
模型大体戦闘日誌、始まるよ!

前回は筆者が7年間積んでいた、ホビーボスのタシュ重戦車が完成しました。
さて、記事が作業にほとんど追いついてしまったようですが、今日はどうなるのでしょうか。

いいタイミングで筆者のところに増援部隊が到着した。

増援部隊?

要するに新しい積みですな。

要するに新しい積みだね。
今回はそのまま放置せず紹介しよう。
今回のお題 タミヤ 1/35 KV-2

今回作るのはこちら。
先日タミヤより新発売となった
KV-2重戦車だ。
端っこに塗料ビンが写っているけど、これは同時に筆者が注文したものなので気にしないでほしい。

なんか変な砲塔。

ソ連のKV重戦車シリーズの一員ですな。
筆者がかつて組み立てた、同社のKV-1の派生商品のようです。


KV-2は既にタミヤMMシリーズ第63弾としてラインナップされていた。
ただ今回のはリニューアル品。
2020年に発売されたKV-1(1941年型)をベースに、新規部品を加えたものとなっている。
KV-2とは?

この戦車は第二次世界大戦前期に活躍したソ連の重戦車だ。
1939年の11月末、ソ連がフィンランドに侵攻したことで冬戦争が勃発する。
その際に敵陣地を突破するための火力支援車輌が必要になり、当時正式採用されたばかりのKV-1重戦車をベースに開発が始まった。
これが後のKV-2となる。

火力支援ってことは、ドイツ軍の突撃砲みたいな感じなのかな?


それを更に発展させた突撃戦車系列のほうが近いかもしれませんね。
ブルムベアとかシュトルムティーガーとか。


KV-1の車体に大口径の152mm榴弾砲を搭載、それを装甲板で密閉するような構造になっていた。
急いで作ったからなのか開発はわずか2週間ほどで済んだという。
完成した試作車は直ちにフィンランド戦線へ送り込まれ、期待通りの活躍をした。
このことを受けてKV-2は正式採用されることとなる。
ちなみにKV-1とKV-2は1941年頃になってからそう呼ばれるようになった。
当初はそれぞれ
「小砲塔付KV戦車」
「大砲塔付KV戦車」
と呼ばれていたという。

順調な感じだね。

ちなみにKV-2は大別して先行量産型と量産型の2つがありますな。
今回作るのは量産型。
先行量産型は砲塔前面と後面が多面構造になっているのが特徴です。
量産型は砲塔前面が1枚板になっており、単純な四角い箱型になっています。

調べたところ、先行量産型はトランペッターから発売されているみたいだね。
筆者はかつてここのKV-1Eを組んだことがあるけど。


KV-2は約200両ほどの生産で終了した。
ソ連の戦車としては比較的少数だけど、これは独ソ戦勃発によって生産がKV-1優先になったというのが主な理由らしい。
対ドイツ戦では重装甲を生かしてドイツ軍を長時間足止めする活躍をする個体も見られた。
一方で指揮系統の乱れから燃料や弾薬切れで放棄されたり、機械的問題から故障する車輌も続出したという。
ちなみにKV-2の重量は約52t。
KV-1は時期によって異なるけど、初期のものは大体43~45tぐらいのようだね。

戦争後半にはドイツ軍がティーガー系列を放棄することがあったけど、前半はソ連軍がKV戦車を放棄することがあったんだね。

重戦車は重い分部品に負荷がかかったり、不正地で行動不能になったりしますからね。
それと新型車輌はどうしても初期不良が発生しやすいというか。

兵器に限らず、現代の鉄道車両やゲーム機なんかも初期不良が付き物だ。
対フィンランド戦では陣地攻撃に活躍したから、おそらく運用の仕方がよくなかったのかもしれないね。
どうも独ソ戦では他の戦車と混成で使われていたようだし。

キット付属の資料では
「砲弾の暴発を防ぐために完全に止まった状態じゃないと装填が出来ない」
みたいなことも記述されていますな。
運用でいくつか制約があったというか。

急造品ながらも大戦序盤で大いに奮戦したKV-2重戦車。
その個性的な姿を再現してみよう。
箱の中身を確認してみよう

箱の中身はこんな感じ。
成型色はダークグリーン。

見慣れた感じだね。
いつものタミヤMMシリーズというか。

プラパーツその1。
複数枚付属するもので、主に足回りの部品だ。

これらは前身となったKV-1と同じようなものですな。

プラランナーその2。
車体やクリアーパーツ、そしてKV-2最大の特徴とも言える砲塔の新規部品。
車体同様、砲塔は箱組み構成となっている。

クリアーパーツは車体前面のライトレンズと、兵士の装備しているゴーグルですな。

せっかくなのでこの新規部品のGランナーをもっと近くで見てみよう。
装甲板表面は程よく荒れた様子まで再現されている。

そのままでも十分質感が出ている感じだね。

152mm榴弾砲は砲口にライフリングが彫られている。
砲身は真っ二つなものの、砲口は別パーツで歪みなく組み立てられる。

どうしても砲身の合わせ目を削る際に砲口が歪むことがありますからね。
これは嬉しい構成かと。

新規の兵士2人もこのランナーに収録。
操縦手の半身像と、戦車長の全身像となっている。
後者はブーツ部分が別パーツになっているのが特徴だ。

戦車長のなんともいえないガッツポーズがいい感じ。

どうも同社旧製品のオマージュになっているようですな。

他の付属品。
牽引ロープ用の紐やらデカールやら、ポリキャップなどなど・・・・・・。

あれ?
ソ連戦車なのにドイツ軍のマークが。

詳しくは後述ですな。

付属の紙媒体。
組み立て説明書にTech Tips!に解説書兼塗装図。
それとなにやら説明書に紙切れが挟まっていた。

どうやら組み立て指示に訂正が入っているようですな。

塗装は2種類。
- 緑単色のソ連軍所属車
- 緑単色に冬季迷彩が施されたドイツ軍捕獲車輌
となっている。

さっきのドイツ軍マークだらけのデカールは鹵獲車輌用だったんだね。

ちなみにドイツ軍マークにはこのキットでは使わない余剰マークも含まれています。
KV-2は他にもドイツ軍に鹵獲された車輌もいくつかあるので、資料を参考にしつつ作ってみるのもよいかと。
次回、製作開始!

今回はここまで。
次回から組み立て作業となる。

筆者のことだから、どうせドイツ軍仕様で作るんでしょ。

キットのままでもドイツ軍鹵獲車輌は作れるけど、筆者が保有する資料に
「巨大な鍵十字を描いたドイツ軍鹵獲車輌」
の塗装図が掲載されていた。
なので今回はそちらを再現する予定だ。

KVシリーズを作るうえでお世話になっているいつもの資料ですな。

この資料のおかげで、ソ連軍戦車が次々と鹵獲されてしまっている。
とにかく、最終的にどうなるかは次回以降に判明するだろう。

お楽しみに~。
この記事で紹介しているキット
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