ガンプラのHGBF、ドムR35を作っていきましょう。
前回は頭部と武器に手を加えた。
今回は筆者が本キットで最も気になっている、脚部に手を加えてみよう。
なんか接地性があんまり良くないんだっけ。
「ドムのキットにハズレなし」
とよく言いますが……。
2015年時の最新フォーマットに合わせているはずなんだけど、それと重量級の本体が噛み合っていないように感じるね。
とにかく、その辺りの改善を試みよう。
それでは作戦を再開する。
脚部の製作
こちらが本キットの脚部。
近年のキットらしく、股関節はロール可動付きの棒軸となっています。
ボールジョイント式の本家HGUCドムとは互換性がありませんので注意です。
というかこのキット自体がHGUCドムの流用をしないで、完全新規品なんだよね。
足首なんかも少し細長く造形されているし。
足首関節を改造してみよう
筆者がこのキットで最も気になっているのが、この足首関節。
スネ側のジョイントが前後にしか可動しないのもあって、接地性が悪い。
今回はここをメインに手を加えていく。
使用しているポリキャップが角型のPC-002の8番。
これは交換する必要が高そうですな。
当初は長いダブルボールジョイントにすることも考えた。
しかしこれでは見た目があまりにも貧相だったので、別の案を考えることに。
画像は以前も使った、ウェーブのプラサポシリーズですな。
ただここでは合わなかったようで。
この足首部分って外からある程度見えるから、見栄えも重要というか。
なんか上から軸部分にカバーを被せるとかは?
それも考えましたが、軸部分を太くすると周りのパーツに干渉。
結局可動範囲が狭くなるという問題が発生しまして。
可動と見栄えの両立……。
筆者が散々悩んだ結果、こんな感じのものが出来上がった。
今回はこれを採用することに。
なんか足首関節が大幅に改造されているね。
これは……。
片足部分がまだ残っているので、それを例に詳しく見ていこう。
使用した材料
まずは使用した材料紹介。
左側から順に
- ホビーベース 関節技ダブルボールジョイント
- ホビーベース ロールスイングジョイント(中)
- コトブキヤ マイナスモールドII
だね。
それと画像右下にある、ジャンク品のポリキャップ。
おそらくガンプラのPC-001の3番。
似たような形のPC-123のC番でもいけるはず。
とにかく5mm径のボールジョイントを接続できるものを用意だ。
なんかたくさん部品が。
筆者がとりあえず購入したものの、いい案が思いつかず放置しまくっていたものですな。
画像左の関節技は中サイズのダブルボール部分のみ使用します。
ロールスイングジョイントに片側ボールジョイントをダブルボール化できるパーツも含まれていますので、そちらで代用しても大丈夫ですよ。
というか、この記事を書いている2024年10月現在、ネットショップとかを見ても関節技のダブルボールジョイントが見当たらないんだよね。
ロールスイングジョイント付属のをダブルボール化したほうがいいかも。
使用するパーツを抜き出すとこんな感じに。
- 関節技→中サイズのダブルボール
- ロールスイングジョイント→通常型のジョイント受け一式
- マイナスモールドII→薄いタイプの4.0mm径
- ポリキャップ→そのまま
いった感じに。
マイナスモールドは実際のところ5.0mm径がぴったりですな。
今回は手持ちの5.0mm径がなかったのと、4.0mm径の在庫が余っていたのでそちらを使用。
使用する際も問題なかったので、4.0mm径で進めてみましょう。
スネ側の加工
材料が揃ったので、早速改造開始。
まずはスネ側の改造。
元から装備されているPC-002の8番を、用意したPC-001の3番に交換する。
そのままでは幅が合わないので、ポリキャップ軸受けの部分を削って合わせよう。
切削すると元に戻せなくなるから、ここは慎重に……。
他に筆者の手持ちでPC-001の3番の代わりになりそうなものは……
ウェーブのBJ-05ボールジョイントでしょうか。
本来はプラサポシリーズと組み合わせて使うものですが……
軸径3.0mm、ボール径5.0mmなのでここで代用品になりそうです。
手持ちのBJ-05で筆者が今試したところ、横軸のはめ込みが少しキツかった。
軸の受け部分を3.0mm径ピンバイスでさらってやるなどするといいだろう。
今回は在庫処分のため、ガンプラのポリキャップを使うけどね。
とりあえずスネ側の改造はこれで完了。
足首側の加工
一方足首側はこんな感じに。
まずは先ほどの部品を組み合わせる。
- ロールスイングジョイントは説明書どおりに組む
- ダブルボールはロールスイングの受け部分にはめ込む
- マイナスモールドは角度をつけて、ロールスイングの軸を隠すように接着
といった感じに。
このマイナスモールドを貼り付けた方が後ろ(カカト側)になる。
ホビーベース製品はABS製で、マイナスモールドはプラ製。
異素材だから接着にはアロンアルフアがいいかな。
軸部分を固着させないように注意です。
組む前に
- ボール受けの軸部分を少し短く切る
- ロールスイングジョイントを組む前にマイナスモールドを貼り付ける
などの対処をしておくとよいかと。
詳しくは後述するけど、ジョイントの前側はこの後削って調整する。
ジョイント受け部分はまだ接着せずに進めるといいだろう。
ここから足本体に手をつける。
まずは本来のポリキャップ、PC-002の7番を外す。
このポリキャップは使わないんだ。
PC-002の7番は4.0mm径のボールジョイントなので今回の5.0mm径には非対応ですな。
5.0mm径のに交換も考えましたが、この位置では今使っているボールジョイントでは短すぎて届かないという。
それで長いボールジョイントを使おうとしたら、さっきみたいな見栄えの悪いものになったってことかぁ。
なので受け側の位置を高くすることで、ボールジョイントは短いままでも接続できるようにするんだ。
可動とは関係ありませんが……
足裏パーツが外しにくい構成となっています
足裏の接続ピン受け部分に穴を開けて、外しやすいようにしておくといいでしょう。
当初はそのままジョイントを足上部に接着することを考えたけど……
案の定、強度不足で可動時に外れることがわかった。
なのでジョイントを足パーツへ埋め込む形に。
元のポリキャップ用の穴を広げて、そこにジョイントがはまるようにしよう。
内部に丁度仕切りのようなものがありますな。
パーツの保持に丁度よさそうなので、ここを基準にすると良いかと。
いきなり切削は大変なので、まずはピンバイスで穴開け。
その後、各工具で切削するといいだろう。
切削後はこんな感じに。
大体「奥行き10mm×幅7mm」ほど。
側面はほとんど削る必要がなく、微調整程度。
「前→後ろ→両側面」の順番で大まかに削って、微調整するといいだろう。
切削には大まかにニッパーを使って、その後はデザインナイフで形を整え、最後ヤスリで仕上げ。
刃物をガシガシ使うから怪我には注意だよ。
はめ込むとこんな感じに。
ジョイント部分がABS製というのもあって、粘り気が強め。
ぴったり削れば接着剤を使わなくても、はめ込むだけで保持してくれる。
ここでもう一加工。
ジョイントの前側が前にはみ出て、そのままだと足首を組んだ際に濃青色のA8番パーツ内側に干渉します。
画像で黒く示した辺りを軸含めて削り、ツライチにしましょう。
分厚いABS製のパーツだから、保持力はかなり高め。
ちょっと削るぐらいなら大丈夫だよ。
これで足首関節の改造は完了。
可動・見栄え・保持力を向上させることができた。
強いて言うなら、角度次第でスネ側のポリキャップが見えるぐらいですな。
気になる人はカバーでも自作するとよいかと。
在庫にもう1機ドムR35があったので比較。
左側が加工前。
右側が加工後ですな。
接地性が増したので、低く構えることができるようになりました。
……もう1機持っていたんだ。
現在手を加えている方は発売直後に購入。
もう1機は確か2016~18年のどこかで、武器がもらえるキャンペーンの際に購入したはずです。
武器キャンペーン目的の他に、筆者は改造機でも作ろうかと考えていたみたいだ。
今回の1機目同様に、可動範囲とかの問題が解決せず放置していたというやつだけどね。
今作っているのが完成すれば、問題の大半は解決するんだよね。
そのうち2機目も記事ができるかな?
バーニアユニットの裏を埋める
もう一つ気になった点が。
カカト側のバーニアユニット。
裏側がスカスカです。
バーニアユニット基部が中空なのは不自然と判断し、1.0mm厚のプラ板を切り出して簡易的に埋めました。
ここもよっぽど跳ね上げたりしない限りは目立たないんだけどね。
とりあえず前から見える部分だけフタをしておくよ。
フタをする部分は凹型になっている。
先に正方形に切り出し、その後凹んだ部分を削って再現するといいだろう。
オモリを追加する
このキットは重心が後ろ寄りだからか、ひっくり返ることが気になりました。
なのでダイソーで手に入れたワリビシタイプのオモリをつま先内部にセット。
瞬間接着剤で仮留め後、前回も登場したタミヤのエポキシパテを充填して固定します。
元は筆者が飛行機模型用に確保していたものだね。
こんなところで使うとは……。
今回の戦果
クローの肉抜き穴部分は前回埋めていますので省略。
これで脚部の組み立ては完了です。
長かったなぁ。
予想以上に手を加える箇所が多くなってしまった。
長くなったので今回はここまで。
次回は残る胴体と腕部の製作になる予定だ。
続きは次回!
この記事で作っているキット