いたからもう大丈夫なはず。
ただ本体がかなり古いみたいだから、パーツの合いとかが心配そうな。

筆者はすでに組み始めていますが、どうも組む手順で苦戦しているようですな。
どこから手をつければよいのか……。

こういう大型機は銃座とかも多くなるからね。
先に組むべきパーツを組み込む前に外装を形にしてしまわないか注意だ。
逆に先に組むパーツがいつまでも仕上がらず、外装が先に進まないパターンもある。
それと詳しくは組み立て開始してから触れるけど、このキットはオモリ40gが別途必要となっている点も注意するポイントだ。

実際先送りになったのもその手順が原因で、全く進まなかったというのもありますな。

筆者が裏でチマチマ進めて、ようやく紹介ができそうになった感じだ。
とにかく、詳しくは次回以降となる。

続きは次回!
この記事で紹介しているキット