
ハセガワ(ICM製)のティーガーII重戦車(キングタイガー)を作っていきましょう。

前回は塗装とマーキングを施し、黒騎士物語版であった本キットを第506重戦車大隊仕様に変更した。
今回はウェザリングを施して完成させよう。

サクサクッと。
今回は一度組んでいるだけあって、部品紛失があったぐらいで順調だったね。

資料とかをあまり見ないで進めたからというのもありますな。
個体差を調べたりすることがなかったといいますか。

模型で作業が遅くなる要因の一つが
「説明書にないことをやりだす」
ことだろう。
それでは最終的にティーガーIIがどんな仕上がりになるのか、確かめてみよう。
エナメル塗料を使ったウェザリング


手始めにエナメル塗料でのウェザリング。
- ウォッシング兼スミ入れ
- ドライブラシ
- オイル染み
ですな。
この辺りは一部使用塗料が異なるだけで、過去記事のものとやり方は同様です。

ウォッシングなんかは以前はバフを使っていたけど、今回はガイアノーツの埃色とタミヤスミ入れ用ブラウンだね。

全体を埃色に、モールド周りがスミ入れ用ブラウンですな。
ブラウンのスミ入れは縦方向に拭き取ると錆だれっぽくなる利点が。

オイル染みはいつもならタミヤエナメルの混ぜ物だけど、今回はガイアノーツのオイル色を使ってみた。
こちらのほうが少し青みというか緑みがあるような色合いをしている。
ウェザリングカラー・ライナーでの車体上面の汚し


続いて更に車体上面を汚していきます。
- チッピング
- 雨だれ・錆だれ
- 排気管の錆汚れ
といった感じですな。
これらも過去記事と似たような流れです。

過去記事ではこれらをほとんどウェザリングカラーで済ませているけど……
経年の問題か、やや手持ちのカラー達が使いにくくなってきた。
何かそのうち別の塗料でも試してみるかもしれない。

ピンポイントでしか使わない塗料だから減りが遅いんだよね。
そういえば初期のものはもう購入してから10年近く経過するような。

最初のウェザリングカラーが発売されたのが、確か2014年頃だった気が……。

錆で使ったウェザリングカラー・ステインブラウン。
これは工具にも塗って、木目を表現している。
こちらも詳しくは過去記事を参考にして欲しい。
足元のウェザリング


最後に足周り。
これも過去記事の通りですな。
ウェザリングカラーとペーストで泥汚れ。
銀のドライブラシで履帯や車輪の擦れた感じを表現です。

銀のドライブラシで履帯の金属感が一気に増すね。
これは最近筆者のお気に入りだったり。
完成へ……


これ以上長引くと放置コース入りしてしまいます。
つや消しクリアーを吹き付けて、さっさと完成させてしまいましょう。

昔の筆者はこの「あと一息」のところで満足してしまうパターンが多かったんだ。
これで完成となる。
以下、ギャラリーだ。
ハセガワ ティーガーII 完成!








よく見ると追加した異物混入防止カバーの金網部分が瞬間接着剤で埋まっているんだよね。
これは今回の失敗点というか。

しかし接着剤が少なすぎるとそもそもくっつかないという……。


他社製品と比較。
左がアカデミー(最後期型)
右がタミヤですな。

アカデミーのは前部フェンダーに補強リブがついた最後期型だから独自性があるんだよね。
幅の狭い鉄道輸送履帯を使っているから、ちょっと縦長なシルエットに見えるというか。

ハセガワ/ICMとタミヤを並べて筆者が感じたこととしては……
- ハセガワ/ICM→やや車高が低め
- タミヤ→やや幅が広め
といった感じらしい。
画像だと角度もあってか、ちょっと違う感じに見えるけどね。



更に
- ポルシェ砲塔(タミヤ製)
- ラインの虎版(ハセガワ/ICM製)
- 錆ウェザリングの実験台にしたツィンメリットコーティング仕様(タミヤ製)
と並べて。
ここを開設してから組んだティーガーIIを全て並べてみました。

これで6輌。
ティーガーII統一パーティができるね。

ドイツ軍重戦車大隊の定数は確か45輌。
- 1個小隊が4輌
- 3個小隊+中隊本部に2輌で、1個中隊は計14輌
- 3個中隊+大隊本部に3輌で、1個大隊は計45輌
という内訳だったはず。
無論、大戦末期は定数不足だったみたいだけどね。

6輌だと1個小隊と中隊本部分だけだね。
もう8輌あれば1個中隊にはなるという。

ティーガーIやマウスなど、他の重戦車を動員すれば中隊規模にはなるかと。
作ってみた感想のコーナー


黒騎士物語版ではないけど、何とか完成したね。

筆者がこのキットに対して感じたこととしては……
- パーツはやや軟らかめで切削しやすい。一部合いにくいパーツがあるものの、程よいパーツ数で単純に組むだけならそこまで難易度は高くない
- デカールはバウアー大尉搭乗のティーガーIIだけでなく、クルツ軍曹搭乗のパンターG用マークもおまけで収録。これはサイバーホビー版のティーガーIIでは存在しないもの
- サイドフェンダーが一体成型されたICM製キットなので、フェンダーがない黒騎士物語登場車にするには大掛かりな改造が必要になる。今回マークをやりくりして黒騎士仕様にしなかったもっとも大きな要因
- 車体後部にある異物混入防止カバーが枠のみ。今回はワークアソシエイション製の金網を貼り付けて再現
といったところ。
筆者としては
「ティーガーIIのキットとしてはそこまで不満はないけど、黒騎士物語仕様にするとなると大変なキット」
と評価している。
というわけで第506重戦車大隊仕様にしたわけだけど。

とにかく
「フェンダーが外せないICM製パーツとフェンダーのないバウアー大尉搭乗車」
との組み合わせが悪かったといいますか。
一体化された対空機銃架や防水カバー付き一択のベンチレーターなど、他にも異なるポイントがありますが。

機銃架やベンチレーターは「ラインの虎」版のハイムマン車も同様だったね。
機銃架は削り取ればそれで済むけど、ベンチレーターは他キットからの流用が必要という。

筆者は普通のティーガーIIのキットとしてはそれらを気にしていないんだけどね。
寧ろその場合、省略されたカバーの金網がもっとも気になるポイントになる。

面が広いからね。
エンジングリル部分の金網よりも目立つというか。


筆者はサイバーホビー版の黒騎士物語仕様ティーガーIIも保有している。
こちらで改めてバウアー大尉搭乗車を組んでみる予定だ。
組み立て開始はもうしばらく先になる予定だけどね。

すでに10年以上は放置しているキットになりますが……。

いつになったら始まるのやら。

大尉の搭乗車はほとんどの工具類が脱落しているようでね。
実際に作るとなると、おそらく筆者の苦手なエッチングパーツの嵐になるだろう。
今回はここまで。
次回はそれらとはまた別の戦車模型で、引き続き修行予定だ。

次回も、お楽しみに~。
この記事で作っているキット