模型大隊戦闘日誌、始まるよ!
前回は新作ガンプラ、デミバーディングが完成しました。
今回は航空機を作るようですが……。
筆者の積みから航空機模型を掘り出してきた。
今回はそれを紹介する。
新規購入品から一転、また積み崩しだね。
まだまだ在庫はたくさんあります。
もうすぐここの4年目が終了しますが、いったいどのくらい崩せたのか……。
今回のお題 ドイツレベル ホルテンGo229
今回作るのはこちら。
ドイツレベルより
ホルテン Go229だ。
Ho229という表記もあるけど、今回はGo229で統一する。
これはまた個性的な見た目の……。
いわゆる全翼機というやつですな。
現代だとアメリカのB-2スピリット爆撃機が有名かと。
そういえばドイツレベルって他社のOEMや金型が多いけど、今回のはどうなんだろう?
箱の白い枠内には「Made in Koria」(韓国製)と書かれているけど。
純正のドイツレベル製品はポーランド製が多いから……。
調べたところ、このキットはドイツレベル社純正キットのようだ。
筆者も見慣れない韓国製であるところから、他社OEMかと思ったみたいだけど。
韓国製で思い出しましたが……
このキットのパーツを使った製品が、つい最近韓国のアカデミー社から発売されたようです。
パーツのみ同一で、マーク類を一新しているとか。
ホルテンGo229とは?
この機体は第二次世界大戦後期に試作された、ドイツの戦闘爆撃機だ。
ジェットエンジンで飛行し、ステルス性も持っている。
ステルスっていまいちよくわからないんだけど、とりあえずレーダーで探知されにくいってことかな。
なんかステルス機っていうと、こういうブーメラン型の機体のイメージが強いけど。
ものすごくざっくり説明すると……
レーダーが電波を飛ばして、物体に当たった反射波を拾って位置を特定するみたいな感じですな。
なので形状や材料を工夫して電波を反射しづらくするといいますか……。
機体名についたホルテンとは開発者である兄弟の名前だ。
4人兄妹
- 長男 ヴォルフラム
- 次男 ヴァルター
- 三男 ライマール
- 長女 グンヒルト
だったけど、ホルテン兄弟というと、このうちの次男ヴァルターと三男ライマールのことを指す。
2人は10代の少年期から飛行機に興味を持ち、設計などもしていたようだ。
長男のヴォルフラム含め、新生ドイツ空軍設立後に男兄弟は全員ドイツ空軍に入隊したようですな。
長男は1940年5月にフランスのダンケルク付近にて、搭乗機のHe111を撃墜されて戦死したようですが。
1943年ごろにドイツ空軍元帥のゲーリングは3×1000計画なるものを計画した。
これは
- 1000Km/hの速度
- 1000kgの爆弾搭載量
- 1000kmの航続距離
を持った爆撃機を作るというものであった。
ホルテン兄弟はこの計画に全翼機のホルテンIX計画で応募。
これが承認されて資金援助をしてもらい開発が始まる。
1000km/hの速度……
これはかなり難しそうな。
ホルテン兄弟が提案したホルテンIX計画では
- 時速900km/h
- 爆弾搭載量700kg
- 航続距離2000km
を目指すというものだったようです。
速度や爆弾搭載量を削って、航続距離に振ったといいますか。
1944年3月に動力なしの試作1号機V1が完成。
当初はBMW003エンジンが搭載予定されていたが、開発が遅れていたためここで大型のJumo004に変更されることになる。
これにより設計を変更し、同年12月に動力付きの試作2号機V2が完成する。
BMW003は小型化を狙ったところ開発が難航したとか。
そのため当初これを搭載するはずだったMe262らも、Jumo004に変更したようですな。
V2は1945年の2月にテストパイロットが死亡するような墜落事故を起こすものの、飛行試験結果は良好だったので空軍は本機を正式採用する。
ただホルテン兄弟は量産能力がないので、ゴーダ社とクレム社が量産を担当することになった。
ホルテン兄弟が設計、ゴーダ社が主に生産を担当したので
- Ho229
- Go229
という2種類の表記ができたようですな。
一般的にはHo229の表記が多いですが、今回作るドイツレベルのキットではGo229表記となっています。
正式採用されたもののV3~V6号機が製造中にドイツが降伏し、製作は打ち切られる。
このうちもっとも進んでいたV3がアメリカ軍に鹵獲され、現在は同国の国立宇宙科学博物館の施設内に保管されているとのこと。
調べたところ、カリフォルニアのサンディエゴ航空宇宙博物館にもレプリカが展示されているみたいだね。
なんか2009年にナショナルジオグラフィックの番組企画で作られたものだとか。
とある兄弟が作り上げた先進的な全翼機Go229。
ドイツレベル社から発売されている1/72スケールのキットで再現してみよう。
箱の中身を確認する
それでは箱を開ける。
中身はこんな感じ。
この辺りは以前組んだドイツレベル製品の同じような感じだね。
ランナーは
- プラランナー3枚
- クリアーランナー1枚
の計4枚。
グレーの成型色に、繊細な凹モールドとなっている。
見た感じの精度は良さそうですが……。
どのようなものなのか。
付属デカールはこんな感じ。
実物は試作段階で終了したので、これらはもちろん架空のものだ。
他のキットのマークを流用しても良さそうだね。
鉤十字は見当たらないけど、このキットは垂直尾翼がないからまだ許容範囲かな?
実物の試作機でも描かれていなかったようですな。
アメリカが持ち帰ったV3号機にはエンジン噴射口後部に2つ描かれているようですが、これは戦後に同軍が後から描いたもののようです。
これに関してはまだ考え中。
手持ちのデカールに余裕があれば、筆者も鉤十字をプラスする予定だ。
それと、箱やこのデカールシートに「2006」と表記があるけど……
この箱になったのが2006年で、部品類は1994年が初版らしい。
紙媒体は説明書と注意書きの2つ。
小さく折りたたまれた状態で入っている。
塗装図とかは説明書内にあるみたいだね。
塗装は2種類。
いずれもドイツ軍第400戦闘航空団(JG400)所属機で
- 赤の13(RLM74・75を使ったグレー系塗装)
- 青の4(RLM81・82を使ったグリーン系塗装)
となっている。
前述したとおりGo229は量産されていないので、この塗装はいずれも架空だ。
JG400はロケット戦闘機Me163コメートを配備していた部隊ですな。
次回、製作開始!
今回はここまで。
次回から製作を開始する。
He177にMe262。
今回はそれらに続く3度目の純正ドイツレベルキットだね。
どうなるのやら。
どちらもなかなかクセのあるキットでしたからね。
今回は何もないといいのですが。
詳しくは実際に組んで確かめてみよう。
続きは次回!
この記事で紹介しているキット