
イタレリのDo217K-1爆撃機を作っていきましょう。

前回は塗装とマーキングを行った。
今回はウェザリングを行い完成させる。

よしよし、完成だね。

最後の最後で事故がありましたけどね。

幸い大事にはならなかった。
それでは最終的にどうなるのか、確認してみよう。
2色のスミ入れ


手始めにスミ入れ。
今回は白に近いライトブルーの上面と黒い下面色で、上下面の明暗が激しいですな。

双方タミヤのスミ入れ用塗料で進めていくけど、上面はブラック。
下面はグレイと使い分けてみた。
黒い下面にブラックや、白っぽい上面にグレイを使ってもわかりにくそうだったからね。

正直なところ、凸モールドだからスミ入れしづらいんだけどね。
爆弾倉周りは凹モールドだから、効果が現れやすいんだけど。

凸部分はドライブラシしてもよさそうですな。
プロペラ軸の補強


この辺りでプロペラ軸などの組み立てを行っておきましょう。
エンジンカウルは仮留め箇所にエナメル溶剤を流し込み、接着部分を弱めて外します。

プロペラは内部からリング状の留め具パーツを軸に接着することで抜けないようにする。
ただ軸自体が短く、リングも薄い。
これでは強度が出なかったり、内部でエンジンパーツと接着してしまう可能性があった。
なので1.0mm径の真鍮線と5.0mm径のプラ棒を使い強化している。
画像左側がキットパーツのまま。
右側が加工後。
元の軸と5.0mmプラ棒に1.0mm径の穴を開けて、真鍮線で接続する形だ。


内部から見るとこんな感じに。
突貫工事で加工したので多少精度は悪いけど、とりあえずこれで進める。

もう少し時間をかけたほうがしっかりしたものになったような。

スケジュールの都合で事前の加工を適当に済ませて、そのまま塗装にこぎつけた感じですな。
せっかく塗った箇所を削る可能性があるので、本来は塗る前に加工したほうがよかったのですが。
残りのウェザリング


残りのウェザリングは銀剥げと排気管汚れですな。
とはいっても前者は明るい上面色で目立たないので、カウリング先端に少し施しただけですが。

排気管本体の錆はタミヤのスミ入れ用塗料のブラウンを塗っただけ。
排気の黒い汚れはタミヤのウェザリングマスターBセットに入っているスス色だね。
マスターは粉末状で、そのまま擦り付けてもいいけど……
アクリル塗料溶剤や水で溶いたものを擦り付けても効果があるという。

無論、溶剤や水が多すぎるとビチャビチャになるので注意だ。
排気汚れなので、煙感を出したいところ。

粉末のままではなかなか濃く定着しない……
というときに筆者は溶剤で溶く戦法を使いますな。
仕上げ


最後に水性ホビーカラーのつや消しクリアーでつやを消して、風防のマスキングを剥がして完成です。
風防の下塗り塗料の吹き方がまずかったのか、結構窓に流れ込んでいましたな。
それらは爪楊枝で擦って落としています。

これで完成。
……なんだけど、アホな筆者がここから撮影所に持っていく間に落としてバラバラにしている。
幸い損傷は軽微ですぐ修復できたけど、多少キズがある可能性があるのでご了承を。

……とりあえず、以下ギャラリーだよ。
イタレリ ドルニエDo217K-1 完成!







最終組み立てで気がつきましたが、主脚周りの部品接続が少し貧弱ですな。
ここで筆者は少し苦労したとか。

何とか取り付けて「さあ撮影だ」って時に落としてまだバラバラにしたんだよね。


Do217の前身となった一機、Do17Zと。
キットはハセガワ・モノグラムのですな。
他にもDo215が存在しますが、まだ筆者は当該機のキットを完成させていないのでそちらは割愛……。

大まかな見た目は似ているんだけど、Do217のほうが主翼や胴体が細長い感じなんだよね。
当然エンジンも違うものという。


Do217は当初Do17同様に、機首が先端と上部に分かれた風防になっていた。
K型からこれを一体化した卵型の風防に改めている。

K型はこの通常型のほかに誘導爆弾積載能力を得たK-2型やK-3型。
そしてエンジンを更に強化したM型へと続いていきますな。
作ってみた感想のコーナー


思ったよりは悪くない感じかな?

筆者の感想としては……
- 70年代のイタラエレイ社時代が初版のキットらしいが、後述する部分を除いて部品の合いは良好
- あまり見かけない形式のキット化。確か一体型風防のDo217Kは2025年12月現在イタレリしか発売されていないはず
- どういうわけか機内パーツが干渉して風防をうまく被せられなかった。筆者は今回床板や操縦席パーツを下げるなどして対応
- 主脚やそのカバー周りの取り付けが貧弱。ここはガッチリ接着するか、接着面を平らに削って強度を確保したほうがいいかもしれない。
といった感じ
筆者は「思ったよりはまだ組みやすい部類」と判断しているようだね。
風防の多い爆撃機だけど、風防パーツ同士の噛み合わせが良好だったり、窓枠が機首に集中するような機体構造なのも組みやすさに一役買っている。

爆撃機は銃座がバラバラに配置されているとマスキング箇所が多くなって大変なんだよね。
ドイツ軍機の場合はHe111とか。

ちなみにこのキット、近年誘導爆弾搭載型のK-2型との選択式キットとしてリニューアル再販しているようですな。
どうも国内では先月(2025年11月ごろ)の発売らしく、この記事を書いている2025年12月現在は見つけやすいものかと。

少々お値段は上がっているようだけど(イタレリ公式HPによると2025年12月現在37ユーロ)K-2型のパーツが付属する他に、機内パーツなどにアップデートが入っているようだ。
筆者としては今回合わなかった操縦席周りがどうなっているのか気になるとか。

今回作ったK-1型のKG66の機体のマークも再録されているようですな。
ただ解釈が変わったのか、蛇行迷彩の色がRLM71ダークグリーンではなくRLM74グレーバイオレットの指示になっているようです。
ライトブルーにグレーバイオレットの迷彩となると、イメージは過去に組んだTa154見たいな色合いかと。

筆者は今回の旧版キットを塗る前にその情報をつかんでいたようだね。
変化をつけたかったからか、ダークグリーンで塗装を続行したみたいだけど。

今回はここまで。
次回はまた別のキットになるだろう。

次回も、お楽しみに~。








