
模型大隊戦闘日誌、始まるよ!

前回はAFVモデルのチャーチルMk.IIIが無事完成しましたな。

今回もチャーチル歩兵戦車同様、イギリス製の戦車を作ってみよう。

イギリス製……
ひっかかる表現だね。

何となく察しはつきますが。
今回のお題 ドラゴン シャーマン ファイアフライVC


今回のお題はこちら。
ドラゴンより
シャーマン ファイアフライVC
だ。

あれ、なんかほとんど作り終わってない?

途中までいい感じに進んだのですが、途中で筆者が放置してしまったようですね。

確か筆者が6、7年前に中古品店で購入したのだけど……。
止まってしまったようだね。
シャーマン ファイアフライVCとは?

シャーマン戦車なら知っているよ。
アメリカの戦車だっけ。

第二次世界大戦の中頃に登場。
優れた生産性や整備製で連合軍を支えた中戦車ですな。

元々はアメリカの戦車なんだけど、イギリスを始めとした連合軍諸国に貸与されていたんだ。
今回作るシャーマンファイアフライはドイツ軍のティーガーIらに対抗するため、イギリス軍によって改造されたもの。
主砲を75mm砲から口径76.2mmの17ポンド砲へと換装している。

これでティーガーIの装甲も貫通可能になったんだね。

ドイツ軍武装親衛隊の誇るティーガーエース、ミハエル・ヴィットマンSS大尉を討ち取ったことでも知られていますな。

脅威的な火力を持っていたからか、ドイツ軍からは最優先撃破目標とされていた。
そのため砲身前半分を白く塗り、75mm型に見えるように偽装した車輌が多数確認できる。

付属の塗装図を見た感じ、今回のキットには収録されていないようだけど。
……ところで、VCってなんのこと?

イギリス軍におけるシャーマンの分類だ。
「ブイ・シー」と読みたくなるけど「ファイブ・シー」と読む。

アメリカ軍とイギリス軍ではこの戦車の名称が異なりますね。
アメリカ名、イギリス名で簡単に記すと……
- M4中戦車→シャーマンI
- M4A1中戦車→シャーマンII
- M4A2中戦車→シャーマンIII
- M4A3中戦車→シャーマンIV
- M4A4中戦車→シャーマンV
となります。

元々シャーマンという名前はイギリス軍が独自にM4中戦車につけた名前だったんだ。
名前はアメリカ南北戦争で活躍した北部軍側の将軍、ウィリアム・テカムセ・シャーマンが由来。

Cというのはそのシャーマンの主砲別にイギリス軍がつけた分類のようですな。
- 無印→75mm砲
- A→76.2mm砲
- B→105mm砲
- C→17ポンド砲
となっているようです。

ということは
M4A4(シャーマンV)の17ポンド砲(C装備型)
だからVCということなんだね。

後にイギリス軍にはシャーマンIをベースにしたシャーマンファイアフライICも登場しています。
こちらは更に全体溶接車体と前面だけ鋳造になったハイブリット車体(コンポジット車体)の2種があるようですが。

M4A4はクライスラーA57直列6気筒×5 複列ガソリンを搭載している。
どうやらこれは元々バス用に使われていた6気筒エンジンを5つ束ねたものらしく……。
エンジンがでかくなった分、容積確保のため他のM4中戦車と比べて車体が延長されているのが外見上の特徴となっている。

そんな発動機で大丈夫?

整備性で問題があったからかアメリカ軍ではほとんど使われず、大半がイギリスを始めとした連合軍諸国に貸与された。
もっとも、イギリス軍では好評だったらしいけど。

イギリス軍は貸与されたシャーマンを巡航戦車の代役として使っていましたからね。
それまでのイギリス巡航戦車は問題児が多かったと聞いていますが……。
キットの内容を確認してみよう


慣れないイギリス軍戦車について長々と語っていたけど、キットの内容を確認していこう。
作りかけのため、説明書の部品一覧で内容物を確認。

プラランナーは9枚。
それにデカールとエッチングパーツですな。
クリアーパーツはありません。


これが付属のエッチングパーツ。
主にシャーマンシリーズ共通のライトガード部分だね。

実車でも薄いパーツですからね。
ただ筆者の場合、接着に手間取るパターンになりそうな。


こちらは付属デカール。
1994年の文字が書かれている。
中古品だからか、ちょっと変色しているね。

箱は既に処分していますが、この頃はまだハセガワ社が輸入代理店だったようです。
ドラゴン社の輸入代理店はハセガワ→アオシマ→プラッツですね。

イギリス軍の戦車なのに、英語とは思えないような文字や鉄十字が……。

そのことについては後述。

ドラゴン社の説明書といえば、みんな大好きドラゴソ語。
今回は古いキットだけど、そこまで誤字はないように見える。

「つや消しブラッワ」
「ミドルストーソ」
とかかな。


塗装は4種類。
イギリス軍、カナダ軍、ポーランド軍、ドイツ軍。

どうりで不思議なデカール構成だったわけだね。

筆者は今回ドイツ軍で組む。

またもや鹵獲戦車ですな。
次回、製作再開!

記事が長くなってしまったので、今回はここで中断。
次回から早速この組みかけキットを進めていこう。

まずはボロボロの履帯を修復するところからはじまりそうですな。

しかしずいぶん古そうなきっとだね。

先ほど確認したとおり、1994年のキットだ。
2021年5月現在ではアスカモデルやライフィールドモデルから新しいキットが発売している。
当のドラゴン社も、マーキングを変更したり部品を追加したキットを発売している。
今回作るキットの品番は6031。
追加版の品番はDR6182。

骨董品かぁ。

古いキットには古いキットなりの楽しみ方があるんだ。
細かいことは一旦置いといて、組み立ててみよう。

続きは次回!
この記事で紹介しているキット