
イタリアのイタレリより発売されています、ドルニエDo217K-1爆撃機を作っていきましょう。

前回はコクピットに手を加えつつ風防を取り付け、組み立てを終えた。
今回は塗装とマーキングになる。

お楽しみの塗装タイム。
今回は……

少々手間のかかりそうなものになりそうですな。

今まで何度もやってきた方法でなんとかなるだろう。
それでは作戦を再開する。
塗装図の確認


まずは塗装図の確認を。
このキットに収録された塗装は2種類。
第2夜間爆撃航空団所属(NKG2)のものと、第66爆撃航空団所属(KG66)のようですな。
いずれも1943年(~1944年)のフランスに展開していた部隊で、夜間爆撃に従事していたみたいです。

細部の塗り分けとかは違うけど、両方とも使用する色は共通みたいだね。
下面は黒一色で、上面はライトブルー地にダークグリーンの迷彩みたいな。

今回は右側の、蛇行迷彩が施されたKG66のもので仕上げてみよう。
下地を作る


まずは下地から。
- 主脚・脚カバー内部など→クレオスのMr.サーフェイサー1000(缶スプレー)
- 主脚・脚カバー内部などの塗装・風防の下塗り→Mr.カラーのRLM02グレー
- 全体の下塗り→クレオスのMrサーフェイサー1000(ビン)
ですな。
サーフェイサーを缶とビンで併用していたのは、塗料の切り替えが億劫だったというやつです。
ビンのみですと
「風防下塗り→全体のサフ→主脚塗装」
で、RLM02を2回使うことに。

風防下塗りと脚カバーの色が同じだから、それらをまず一緒に塗るためという。
脚カバー達をサフレスでいきなりRLM02で塗ってもよかったけど、筆者がそうはしなかったという。

逆にサフを吹いてからRLM02という案もありましたが……
そうなるとサフの色が風防の下色になってしまうというパターンです。
機体本体色の塗装


その後は本体の塗装。
- 機体下面の黒→Mr.カラーのカウリング色
- プロペラ→Mr.カラーのRLM70ブラックグリーン
- エンジン→Mr.カラーの黒鉄色
と塗っていきます。

下面の黒にカウリング色を使ったのは筆者の趣味。
ちなみにこのキットではプロペラも黒で塗る指示が出ている。
ただ筆者としては
「ドイツ機のプロペラは基本的にブラックグリーンなのでは?」
と思い、指示とは異なるRLM70に変更した。


下部をマスキングして上面の塗装に。
キットの指定ではRLM76となっています。
同名のMr.カラーで塗ってしまいましょう。

どちらかといえば大戦中期以降の戦闘機によく使われる色だよね。
今回は爆撃機だけど。

爆撃機では従来のRLM65のほうが多数派ですな。
夜間爆撃となると、色の薄いこちらのほうが迷彩効果がありそうですが。
蛇行迷彩を施す


さて問題の蛇行迷彩。
今までにも何回か施しましたが、それらと同じパターンで。
まずは鉛筆で下書き。
とりあえず塗装図で明確になっている上に簡単そうな、左垂直尾翼から進めてみましょう。

蛇行迷彩については過去記事も参考にしてね。
今回は水性アクリジョンじゃなくてMr.カラーの迷彩になるけど。


Mr.カラーのRLM71ダークグリーンを面相筆で、下書きをなぞるように塗っていきます。
塗装図ですともう少し小刻みに蛇行した線にも見えますな。
この後更に加筆修正しておきましょう。

使用している筆はクレオスのMr.ブラシ面相筆。
筆者が使っているのは使い古したものなので、毛先がかなり短くなっている。
画面の向こうの皆は状態のいいものを使おう。
毛先の短くなったものは塗料をあまり含まないので、どうしても作業しづらくなる。


「一度に全部下書きしてから全部筆塗り」
といきたいところですが……
そうなると作業中に手で触れている間に下書きが消えてしまうことが。
なので一区画ごとに下書きと迷彩を施すと良いかと。

区画同士の境界線一歩手前で留めておくといいかもしれない。
キットによっては上面図と側面図で迷彩のつながりの辻褄が合わないことがあるからね。

それにしても迷彩が複雑だなぁ。
下書きも、どこまで書いたかわからなくなるんだよね。

塗装図のモールド類を参考にアタリをつけるしかないですな。
今回のキットは古いこともあって、塗装図のモールド描写が少なめでやりづらいですが。


先に塗装図で明確な上面と左側面を迷彩し、その後辻褄を合わせて右側面を迷彩します。
最終的にはご覧の通りに。

近くで見ると多少ムラになっているけど、遠目で見る分には問題ないかな。

塗装と言えば基本的に
「何度も薄く塗り重ねる」
のが鉄則。
ただこの蛇行迷彩は重ね塗りが億劫なので、基本的に筆者は塗り重ねをしていない。
重ね塗りは塗料が予想以上に薄くなったときだけだね。

近年イタレリのDo217K-1は、K-2型との選択式になったリニューアル品が発売したようですが……
そちらにも今回の塗装は収録されているようです。
ただこの迷彩色がRLM71ダークグリーンではなく、RLM75グレーバイオレットの指示になっているようですな。
そちらの色で塗ってもよいでしょう。
マーキング


お次はマーキング。
キット付属のものはこちら。
今回のKG66のはシート上部にある国籍マークと部隊コードのみですな。

んで大人の事情で鉤十字は付属しないと。


というわけでここは別売り品の出番。
以前筆者がHe177A-5でも使った画像右の、Begemotというメーカーのものを使ってみよう。
1/48スケールだが、1/72の爆撃機には1/48の戦闘機向けのものが使えそうでね。
ちなみに左のは1/72スケール向けのエクストラデカール製。
こちらは今回使用しない。

当時お店に1/72サイズがなかったから、1/48のを持っているってやつだっけ。
その後1/72のを手に入れたわけだけど。

Bf109など、小型の戦闘機向けにはどうしても小さいサイズが必要ですからね。
しかもそれらのほうが不足しがちという。
今回の戦果


貼り付けるとこんな感じに。
キット付属のマークはすぐに剥がれてくれましたが、やや硬い印象です。
軟化剤を使ってようやく定着した感じですな。

Do217の鉤十字は個体によってサイズや色合いにばらつきがあるようだ。
当該機は軽く調べたところ、黒枠のみでやや小さめのもの。
1/48スケールの最も小さいサイズを使用している。
1/48だとBf109などのもので、1/72だとFw190やMe262に使うものと同じぐらいのサイズとなっている。

小さい上に迷彩と被るからかなり見えにくいという。

大戦後期になるにつれて、だんだんと目立たないような色合い・マーキングになっていく。
何より今回の機体は夜間爆撃の機体のようだからね。
今回はここまで。
次回はウェザリングをして完成予定だ。

続きは次回!








