
イタレリのサヴォイア・マルケッティSM.79を作っていきましょう。

前回は細かい部品を取り付けたり、一部先行して塗装を行うなどした。
今回は前回組み終わった本体を塗ってマーキングしていこう。

お楽しみの塗装タイム。
今回は特徴的な塗装パターンになりそうだけど。

楽に行きたいならシンプルな塗装ですが……
このキットを今後再び作る可能性が低いので、せっかくなら塗装パターンが特徴的なものを選びましょう。
この展開はHe177A-5グライフでもありましたが。

海外製の中~大型機を複数組むことは少ないからね。
それでは作戦を再開しよう。
塗装図の確認


このキットに収録された塗装は4種類。
単色から迷彩までさまざまなのが用意されていますが、全て地中海方面での対艦攻撃に投入されたもののようですな。
シチリア島(イタリア)、ロードス島(ギリシャ)などの名前が記載されています。
今回は後者にいたという、塗装図左上の機体で仕上げてみましょう。
ボックスアートに描かれているものと同じですな。

下面のグレーが機体前面にも回りこんでいるんだよね。
あんまり見かけないイタリア機の塗装というか。

「雷撃時の低空飛行で、海面にまぎれるためにグレー色を前面に塗っているのでは?」
と筆者は推測している。
下地の塗装


まずは下地から。
- 風防の下塗り→Mr.カラー312番のグリーンFS34227
- 全体の下塗り→クレオスのMr.サーフェイサー500番と1000番(缶スプレータイプ)
- 胴体の白帯→Mr.カラーのグランプリホワイト
ですな。
前回のゴンドラ部分の調整のため、缶サフを使用しています。

缶タイプは面の広い機体にはちょうどいいね。
厚塗りになりがちだから、モールドとか埋まりそうだけど。

今回はゴンドラ周りで埋める作業とかがあったからね、それの確認だ。
案の定凹みや歪みが残っていたので、何度かサフ吹きと切削を繰り返している。
この画像でも、主翼下面とゴンドラパーツの合わせ目があった箇所に歪んだ凹みがあるのが確認できるだろう?

あまり細かく突っついていても先に進まないので、ほどほどにしましょう。
幸いつやを消せばそこまで目立たなかったり。
下面色の塗装


主脚格納部分や白帯部分をマスキングし、下面のグレーを塗ります。
ここは今までのイタリア機同様、Mr.カラー306番のグレーFS36270を使いました。

前述したとおり、今回の塗装だとこの色が主翼や機首の上面にも回り込む。
塗り忘れないよう注意だ。

白帯部分のマスキングも注意だね。
ゴンドラ部分をまたいだり羽布張りの凹凸面になるから、テープと表面に隙間ができないように……。
上面色の塗装


続いて上面色。
今回は黄色をベースにしてみましょう。
使用したのはMr.カラーのミドルストーンです。
先ほどの通り、今度は主翼や機首前面のグレーを残すように吹き付けています。
マスキングはテープを貼るのが億劫なので、エアブラシの細吹きをフリーハンドで行う形で済ませていますな。
逆に水平尾翼下面なんかはフリーハンドですと上面色が回り込みそうだったので、マスキングをしていますが。

イタリア機の黄色ってなんかどれが正解なのかわからないんだよね。
このミドルストーンは本来英軍機向けの色みたいだけど。

筆者はだいたい大戦前期の機体にこれを使い、後期の機体にはサンディブラウンを使うことが多いですな。
ドイツ軍戦車のダークイエローなんかも似合いそうですが。


続いて迷彩。
タミヤラッカーのNATOグリーンを斑に吹き付けています。

説明書ではかなり細かい斑模様になっている。
正直なところ、厳密に再現するのはかなり億劫に感じた。
なので適当に吹き付けてしまっている。
先に塗ったミドルストーンが消えない程度に塗り重ねていこう。

キットの塗装指定だと、グリーンは二種類掲載されているんだよね。
片方はダークグリーン(モデルマスターの1710番か4726番)
もう片方はイタリアンオリーブグリーン(モデルマスターの2122番か4726番)
って感じに。
4726番のほうは同じ指定だけど。

同じ色で二種類の色が書かれていましたが、どうもモデルマスターも塗料の質が異なる同じ色を発売しているようですな。


続いて茶色。
ここはMr.カラーのレッドブラウンを使用。
以前組んだイタリア機同様にしてしまいます。

本来はドイツ軍戦車向けの色。
……なんだけど、筆者はドイツ軍モデラーなのにこの色を不良在庫化しているという。

現在ドイツ軍戦車にはガイアノーツのレッドブラウンをメインで使っていますからね。
迷彩色ということもあって、なかなか消費されないという。

フリーハンドで塗ったこともあり、一部下面に不自然な上面色の吹き込みがあった。
この後に下面色を軽く吹き直して修正している。
これで本体色の塗装は終了だ。
細かい塗り分け


白帯部分のマスキングを剥がして確認。
筆で細かい部分を塗り分けていきます。
目立つ箇所としては、機首のエンジン付け根部分の金属色でしょうか。
ガンメタルという指定だったので、水性ホビーカラーのメタルブラックでも塗っておきました。

キットだとこの色は左右のエンジン付け根にも塗る指示が出ている。
ただそちらはカウリングが完全に重なってほとんど見えなくなるので、今回は省略した。
デカールの貼り付け


続いてデカールの貼り付け。
キット付属品はこんな感じです。
中古品なのでシートが多少汚れていますが、カルトグラフ製なので問題はないはずです。

製造番号再現用なのか、共通マークの11番には細かい数字が網羅されていた。
これは詳細不明なので、今回は省略している。
今回の戦果


貼り付けるとこんな感じに。
高品質なカルトグラフ製だけあって、貼り付けは問題なく行えました。


ボックスアートや塗装図だと、胴体側面の部隊コードは白帯と重ならないんだよね。
帯が太かったかな?

ただ塗装図での周りのディティール面からして、この太さであっているはずですが。
寧ろ部隊コードマークが幅広といいますか。

どちらかの寸法がキットと合っていない可能性がある。
先人たちの作例では白帯に重なるよう部隊コードを貼り付けていたものが見受けられたので、今回は修正せずそのまま進めた。
今回はここまで。
次回はウェザリングをして完成させよう。

続きは次回!
この記事で作っているキット








