模型大隊戦闘日誌、始まるよ!
前回はタミヤウォーバードの紫電一一型甲が無事完成しましたな。
今回はまた新たなキットに移るようですが……。
筆者のタミヤ病がまだ完治しないので、引き続きタミヤキットを進めていく。
最近もう1つ購入していたものがあるから、それを紹介しよう。
タミヤキットは作りやすいからか、すぐに消費されちゃうという。
筆者の積み山からは真っ先に消えてしまいますな。
先に組みやすいものでコツを掴むのはいいのですが。
今回のお題 タミヤ 1/72 晴嵐
今回作るのはこちら。
タミヤより晴嵐だ。
前回の紫電同様、これも同社の1/48傑作機シリーズと1/72ウォーバードコレクション双方にラインナップされている。
ここでは主に1/72スケールで揃えているので、ウォーバードコレクションのものとなる。
久々の水上機だね。
最後に作ったのは確か3年前の零観以来かな?
晴嵐を購入したのは……
確か半年前ぐらいでしたかな。
手持ちが難しいキットばかり残っていたので、それの息抜き用にあえてここまで残していたという。
晴嵐とは?
この機体は第二次世界大戦期に愛知航空機が開発、日本海軍で運用された特殊攻撃機だ。
海軍の略符号はM6A1。
連合軍のコードネームはない。
特殊攻撃機?
今までにない特殊な攻撃・運用・使用目的などを持つ航空機が特殊攻撃機に分類されたようです。
初期では急降下爆撃も特殊攻撃扱いされたとか。
ちなみに桜花など特別攻撃機も分類上は特殊攻撃機に含まれます。
特殊攻撃機の中の1種が特別攻撃機ということなので、「特殊攻撃機=特別攻撃機ではない」ということに注意です。
一般的に船と航空機の組み合わせとなると、水上艦である空母と艦載機の組み合わせとなる。
しかし日本海軍では潜水艦と水上機の組み合わせが実用化されていた。
搭載された機体は偵察任務が基本で爆撃能力はオマケ程度なんだけど、晴嵐は爆撃能力をメインに設計されていた。
潜水艦搭載偵察機。
有名なものでは1942年9月、アメリカ本土のオレゴン州に焼夷弾を投下した零式小型水上機がありますな。
水上艦に比べると制約の大きい潜水艦に搭載するため、晴嵐は各部の折り畳み機構や部品に夜光塗料が塗られているなどの特徴があった。
性能は高いものの複雑な造りの機体で少数生産機だったので、コストはかなり高かったようだ。
一説には「晴嵐1機=零戦50機」とも。
生産数は陸上機型の南山含め28機のようですな。
計画よりも少なく、訓練用の機体すら十分に確保できなかったとか。
晴嵐は当初アメリカ艦艇の通り道となっていたパナマ運河攻撃に投入される予定であったけど、戦況の悪化からアメリカ軍の拠点となっていたウルシー環礁への攻撃へ変更。
1945年(昭和20年)の7月に晴嵐各3機、計6機を搭載した潜水空母伊400と401は青森の大湊を出航する。
しかし翌月、発信予定海域にて準備中だった両艦に終戦の報せが届く。
晴嵐は洋上投棄され、実戦には参加しなかった。
この時の晴嵐は偽装で米軍塗装が施されていたとの情報がありますな。
投棄前に搭乗員達の希望で日の丸に塗り替えたようですが。
終戦後に愛知県の工廠に残されていた1機がアメリカ軍に鹵獲され、現在は修繕を施され同国のスミソニアン博物館に展示されている。
どうもこの復元にタミヤが出資していたらしく、その縁でか同社が1/72と1/48スケールで模型化したようだ。
メジャーどころの模型化が多いタミヤが意外な飛行機を模型化していると思いきや、そんなところに繋がりが。
現在の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)にも通ずる運用を期待された特殊攻撃機晴嵐。
タミヤウォーバードコレクションの一員であるキットで再現してみよう。
箱の中身を確認しよう
それでは箱を開ける。
中身はこんな感じ。
成型色は白。
サフレスでも発色には問題なさそうな。
袋を開ける。
中身はプラランナー×2にクリアーランナー×1。
フロートやドーリー部分が別ランナーになっているのは、おそらく本体が南山との金型共用のためだろう。
モールドは凹。
タミヤウォーバードはイタレリ金型ものもの相当数混ざっていますが、この晴嵐はタミヤの純正品となっています。
その他付属物としてポリキャップが2つに、デカール。
以前の紫電同様、コクピット内の計器やシートベルト用のデカールも付属する。
半年前に購入した新品だけあって、品質には問題なさそうだね。
紙媒体は説明書とTech Tips!
説明書の解説では、晴嵐の母艦となった伊400型潜水艦についても触れられている。
塗装は第631海軍航空隊所属機の1パターンのみ。
ただ機番がK6-の「01」「02」「03」「15」「16」「17」から選択式となっている。
なので事実上は6種類となる。
塗装パターンは全機共通で、番号が6種類付属ってことだね。
説明書を少し見たところ、一部部品が選択式ですな。
ただ塗装との連動性は見当たりません。
次回、製作開始!
今回はここまで。
次回から作業開始となる。
水上機ってことは、オモリを入れたりするのかな?
となると少し手間が増えそうな。
そのオモリに関してですが……。
ありゃ、もう1つ晴嵐が。
しかもあらかた組みあがっているという。
説明するとですね……
- 筆者が10年近く前に某所のヨドバシカメラで1個目の晴嵐(以下旧晴嵐)を購入
- 機首にオモリをセットしたものの、量が足りずそのまま尻餅状態に
- 旧晴嵐は完成せずに放置。3年前に掘り出し胴体直下の狭いスペースにオモリセットを試みたが、これもうまくいかずまた放置
- 半年前、某所のヤマダ電機で2個目の晴嵐(以下新晴嵐)を購入
- キットでは機首にオモリをセットする指示が出ているが、フロート内にもスペースがある
- 「機首のオモリが足りない旧晴嵐に、オモリを入れた新晴嵐のフロートを取り付ければ復活できるのでは?」
……といったことを筆者が考えたようで。
要するに
「フロートを挿げ替えて失敗した放置品を復活させよう」
ってことだよね。
「オモリあり新本体+オモリなし旧フロート」
「オモリなし旧本体+オモリあり新フロート」
で。
そういうことです。
基本的には新しい晴嵐でキット内容を紹介しつつ進めていく。
挿げ替えポイントにきたらまた別にその辺りは触れていくつもりだ。
詳しくは次回以降。
続きは次回!
この記事で紹介しているキット
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