タミヤのウォーバードコレクションより、F4U-1Aコルセアを作っていきます。
前回は細かい部品を取り付けて全体の組み立てを終えた。
今回は塗装とマーキングを行おう。
例のデカールの出番がくるようだね。
あの日の丸デカールですな。
この記事の後ろのほうがマーキングなので、そこで使用することになりますな。
複数枚収録されているので、今後もどこかで使うことになるだろう。
それでは作業を再開する。
塗装図の確認と別売りデカール
本キットに収録されているコルセアの塗装は3種類。
マーキングはそれぞれ異なりますが、大まかな塗装は同じようなパターンですな。
いわゆるトライスキームと呼ばれるパターンだ。
説明書によると、1943年の2月から翌年3月ごろまでのアメリカ海軍機に見られたパターンとのこと。
使用色は
- 下面→イングシニアホワイト
- 側面・主翼下面外側→インターミディエイトブルー
- 上面→ネイビーブルー
とのことだ。
F4U-1A型のコルセアは1943年の夏ごろから配備されたようなので、このパターンが多い様子。
白とブルーグレーと青ってことでいいのかな?
筆者は普段あまり米軍機を作らないから、この辺り調べながら作業しているみたいだけど。
ただ今回は筆者が手に入れた別売りデカールを使って日本軍鹵獲機風にする。
なので少し変則的な塗装になる予定だ。
下塗りを始める
とりあえず下塗り。
まず最初に下面の覗き穴部分を塗り潰したいので、イングシニアホワイトを。
手持ちにあったMr.カラーの316番、ホワイトFS17875を吹き付けます。
キット指定の塗装の場合、窓自体は塗り潰さないけどね。
前回も少し触れた通り、元々は着艦や爆弾投下用に設けられたものだとのこと。
わかりやすい弱点なので一部の機体では塗り潰されていたようだ。
その後は下塗りやら細かい部分の塗り分けを行います。
- 風防や主脚カバー内側→Mr.カラーの機体内部色
- 全体の下塗り→Mr.カラーのMr.サーフェイサー1000
- プロペラなど黒→Mr.カラーGXのウイノーブラック
- タイヤなど銀色→Mr.カラーのシルバー
- エンジン→Mr.カラーの黒鉄色
- エンジン基部グレー→Mr.カラー325番のグレーFS26440
辺りですな。
・・・・・・なんか飛行機用の塗料ってFSなんちゃらっていうのが多いよね。
どうやら塗料につけられているFSとは米国連邦政府の規格を意味するようです。
ドイツ軍機用塗料のRLM(ドイツ航空省)みたいなノリですな。
ということはこのFS云々ついている色は米軍機向けの色が多いってことかな。
……5桁で名前が覚えにくいのが難点だけど。
本体色を塗る
ここでようやく本体色に入ります。
まずは下面から。
先ほど覗き窓を塗り潰すのに使ったホワイトFS17875を再び塗ってみましょう。
あれ、主翼は半分しか塗らないんだ。
コルセアの主翼は折りたたみ式。
折りたたんだ際に主翼の外側は裏表が逆になる。
なので普通の塗り分けだと白い面が上に出てしまい目立つので、主翼の外側下面は上面・側面色になるんだ。
トライスキームのものだと側面のインターミディエイトブルーになるようだね。
んでトライスキームの話をしておいてなんだけど……
今回はちょっと変則的に3色の迷彩ではなく、2色の迷彩にする。
なのでネイビーブルーにあたる色だけを上面に塗ることに。
なんか随分明るい色だね。
コルセアの色はネイビーブルー(シーブルー)指定なんだけど、実際のものは退色しているものが多く指定の塗料よりだいぶ明るい色をしているようにも見える。
なので筆者が試しにフタロシアニンブルーを吹き付けたようだけど……
これでは鮮やか過ぎるとの判定が。
元々は航空自衛隊のブルーインパルス機向け塗料のようですな。
なんとなくボックスアートで見かけるコルセアっぽくも見えるので、これはこれで悪くなく見えますが……。
結局筆者が上からガイアノーツのミッドナイトブルー(グロスシーブルー)を塗ってしまった。
あらら。
先人達もこのコルセアの色には悩んでいるように見えますな。
ミッドナイトブルーは見かたによってはかなり黒っぽくも見えるので……
青みが足りないというか。
ちなみに1944年3月にはトライスキームに代わって、この色で全面を塗るようになったようだ。
とりあえず今回はこれで進む。
マスキングをはがすとこんな感じに。
多少上面色が下面に吹き込んでいるけど、これは後で筆塗りをして修正する。
機体内部色が少し明るすぎて浮いている気もしますな。
調べたところ、現在はMr.カラーにジンククロメイト タイプ 1 FS34151なる米英機内部色用のものがラインナップされているようです。
気になる人はこちらを使うのもよさそうですね。
この色も日本戦車色みたいに、かつてはセット商品だったのを単品売りしたようだね。
機体内部色と同じく黄緑系の色ではクロメイト・イエロープライマーなる色もあったり。
筆塗りで細かい修正
続いて筆塗り。
細かいところや吹き込み部分の修正を行います。
この辺りは日本機やドイツ機と同じ様な色を使っているので、互換性の面で安心できますな。
プロペラの警戒色は水性のイエロー。
そのままでは下地が黒なので発色しにくい。
かつてのチハの黄色帯みたいに、先に白い色を下塗りしておくといいだろう。
別売りデカールで日本軍鹵獲機にする
ここで冒頭に出てきた別売りデカールを開封します。
テックモッドというメーカーのもののようですな。
説明書には日本陸海軍機の型番とそれに対応したデカール番号が書かれているね。
今回みたいに鹵獲機以外にも、日本機中古品の再生にも使えそうな。
ちなみにキットに付属するものはこちら。
今回は機内のシートベルトのみ使用している。
今回の戦果
貼り付けるとこんな感じに。
さすがに別売り品だけあって品質は良好です。
崩れず、発色もいいですな。
ただ凹凸箇所に貼り付けるから、やっぱりマークソフター・セッターはあるといいね。
一部塗り分けた箇所に被ったから、後でまた塗りなおさないと。
細かい注意書きなどは今回省略している。
今日はここで中断。
次回ウェザリングをして、完成させよう。
続きは次回!
この記事で作っているキット
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