
模型大隊戦闘日誌、始まるよ!

前回はモデルグラフィックス誌の付録キットであった、ファインモールド製の九試単座戦闘機が完成しましたな。
さて以前から言っているハセガワの連山を……。

そうしたいところだけど、もう一つ筆者が先に通したいキットがあるらしい。
なので連山は三回目の後回し。
筆者の積み山から掘り出してきた、新たなキットを紹介しよう。

……連山は完成するのかな?

今回のキットが完成したら、ようやく連山に集中する予定らしい。
それまで待ってもらいたい。
今回のお題 スペシャルホビー 1/72 ユンカースJu87A(輸出仕様)


今回作るのはこちら。
スペシャルホビーより
ユンカースJu87Aスツーカ(輸出仕様)だ。
1/48スケールでも同社からJu87Aが発売されているけど、今回はいつも通りの1/72スケールとなる。

筆者の大好きなスツーカだね。
今までのとは違うような。

珍しい初期型のスツーカですな。

スペシャルホビーはチェコのメーカー。
かつてはMPMという社名でスペシャルホビーはそこのブランド名だったけど、2025年4月現在はスペシャルホビーのほうが社名となっている。
他にもいくつか同じ系列のブラント名違いがあったり。

ここですとMPMのフォッカーD-21を作っていましたな。
他にはブランド名違いの同社系列、スペシャルアーマーの35(t)指揮戦車を作っていたり。
その35(t)は元をたどればCMK製で、CMKはMPMの子会社という。

何かまたややこしいことになりそうな。
これ以上は触れないでおこう。
Ju87Aとは?

この機体は第二次世界大戦直前の1930年代に登場した、ドイツ軍の急降下爆撃機だ。
ここでも形式違いを多数組んでいるので、詳しいことは省略する。

筆者の好きな機体だから、何機も作っているんだよね。
でも今まで作ったのはB、R、D、G型。
A型は今回初めてだね。

A型はJu87の最初の量産型。
後のB型がユンカースJumo211エンジンシリーズを搭載しているのに対して、A型は主にJumo210エンジンを搭載している。
外見としては大型スパッツの固定脚が特徴的だ。

スパッツをはじめ、各部の形状がB型と同じように見えて微妙に異なる形をしていますな。
金型流用が難しいからなのか、模型でもあまり見かけないというやつです。

A型は量産当時の1930年代後半で発生していたスペイン内戦に投入された他、同盟国にも何機か輸出されている。
今回のキットはドイツ軍やスペイン内戦のコンドル軍団仕様は収録されておらず、全て同盟国へ輸出されたもの。
この辺りは後述しよう。

ボックスアートには日の丸を付けた機体が……。

ドイツ軍の誇る急降下爆撃機Ju87。
模型としては希少な初期生産型であるA型のキットを、スペシャルホビー製品で作ってみよう。
箱の中身を確認する


とりあえず箱を開ける。
中身はこんな感じ。

これっていつ頃の製品なんだろう?

調査によると、原型のドイツ軍仕様とコンドル軍団仕様が2006年ごろ発売との情報が出てきましたな。
この輸出仕様版は2008年発売とのことだそうです。

筆者はいつ頃購入したのかな。

止まっている連山や以前組んだHe111Z-1と同じ時期、2010~11年ぐらいのようですな。
ラジオ会館立て替え直前の、秋葉原のボークスで購入したことははっきりと覚えているようです。

これまたはっきりと。

店員さんと少し会話になったのはよく覚えているのだとか。
あれから14~5年近く経過。
ようやく始動というやつです。

当時の筆者はまだ航空機模型素人。
珍しいと思って確保したものの、手に負えず放置ルート入りに。
それが今になって引っ張り出されている感じだ。


袋を開けてプラパーツを確認。
ランナー3枚とクリアーランナー1枚となっている。
ただ画像上の2枚は同一のランナーを分割しているだけらしく、説明書では同じAランナーとなっている。

生産時は1枚のランナーだけど、箱に収めるために分割されたみたいな。


アップでパーツを見るとこんな感じに。
緩めの凹モールドのほか、厚みのあるパーツはヒケによる凹みが目立ちますな。

ランナーに番号がなかったりして、ここは他のチェコ製簡易インジェクションキットと同じような。
ただパーツのダボとかはあるみたいだね。
実際に合うのかはわかんないけど。


その他付属物は
- エッチングパーツ
- レジンパーツ
- デカール
といった感じ。
筆者が放置ルートに突っ込んだのがわかるだろう?

あー、このエッチングパーツ量は素人には難しいかも。

当時の筆者はオールプラ製のハセガワ定番品キットですら完成させられなかったので、このエッチング量となりますと……。



収録塗装は3種類。
日本陸軍仕様が1種類と、ハンガリー空軍仕様が2種類となっている。

下の塗装は
- 日本軍仕様→1930年代後半のドイツ機でよく見られた、RLM61・62・63の塗り分け
- ハンガリー軍仕様→1930年代終わり頃から大戦中のドイツ軍爆撃機でよく見られた、RLM70・71のスプリッター迷彩
ですな。

今回はボックスアートと同じ、日本陸軍仕様で仕上げてみる予定だ。
旧迷彩のJu87を作ってみたいというのもあるけどね。
次回、製作開始!

今回はここまで。
次回から作業を始める。

うーん、簡易インジェクションかぁ。
これはまた時間がかかりそうな。

精度が甘く、部品の噛み合わせがあまり良くないものが目立ちますからね。
ただ今回のキットは細かい部品にもダボがあるので、ある程度取り付け位置が最初からわかるはずですな。

エッチングパーツはどうやらコクピットとダイブブレーキに集中しているようだ。
その辺りをどう乗り越えるかがカギになりそうだね。
とにかく、実際に組んでみて確かめてみよう。

続きは次回!