
チェコのスペシャルホビーより発売されています、Ju87スツーカのA型を組んでいきましょう。

前回は塗装とマーキングを済ませた。
今回は仕上げ作業を行い完成させる。

4月で新年度が始まったと思ったら、もうその4月が終了に。
早いもんだね。

月末なので、今月の集計をしないといけませんな。
現在進めているJu87は無事滑り込めそうですが……。

例によって、集計は最後にとることになる。
先にJu87を仕上げてしまおう。
それでは作戦を再開する。
ウェザリング!


というわけでいつもの3点セットのウェザリングを。
- スミ入れ
- 銀の塗装剥げ
- 排気管汚れ
ですな。
詳しくは過去記事を参照に……。

……とはいってもはっきり施したのはスミ入れぐらいで、それ以外は少々なんだよね。

研究用に輸入して使われたもの、というイメージですからね。
派手な塗装剥がれも施していませんし、排気管も主張が小さいのでほどほどに……。

別にしている細かい部品は、無理にスミ入れやふき取りをすると破損しそうだった。
なのでスミ入れふき取り後のガイアノーツ・フィニッシュマスターで軽くなでるようにして、塗料を付着させるようにした。
未ウェザリングのように綺麗過ぎず、なおかつスミ入れ塗料の流し込み・ふき取りでの破損も防ぐ感じだ。

前回の部分塗装では塗り分けなかった、機首下のラジエーターはタミヤエナメルのフラットブラックを使いここで塗り分けています。
溶剤での拭き取りが容易なので、奥まった部分の塗り分けに使いやすいのが利点です。

奥まったところに塗って、はみ出た部分は拭き取り。
エナメル塗料はウェザリング要員のイメージが強いけど、そういう使い方もあったり。
最後の仕上げと調整


最後に水性ホビーカラーのつや消しクリアーを吹きつけ、クリアーコート。
その後は風防などのマスキングを剥がして、各部品の最終組み立てを行います。

機銃パーツの取り付けが難しいと思いきや、筆者が風防を丸ごと外しちゃったよ。

接着が甘かったからか、作業中に外れてしまった。
今回のキットは風防の合いがいいので、外れたついでに内側から機銃架を組んだり、機銃パーツを取り付けてしまおう。

パテで補修していると風防を外した際に砕けることがありますが、今回は使っていないのでその心配もありませんな。

A型スツーカの風防は操縦席・後部席ともに片開き式。
なんだけど、このキットではモールド類がなく、風防全体が一体化されたようになっている。
というわけで急遽可動箇所にモールドを彫って別パーツ風に。
……クリアーパーツを彫ったから、モールド部分まで透明になっているけどね。

つや消しをした後なので、ここで無理にスミ入れを施すと汚くなりそうですな……。


着脱しているうちにプロペラ内部に仕込んだ薄切りポリキャップが変形したのか、軸をうまく噛めなくなっていた。
なのでここも一度分解して、厚めに調整したポリキャップに交換している。
幸い土台部分の接着が甘かったので、エナメル溶剤を流し込んだら簡単に外れてくれた。

エナメル溶剤はパーツを破損させたり、接着部分が外れたりする事故を誘発するけど……
使い方によっては分解に一役買ったり。


というわけで最終組み立ても完了。
最後の機銃パーツの接着が難しいですな。

少量のゼリー系瞬間接着剤で、機銃と機銃架をくっつけている。
風防の近くで行ったからそちらが曇らなかったか心配だったけど、何とかなった感じだ。
風防と機銃も接したので、強度確保のためそこにはセメダインのハイグレード模型用を使用している。

これで完成。
以下、ギャラリーだよ。
スペシャルホビー 1/72 ユンカースJu87Aスツーカ(輸出仕様) 完成!








今回は日本陸軍仕様の、日の丸スツーカだね。

日本陸軍は2機のA型スツーカを輸入。
国産化も検討していたが、その案は不採用になったようだ。

日本陸軍は九七式軽爆撃機など、似たような用途の国産機体がありますからね。
それにB型とかならまだしも、A型はエンジン出力がそこまで高くなかったはずです。
確かA型が搭載していたJumo210シリーズは610~700馬力ほど……。



今までに作ったJu87スツーカシリーズと。
- B-1型(左手前・フジミ製)
- R-2型(右手前・イタレリ製)
- D-5型(左奥・イタレリ製)
- G-2型(右奥・フジミ製)
ですな。
これで主要なJu87の生産型
A型、B/R型、D型、G型
が全て揃いました。

こうして見るとA型は大型スパッツと長いピトー管が特徴的という。

B型以降とは似ているようで異なる形状をした部分が多いのがわかるだろう?
もっとも、そのせいであまりキット化にも恵まれないんだけどね。

あんまり金型流用ができなさそうな。
作ってみた感想のコーナー


筆者のスツーカコレクションに新たな機体が。

筆者の感想としては……
- 他のチェコメーカー簡易インジェクションキットと異なり、ダボが多めでパーツの取り付け位置に迷いにくい。ただ穴のサイズとかは調整が必要な箇所が多い
- 主翼の着陸灯のみならず操縦席下の覗き窓などもクリアーパーツ。特に覗き窓は同時期に流通していた他社スツーカでも再現されていないものが多かった
- 操縦席周りなどに細かいレジンパーツやエッチングパーツが多い。筆者もそれが原因で長年手付かず放置だった。もちろん細かいかわりに完成後の精密感は抜群
- 爆弾が付属しない。研究目的で輸入された日本陸軍機ならまだしも、ハンガリー軍機で作るなら空荷だと物足りないかもしれない。筆者はフジミ製Ju87から爆弾を流用
といった感じ。
簡易インジェクションキットのわりには部品の合いがよく、ダボも用意されているので予想よりは組みやすい印象とのこと。

風防がほぼピッタリだったのが特筆すべきポイントですな。
パテとかを使わなかったので、最終局面での機銃取り付けの際に取り外しができたのが作業性に貢献したという。

見た感じ難所は
- エッチングパーツの多いコクピット
- 細くて細かい部品の多い主翼周り
- 接着面積が狭くてクリアーパーツとの位置が近い後部機銃
辺りかな。
主翼周りなんかは特に、スツーカ自体が突起の多い形状をしているという問題が。

これは他社のB型以降のキットでも同様の難しいポイントですな。
A型はまだ洗練されていない見た目をしており、各部の突起や支柱が目立つので余計に形状的な難しさがありますね。

B型以降とは異なる形状の部品も多い。
そんな金型流用が難しそうなタイプをキット化してくれたところに価値があるんだ。
今回は輸出仕様だけど、スペシャルホビーは派生キットとしてドイツ軍仕様やコンドル軍団仕様も発売しているとのこと。

海外製のキットなので、やや入手難易度は高そうですな。
物価や為替の影響か、チェコ製品もだいぶ高くなったような……。

今回はここまで。
さて、今月の集計作業に移ろう。
月末恒例 今月の戦果


2025年4月の戦果は……
- 購入 0
- 完成 5(ゲルググマリーネ、震電改、零戦五二型、九試単座戦闘機、Ju87A)
ですな。
先月はまったく航空機がありませんでしたが、今月は先月末から続いたゲルググ以外全て航空機という。

今月も新規購入なし。
10年以上放置の古参積みも次々と完成しているし、順調そうだね。

ところが残念ながら、筆者がこの前なにやらキットをポチっていたようで。
来月それが届く予定だそうです。

せっかくいいペースなのに。

どうしても気になる新商品と、それの巻き添えになったもの数個だそうだ。
予定では来月の下旬になるので、それまでにスペースや生産ラインを空けておこう。
今回はこれで終了。
次回は前々から言っていた、あのキットが登場する予定だ。

来月も、お楽しみに~。