
先日2025年9月に再販されました、2020年版のフジミ製九九式艦上爆撃機をつくっていきましょう。

前回は細かい部品を取り付けて全体の組み立てを終えた。
今回は塗装作業となる。

お楽しみの塗装パート。
ここがスケモの醍醐味というか。

キットによっては塗り分けが億劫なのものもありますけどね。

今回の機体は大戦中でもポピュラーなツートンカラーだ。
そこまで苦戦はしないだろう。
それでは作戦を再開する。
塗装図の確認


今回のキットに収録された塗装・マーキングはこちら。
一一型4種類と、二二型3種類の計7種類となります。
内訳が……
「一一型」
- A 航空母艦「蒼龍」飛行隊長(第一中隊 江草少佐搭乗機) 昭和16年12月
- B 航空母艦「瑞鶴」飛行機隊 昭和16年12月
- C 航空母艦「赤城」飛行機隊 昭和16年12月
- D 横須賀海軍航空隊 昭和15年
「二二型」
- E 第三十五航空隊 昭和17年
- F 航空母艦「瑞鶴」飛行機隊 昭和18年
- G 横須賀海軍航空隊
となっていますな。

ほとんどが過去のフジミ製九九艦爆に収録されていたものと同じなんだっけ。
一一型と二二型でパーツも統一して、マーキングも統一パッケージになったというか。

そういうこともあって、AパターンとGパターンは筆者がここの開設以前に完成させている。
他にも筆者の第二積み山に、CパターンとDパターンで作ろうとして遺棄されているものもある。
それらは今回除外。
ということで、今回はFパターン。瑞鶴搭載の二二型で仕上げてみよう。
下塗り


まずは下塗りから。
このキットでは各種帯部分のデカールも収録されていますが……
曲面に帯デカールを貼り付けるのが苦手な筆者は、今回それらも極力塗装で仕上げてしまうようです。

ただし主翼前面の黄色い識別帯はデカールがないので、塗装必須だ。
一一型では塗らないので、おそらく省略されたのだろう。
この時点での使用色はそれぞれ……
- 風防の下塗り→Mr.カラーのRLM02グレー
- 全体の下塗り→クレオスのMr.サーフェイサー1000
- 胴体の白帯・その他帯の下塗り→Mr.カラーのグランプリホワイト
- 主脚の赤帯→Mr.カラーの紅色
- 主翼前面の黄色帯→Mr.カラーの黄橙色(オレンジイエロー)
- プロペラの茶色→Mr.カラーの赤褐色
- 爆弾・金属色の下塗り→クレオスの水性ブラックサーフェイサー1000
- エンジンや60kg爆弾投下装置の金属色→Mr.カラーの黒鉄色
といったところ。

おー、またたくさんの色が。

それぞれごく狭い面積なので、さっと吹いて次の色に切り替えていく感じですな。
なので思ったよりは時間がかからなかったり。

下地を兼ねている色もあるからね。
本体の白帯と主翼の黄色帯のように、近い部分の色は後から塗る色が飛び散らないように注意だ。

先に塗った白帯をマスキングしたら?

乾燥時間を待つのが惜しい。
同時に乾燥させて、一緒にマスキングしたほうが効率的だ。


そんなこんなで乾燥したらマスキング。
キット付属のデカールを参考に、テープを切り出してマスキングしておきます。

似たようで違うパターンの帯が複数。
間違えないようにしたいね。

F塗装で使う主脚の赤帯は27番・28番デカールのパターンですな。
ちなみにCパターン、赤城搭載の一一型と同一パターンです。
下面色の塗装


続いて下面色の塗装。
キットの指定はMr.カラー35番の明灰白色1。
日本機好きの筆者はもちろんこの色を確保済みなので、そのまま塗ってしまいましょう。

この色いいよね。
青みのある白で、ちょっとさわやかな感じというか。

このキットではDパターン以外の全ての塗装で、この色が全面もしくは下面色に指定されている。
Dパターンは銀のジュラルミン地に赤い尾翼、それに黒い機首が特徴的。
大戦直前の海軍機によく見られた保安塗装だ。
以前作った九七一号艦攻と同じといえばわかるはず。

それ以外の機体は全面明灰白色か、下面明灰白色と上面暗緑色の組み合わせ。
典型的な海軍機の塗装だね。
上面色の塗装


続いて上面色。
今回は下面のマスキングはせず、フリーハンドで塗料を吹き付けています。
キットの指定ではMr.カラー15番の暗緑色(中島系)ですが、筆者は今回Mr.カラー124番の暗緑色(三菱系)で仕上げていますな。
……マスキングをせずに吹き付けたので、機首下部に変な吹き込みが発生しましたが。
後で下面色を再度吹き付けておきましょう。

ここはキットに合わせずに……
三菱とか中島とか言っているけど、九九艦爆は愛知なんだよね。

- 晴嵐や流星など、筆者は今までに作った愛知系航空機の大半や、ここの開設以前に組んだ九九艦爆を三菱系暗緑色で塗っていた
- 中島系の暗緑色は黒っぽく、筆者のイメージする九九艦爆の色とは少しイメージが異なった
というのが主な変更要因らしい。
塗料の入手性を考えるなら、100番台の三菱系よりも若い番号の中島系のほうが入手しやすいんだけどね。

プロペラスピナーの色も暗緑色。
キット付属の説明書だと、胴体と異なる色にも見えるんだけどね。

確か同社の旧製品でスピナー部分はシルバーの指定だったような気がします。
その名残で、塗装図だと異なる色に見えるのでしょう。
細かい塗り分け


これでエアブラシはお片づけ。
筆で細かい部分を塗り分けていきます。
主脚はスパッツ部分とタイヤ部分が一体成形なので、この辺りも塗り分け……。

翼端灯はまだ塗り分けられていないみたいだね。
このキットだとクリアーカラーじゃなくて、レッドとスカイブルーの指示になっていたり。

筆者が失念していただけだ。
後でいつも通り、シルバー下地のクリアーレッド・ブルーで塗っておこう。
それと左主翼付け根の滑り止め部分も塗り分け忘れている。
これも後で塗っておこう。

滑り止め部分はそこそこの面積ですが、識別帯同様これもデカールがありませんな。
こちらは黄色帯と違い、全ての塗装で共通なのですが……。

それともう一つ失念していたことが。
次のマーキングで、胴体左側面に銘板マークを貼り付けるんだけど……
二二型の場合、上面色の位置にその銘板マークを貼り付ける。
ところがその箇所だけ下面色になっているんだ。
デカールを貼る前に、当該部分のみ下面色で塗り潰しておこう。

これは先に下面色を吹いた時点でマスキングしておいた方が良かったかもね。

今回の筆者は急ぎだったのか、いつも以上に見落としが多いですな……
銘板部分はデカールを参考に寸法を割りだし、筆で塗っておきましょう。
マーキング!


とりあえずマーキングに。
このキットでは同じデカールシートが2枚付属します。
国籍マークや尾翼のコードなど上下や左右で同じマークを貼る部分は、このシート2枚分で対応するようですな。

帯マークとかは1セット分で事足りるみたいだけどね。
今回の戦果


貼り付けるとこんな感じに。
例の銘板部分も下面色で塗り直したので、わかりやすいですな。

プロペラの黄色い警告線はちょっと長いかも。
筆者は貼り付けた後にカットしているよ。

翼端灯は塗ったけど、まだ滑り止め部分は筆者が気が付いていない。
おそらくウェザリングの最中に追加されるだろう。
今回はここまで。
次回はそのウェザリングをして、完成に持ち込む予定だ。

続きは次回!
この記事で作っているキット