模型大隊戦闘日誌、始まるよ!
前回は筆者が放置していたBf109が完成しましたな。
今回はまた新たなキットに着手予定ですが……。
今回は久々に戦車を作ってみよう。
ここのところAFVキットも装輪車輌が多かったですからね。
なにが出るかな。
今回のお題 AFVクラブ チャーチルMk.III(ディエップ上陸作戦)
今回のお題はこちら。
AFVクラブより
チャーチルMk.III(ディエップ上陸作戦)
だ。
おっ。
今回はイギリス戦車なんだね。
筆者のことですから、何か裏がありそうですな。
ところで、初めて見る名前のメーカーだね。
台湾にある模型メーカーだ。
チャーチルMk.IIIとは?
まずイギリス軍の戦車は
- 巡航戦車
- 歩兵戦車
の2種類に分類されていたんだ。
軽・中・重とかじゃないんだね。
巡航戦車は機動力を生かして戦う。
そのため足の速さを最重視して、装甲は薄めだった。
一方歩兵戦車は歩兵に随伴して戦う。
こちらは歩兵を守る盾としての機能を求められるため、装甲が厚め。
反対に歩兵についていければいいので、速度は低め。
今回作るチャーチルは歩兵戦車のほうですな。
歩兵についていくため、悪路での走破性能も高めだったとか。
正式名称は
歩兵戦車Mk.IVチャーチルMk.III
ややこしく見えるけど要するに
「4番目の歩兵戦車であるチャーチルの3号」
みたいな感じ。
チャーチルの名前は勿論当時のイギリス首相ウィンストン・チャーチルが由来。
歩兵戦車は見た感じ
- 1番目 マチルダI
- 2番目 マチルダII
- 3番目 バレンタイン
- 4番目 チャーチル
のようだね。
チャーチル戦車は主要型がMk.IからMk.VIIまである。
今回作るのはMk.III。
チャーチル戦車は当初6ポンド砲を主砲として装備する予定だった。
ところがMk.IとMk.IIは6ポンド砲の準備が間に合わず、2ポンド砲と3インチ榴弾砲を装備していた。
Mk.IIIは量産体制が整い、本命の6ポンド砲を搭載した型なんだ。
ポンドとかインチとか……
ちょっとイメージが
付きにくいね。
ヤード・ポンド法ですな。
更に当時のイギリス軍火砲の一部では口径ではなく砲弾の重さで名称が付いていますな。
ちなみに2ポンド砲は口径40mm、6ポンド砲は口径57mmだそうです。
……そういえばメートル法とヤード・ポンド砲をごっちゃにしてえらい目にあった旅客機があったような。
もう助からないゾ♡
ディエップ上陸作戦について
このキット、ディエップ上陸作戦と名前が付いている。
1942年8月19日に発動された作戦で、正式にはジュビリー作戦という。
英仏海峡に面したフランスの街ディエップへと奇襲上陸するという作戦だ。
チャーチル戦車の初陣でもある。
どんな目的だったんだろう?
どうやらはっきりとしていないようですね。
キット付属の説明書では、
- 当時東部戦線でドイツ軍相手にソ連軍が激闘を繰り広げていた
- ソ連の同志スターリンが、ドイツ軍の戦力分散を期待してイギリスへ要望を出してきた
- イギリスのチャーチルは大規模な上陸作戦は出来ないが、ソ連の脱落を警戒して小規模な上陸作戦を決意
……みたいな内容で書かれていますな。
他にも
- 上陸作戦の実戦経験を積むため
- 戦車揚陸艦やチャーチル戦車の実戦テスト
という記述もある。
結果だけを先に言うと、戦力も不足していた上に情報がドイツ軍側に漏れていたこともあって、作戦は失敗してしまう。
あらら。
連合軍側の戦力は約6000人。
内5000人は英連邦のカナダ軍で、チャーチルMk.IIIはそのカナダ軍第14戦車連隊に約30輌が配備されていました。
数輌は海没するものの、戦車隊は海岸に上陸。
ただコンクリートの防壁に阻まれたり、固い小石が敷き詰められた海岸で履帯ピンを破損するなどで行動不能になる車輌が続出。
ただし装甲の厚さのおかげでか、直接火砲に撃破された車輌は2輌ほどだったとか。
かの有名なノルマンディー上陸作戦。
あの作戦の成功は、このディエップの苦い経験があったからなのかな。
キットを開けてみよう
長々と語っていたけど、早速キットの中身を見て行こう。
中身はこんな感じ。
なんかパーツが多く見えるね。
箱の内側には同社の他製品も紹介されています。
チャーチル歩兵戦車も各型が揃っていますな。
ドイツ軍びいきの筆者としては装甲車が気になるところ。
袋を開けてまずはプラランナーの確認。
ディエップ上陸作戦とあってか、渡渉作戦用の吸排気口が付属する。
履帯は可動式。
パーツが多く見えたのはこれが原因かな?
同社は各型のチャーチル戦車を出しているようなので、余剰パーツも多そうですな。
その他付属物。
主砲の6ポンド砲は金属製。
サスペンションもコイルスプリングが文字通り金属製のバネとして付属する。
履帯だけでなくサスペンションも可動するのですな。
その他紙媒体。
ボックスアートも別紙で付属。
飾って楽しもう。
このキット、箱の蓋が分厚い素材ですからね。
切り取って保管するには不向きなので、それを考慮しているんですかね。
説明書内部にはチャーチル歩兵戦車の各型がイラストで解説されている
イラストは上田信氏だ。
一時期のタミヤキットでもイラストを書いていた、あの人だよね。
主に「作る前にお読みください」の部分にいる兵士のイラストとか。
上田氏の著書としてはこちらの「PANZER」がありますな。
東部戦線を舞台にドイツ軍戦車兵クルト・マイヤー(武装親衛隊のパンツァー・マイヤーとは別人)の戦いを描いた作品となっています。
塗装は6種類。
内5種類はディエップ上陸作戦に参加した、カナダ軍第14戦車連隊所属となっている。
残りの1種類は……。
作戦後にドイツ軍に鹵獲された車輌となっている。
今回筆者はドイツ軍鹵獲車で作るつもりだ。
筆者はこれ目的で購入したようですな。
次回、製作開始!
長々と語ったけど、今回はここまで。
次回から早速作業に入っていこう。
このメーカーのキット、筆者は初めて組むんですよね。
どういった内容のキットなのか……。
とりあえず、次回以降キットを組み立てながら内容を確認しよう。
続きは次回!
この記事で紹介しているキット