ハセガワから発売されています、ICM社製パーツを使った戦車模型。
ティーガーII(キングタイガー)を作っていきましょう。
前回は「ラインの虎」に登場するホルスト・ハイムマン搭乗車にすべく塗装とマーキングを済ませた。
今回はウェザリングをパパっと済ませて完成に持ち込もう。
特に問題もなさそうな。
そこまで苦戦はしない感じでしたな。
それでは最終的にどんな仕上がりになるのか、作業を再開しよう。
スミ入れ兼ウォッシング!
手始めにスミ入れ兼ウォッシング。
全体に薄めたタミヤエナメルのフラットブラウンを塗布。
乾燥後に溶剤でふき取ります。
ツィンメリットコーティングで表面が凸凹しているから、そこに塗料が流れこむ感じに。
ドライブラシ!
続いてドライブラシ。
こちらは今回明るい色である、タミヤエナメルのバフを使っています。
先ほどのブラウンとは反対に、凸部分を明るい色で強調する感じですな。
- スミ入れ兼ウォッシング
- ドライブラシ
この2つだけでもそれらしく見えたり。
詳しくは過去記事を参考にしてね。
コーティングを剥がしてみる
ここで筆者が
「ダメージ表現が物足りない」
と感じ、追加加工している。
- ハセガワのモデリングチゼルでコーティングを一部剥がす
- 剥がれた箇所にタミヤエナメルのハルレッドを筆塗り
といった感じに。
ハルレッド……
なんかいい感じの色だね。
ハル(Hull、船体のこと)という名前からして、船底に塗られている赤茶色をイメージしているようですな。
ここでは車体の地に塗られた錆止め塗料の色ということで……。
排気管を錆びさせる
排気管や予備履帯はクレオスのウェザリングカラーを使って錆びさせる。
以前は装備品も錆びさせていたけど、今回はそのまま。
ちなみに錆びで使った内の1色、ステインブラウン。
これを筆による跡ができるように工具の柄に塗ることで、木目っぽくも見せていますな。
足周りを汚す
足回りはウェザリングペーストやウェザリングカラー。
更にタミヤエナメルのクロームシルバーなど。
ここも使用している塗料含め過去記事同様ですな。
最後の仕上げ
最後につや消しクリアーを吹きつけ、その最中にタミヤウェザリングマスターを擦り付けていきます。
- Aセット全般を足周りの砂埃として
- Bセットは被弾跡や主砲周りの焦げとして
それぞれ施します。
それと……
エンジンデッキ周りが寂しいと思ったら、筆者がオイル染みをまいていなかった。
これを急遽追加している。
これで完成かな?
中断もあったので長くなってしまいましたな。
これで完成としましょう。
以下、ギャラリーです。
ハセガワ ティーガーII(ラインの虎) 完成!
ICM製パーツのティーガーIIは今回初めて。
タミヤ製品と並べてみましょう。
迷彩のが以前組んだタミヤ製品だね。
ハセガワ(ICMパーツ)は変わった部品分割のキットだったけど、実際完成するとまごうことなきティーガーIIになったという。
タミヤ製品は部品が少なめでとにかく組みやすいのが特徴ですな。
その分砲塔のペリスコープや溶接跡表現など、一部省略された構成になっていますが。
作ってみた感想のコーナー
タミヤ製品は置いといて……
今回のハセガワ・ICM社製品は?
筆者がこのキットの気に入った点としては……
- 個性的な部品分割をしているけど、極端に組みにくい箇所はない。車体後部のエンジン点検ハッチが少しはまりにくいぐらい
- パーツも極端に多すぎず組みやすさ優先。一体化された側面フェンダーだったけど、今回のハイムマン車はフェンダーの欠落がない車輌だったので気にならなかった
- 装甲面端の溶接跡が最初から存在したり、ハッチ裏がパーツ分けされており押し出しピン跡が発生しない。この点は先ほど並べたタミヤ製品に勝る。
反対に気になった点としては……
- 砲塔付け根にある異物混入防止カバーが枠組みだけでネット部分が付属しない。今回筆者がもっとも気になった部分。今回はタミヤの余剰パーツで再現。ただし劇中では描かれておらず枠組みごと省略されている
- フェンダーの一体化パーツは気にならなかったけど、砲塔リングと一体化した対空機銃架はハイムマン車には装備されていないので削ったほうがそれらしい
といった感じかな。
最初は変わった部品分割に驚いていた筆者だけど、いざ作るとそんなに気にならなくて満足している感じだ。
ハイムマン車に近づけるため今回行った改造は……
- ベンチレーターが防水カバー付き1択なので、余剰パーツからカバーなしを調達
- 背面の装備を一部省略
- 砲塔リングの対空機銃架が一体成型だったので切り取り
- ツィンメリットコーティング追加
といったところですな。
逆に筆者の好みで改造したところは
- 異物混入防止カバーのネットを余剰パーツで再現
- タミヤのエッチングパーツでエンジングリル追加
- 前面のライトコード追加
といった辺り。
筆者も劇中を完全再現しているわけではないみたいな。
劇中で省略されているものを独断で追加したり。
- 装備されていないものと解釈して装備を外した状態にする
- 作画上の都合で省略されたものと解釈して追加
- あったほうがカッコいいから劇中では描かれていないけど追加
をそれぞれ判断している。
完全再現というよりは、気になった点だけに手を加えるというか。
今回はハセガワから発売されている「ラインの虎」版を作った。
同じくハセガワから発売されている通常版や、元になったICM社製品などを作る際にも参考になれば幸いだ。
とりあえずこのキット最大の特徴は一体化されたサイドフェンダーかな?
フェンダーなしの車輌が作りたい場合は他のキットを選んだほうがいいかも。
今回はここで終了。
次回は別の戦車を作ることになるだろう。
次回も、お楽しみに~。
おしよせたM4中戦車を破壊して、燃えさかる炎の中で虎は死んだ……
一九四五年三月二十四日のことである……
「戦場まんがシリーズ」(ザ・コクピット)「ラインの虎」より
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