
イタリア軍の複葉戦闘機、フィアットCR.42ファルコ。
本場イタレリ社から発売されています、戦闘爆撃機型のキットで作ってみましょう。

前回は胴体周りを組んでいった。
今回は残る難所、主翼や支柱パーツの取り付けになる。

やっと進んだんだ。
随分と時間がかかっていたような。

筆者としてはあまり切り貼りしたくないのですが、結局切り貼りを決断したというやつです。

鋼管羽布張り構造の機体だから、あんまり切り貼りするとせっかくのディティールが潰れたり、細い支柱の強度が落ちるんだけどね。
どうしても切り貼りが必要になったようだ。
詳しくは後述するとして、作戦を再開しよう。
上部主翼の取り付け


複葉機の特徴と言える上下2枚の主翼。
下のは取り付け済みなので、今回は主に上のものの組み立てとなります。
まずは支柱の前に、動翼部分とのアームを取り付けてしまいましょう。
ついでに胴体のベンチュリー管らしきパーツも……。

アームパーツは4本あるけど、全部同じ部品っぽいね。
ここはそのまま取り付けて、と。

取り付け穴が少々大きいようだ。
気になる人は修正しておくといいだろう。
筆者は接着剤で溶かした周辺のプラで埋めて誤魔化すみたいだけどね。
支柱の取り付け


さて、問題の支柱部分。
ここは各パーツの形状が異なるようなので、一つずつ順番に確認して接着。
完全に固着させると調整が難しくなるので、流し込み式接着剤を少量だけ使い仮留めしていきます。

今回は支柱を下側に固定するんだ。
上の方がなんかやりやすそうだけど。


今回の機体はどれも支柱部分が主翼上面色と同じようでね。
なので下主翼の上面に固定して塗装に入り、完成直前に上主翼の下面に固定する形にした。

正直上側に合わせたほうがやりやすそうなんですけどね。


支柱を仮留めしたら、上主翼もテープで仮留め。
いい感じの位置に合わせていきますが……。

なんだろう、どれも微妙にあっていないような。

あちらを立てればこちらが立たずといったような状態だ。
なるべく切り貼りはしたくないところ。
ちなみに筆者はこのタイミングでだいぶ時間を使っている。


微調整を繰り返していたところ、どうも左右共に機体内側から2番目の支柱、7B番と9B番パーツが長いようですな。
所定の位置に収まりません。
逆にこのパーツに合わせると、他の支柱たちの長さが足りなくなるといいますか……。

念入りに確認しておこう。
削ってまた別のところが入らなくなると厄介だ。


接着面積の狭いパーツなので、なるべく切り貼りはしたくないところですが、例の支柱の接着面を削って短くしていきます。
画像の左側が削る前。
右側のものが削った後ですな。

接着面を削ると接続ピンもなくならない?

そこは削ってイモ付け状態にしよう。
軸を打ち直す案もあるけど、元々細いパーツなので穴も開けにくい。
反対側の接着面には手をつけないので、そちらで強度を出すことに。

削る接着面は角度をつけたりせず、元のパーツと同じ角度を保った状態で短くした方がよさそうですな。
筆者は鋭角に改めようとして、かえって接着面と隙間ができてしまったようなので。

削りすぎたらヒケ埋めと同じ方法でプラ材を練りこんで元に戻そう。


支柱の位置がだいたい決まってきたら、張り線用の凹みを0.5mm径ピンバイスでつけておく。
CR.42は最後期の複葉機だけあって、翼端に各2本ずつの張り線しかないのが幸いだ。
なんならなくても違和感がないかもしれない。

ここも苦戦しそうなポイント。
筆者は普段単葉機のアンテナ線とかも省略しているからなぁ。

筆者は基本的に精密さよりも強度優先思考ですからね。
ただ複葉機の張り線は施してみたいようです。
そのせいで在庫の複葉機キットがいつまでも動かないわけですが……。


ここまでの加工でこんな感じに。
これ以上突っついても先に進まないので、これでいきましょう。

この後向かって右側の、左主翼端の支柱も削っている。
詳しくは後述だ。

主脚は?
基部だけしか付いていないけど。

そこも塗り分けの都合で別にしておく。
基部は下面色だけど、主脚本体は上面色の用でね。
風防の組み立て


風防も忘れずに。
CR.42の風防は開放式。
前面にクリアーパーツを1パーツ接着するだけです。
ここの合いは問題なさそうですし、内側から吹き込まれても困るので別にしておきましょう。

ここも旧式の構造というか。
密閉式じゃないと空力的には不利なんだね。
今回の戦果


風防をマスキングして、各パーツを仮留め。
ようやく組み立て終了ですな。
操縦席周りはデカールを貼り付けていますので、テープではなくキムワイプを詰めた簡易マスキングにしています。

長かったなぁ。


さっきも少し触れたけど……
この段階で最終チェックをしたところ、左主翼端の21B・22B番パーツが長くて合わないことが発覚。
ここも短くカットして合うようにしている。

最後の最後まで……。

急ぎたい気持ちはわかるけど、塗装をした後に切り貼りしたくないのでね。
今回はここまで。
次回こそは塗装に入る予定だ。

続きは次回!