模型大隊戦闘日誌、始まるよ!
前回はイタレリ社のVK4501(P)、試作型のポルシェティーガーが完成しましたな。
今回は……。
同じくイタレリ製品。
筆者が組みかけで放置しているキットがあるので、それを進めていこう。
イタレリツクセリなキット達、まだあるんだ。
至れり尽くせりする側になるのはユーザー側の可能性もありますけどね。
そのおかげで以前の筆者が組めず、途中放置したキットが相当数……。
今回のお題 イタレリ 1/72 ユンカースJu87D-5スツーカ
今回作るのはこちら。
イタレリより
ユンカースJu87D-5スツーカ
だ。
同社からは1/48スケールでも発売されているみたいだけど、例によってここでは1/72スケールのもの。
なんか箱がだいぶヨレヨレだけど、中古?
筆者が12、3年ぐらい前に秋葉原のヨドバシで購入した新品ですな。
途中まで組んで箱は折りたたんだものを、一度この撮影用に組み直したようです。
このタイプの箱は、組みかけ品の途中保存にあまり適していませんからね。
筆者の記憶だと、店に置いてある時点でだいぶ箱の角が擦り切れていたようだ。
スツーカ好きの筆者が購入したものの……
鉤十字の手配ができなかったり、他キットへ興味が移ったりして放置されたとか。
Ju87D-5とは?
Ju87は第二次世界大戦期にドイツのユンカース社が開発した急降下爆撃機だ。
これについては以前の派生種で何度も解説しているから、手短にする。
筆者はスツーカ好きだなぁ。
……そういえばD型は今回ここで初めて組むんだっけ。
今まではB型やG型ばかりでしたからね。
D型は1941年ごろから登場した、Ju87の後期生産型とも言える存在。
- エンジンを変更
- 風防や機首、主脚スパッツの形を変更
- ラジエーターの位置を変更
- 後部座席の機銃が単装のMG15から連装式のMG81Zに変更
などの改良を施し、爆弾搭載量や航続距離が向上している。
B型・R型に比べると全体的に細長い機首や主脚が特徴的だ。
直前のB型とR型は爆弾搭載量か航続距離かどちらかしか選べなかったけど、こっちは両方上がっているみたいだね。
爆弾搭載量に関しては各型最大
- B型→500kg
- R型→250kg
- D型→1800kg
のようです。
ただD型はフル装備すると航続距離が短くなるらしく、基本的には1000kg前後に抑えられていたとか。
今回作るのはD-5型。
D型の中でも後発の部類で
- 従来型よりも主翼を延長
- 翼内機銃を従来の7.92mm機銃から20mm機関砲に換装
- エンジンをJumo211JからJumo211Pに換装
などといった特徴がある。
外見的にはやはり延長された主翼が特徴的だろう。
後にD型をベースにした対戦車攻撃機、G型でも
- 従来の短い主翼のものがG-1型
- D-5型以降の延長された主翼のものがG-2型
と区別されている。
主翼を延長したのは翼面過重の問題を解決するため、と言われていますな。
エンジン出力向上によって解決してしまい、あまり意味がなかったようですが。
延長された主翼を持つJu87のD-5型。
イタレリのキットでそれを再現してみよう。
箱の中身を確認しよう
それでは開封。
……といいたいところだけど、実際は途中まで組んで箱に入らなくなっていた。
なので別の箱に途中保存していたものを、いつも通り撮影している。
組みかけのパーツ類。
それとデカールに、説明書、注意書きですな。
組みかけのパーツをチェック。
撮影した後で判明したんだけど、画像中央右辺りにランナーごと着いている黒鉄色の機銃2本は別キットのもので、このキットには本来付属しないもの。
どうも筆者が気づかずに混ぜてしまっていたようだ。
謎機銃、どのキットのものなのかな。
何となく残ったランナーの様子から、フジミ系っぽい感じもするけど。
反対に爆弾パーツは足りないようですな。
筆者が紛失した可能性が高いです。
残骸だけ見てもアレなので、説明書のパーツリストと照らし合わせ。
プラランナーは2枚で、それとクリアーパーツのランナーが1枚付属する。
こちらは先日組んだ、タミヤ箱のイタレリ製Ju87G-2のランナー。
これと比べると
- AランナーとクリアーパーツはD-5型、G-2型で共通
- BランナーはD-5型ではスパッツ付きの主脚や爆弾、ダイブブレーキや翼内機銃パーツがセット
- 代わりに3.7cm砲やスパッツなし主脚はG-2型のみ付属で、D-5型からは外されている
といった感じですな。
実物でもD-5型がベースでG-2型が作られているんだよね。
模型でも同じという。
どうもイタレリのJu87シリーズは今回のD-5型キットが最初に出て、そこから派生していったようです。
厳密にいえば今回のキットは箱変えの再販品で、初版は90年代のようですが。
付属のデカール。
共通マークと、塗装によって異なる機番マークなどが分かれて収録されている。
例によって鉤十字は付属しないので、別のところから取ってこよう。
デカールも以前のJU87G-2みたいな感じだね。
発色も良くて凸凹にも馴染みそうだけど、薄くて取り扱い注意的な。
収録された塗装は3種類。
- Aパターン D-5型 第5地上攻撃航空団第I飛行隊本部機 1944年ロシア
- Bパターン D-5型 第3地上攻撃航空団第I飛行中隊所属機 1944年ロシア
- Cパターン D-8型 第9夜間地上攻撃飛行隊第I中隊所属機 1944年イタリア
となっている。
このキットでは消炎排気管などを装備した夜間仕様のD-8型としても組むことができる。
……今調べてみたところ、資料によってD-8型の定義については多少違いがあるみたいだけど。
いずれにしろ部品選択があるので、先にどの塗装で作るか決めておこう。
D-8型、これは蛇行迷彩だね。
以前He177でやってだいぶ苦労したような。
蛇行迷彩も面白そうだけど、今回筆者はAパターンで作る。
ボックスアートと同じ機体だ。
Bパターンと同じ冬季迷彩だけどそちらに比べて白い塗装面が狭く、地のスプリッター迷彩が目立つのが特徴的となっている。
Bパターンはわりと有名な機体なのか、他社製品でもよく収録されているような気がしますね。
ここの開設以前に、筆者はフジミ製品をこの塗装で仕上げたような……。
次回、製作開始!
今回はここまで。
次回から作業を始める。
本体部分は基本的にこの前のG-2型と同じだね。
細かい部分が違うだけというか。
- 部品の確認
- 紛失した部品の補修・補充
- G-2型とは異なる塗装やマーキング
をメインに紹介していくことになりそうです。
後は過去の筆者が行った変な処理の修正なんかも。
正直新規に一から組んでいくよりも、組みかけの修復のほうが大変だったりする。
その辺りは筆者がうまくやってくれるだろう。
続きは次回!