
ガンプラのHGUCシリーズより、ゲルググキャノンを作っていきましょう。

前回は胴体と頭部を進めた。
今回は腕を組んでいこう。

あー、順調に進んでいるところ悪いんだけど……
筆者のポチったものが発送されたみたいだよ。

あの荷物の中には急ぎのものが混ざっているはずです。
それと今進めているゲルググ、どちらを優先するか……。

着き次第どちらを優先するかを考えよう。
とりあえず物がないので、今日はゲルググキャノンを進めていく。
それでは作戦を再開しよう。
腕部の製作


こちらがキットの腕部。
前腕内部にはABS製のパーツが仕込まれており、そこにパーツを差し替えることでA型とC型の武装を切り替えることができます。
現在はC型用の3連ミサイルランチャーとバックラーシールドが装備されていますが……
これは後回し。
武器の製作パートに持っていきましょう。

手首はこの時期に登場したハイディティールなものが4種類。
ただ銃持ち手がちょっと脆いから、取り扱い注意だね。
筆者は前々回の時点で親指と中指の繋ぎ目部分を折っていたり。


分解するとこんな感じに。
一番の難点はヒジ関節。
ポリキャップが存在せず、ABS製のヒジパーツをプラ製の外装でそのまま挟み込む構造になっています。
当然外装は目立つ合わせ目が発生し、そのまま合わせ目を消してしまうとヒジの取り外しができなくなるという。

先行して登場したドム/リックドムなんかはポリキャップ接続だったのに、なんでゲルググはこんな構造なのかな?
パワードジムとか同時期の他MSなんかは二重関節のせいで挟み込みっていうパターンもあるけど、このキットは従来の90度までしか曲がらない関節だし。。

- 保持力を確保するためか、本来MGに多用されていた大型のPC-116ポリキャップを使用しているので組み込むスペースが限られる
- ドムと違って前腕の武装変更機能が必要
という理由ではないかと、筆者は推測しているようだ。
他には単に当時のバンダイが新しい構造を模索していたか……。
肩基部の加工


前腕の前に、肩の基部から進める。
HGUCゲルググはそのままだと脇が閉まらないという難点がある。
画像はキット素の状態。
これ以上前腕を下げて脇を閉めようとすると、連動して肩アーマーが下がってしまう。

筆者としては当初気にしていなかったようですが、加工方法を調べていく内にこれを指摘する先人達の声を多数発見。
眺めていく内に筆者も気になったというやつだそうです。

珍しく筆者が他人の影響を受けているという。
……頭部が普通のゲルググなんだけど。

現在進めているゲルググキャノンは各部の加工でバラバラの状態ですからね。
量産型ゲルググ形態で控えている、2機目を使わせてもらっています。


どうも肩の接続部分の問題らしい。
なので接続箇所の開口部を下方へ削り、肩関節がさらに下方まで動かせるようにしよう。
画像の左側が加工前。
右側が加工後。

切削部分には外装だけでなく、スナップフィットの凹凸ピンがある点に注意ですな。
部品を分解した状態のほうが作業をしやすいかと。


加工後の肩をセットするとこんな感じに。
向かって右側(左腕)が加工前。
向かって左側(右腕)が加工後。
脇が閉まったことにより、手と腰の間の隙間が狭まっているのがわかるだろうか。

左肩は加工をしていないので、これ以上閉めると肩アーマーも下がるというやつです。
人によっては肩と胸部の間の隙間も気になるようですが……
こちらは現在保留の状態に。

おそらく可動範囲の関係であえて離れた状態でセットされているのだろう。
元の設定画だと、確か蛇腹状のカバーがセットされていた箇所だ。
MGのVer1.0なんかだと軟質のカバーパーツが付属したけど、さすがにこの時期のHGUCでそれは付属しない。
ヒジ関節の後ハメ加工


さて問題のヒジ関節に。
今回の記事のメイン部分ですな。

先人達のアイデアをヒントに進めていこう。
まずは元の軸をカットし、ピンバイスで3.0mmの穴を開ける。
いきなり目的の穴を開けるとズレやすいので、先に小さい径で開口してから広げていこう。
特に今回の箇所は肩側に接続する軸が空洞になったヒジパーツ内部を通っているので、ピンバイスの刃が内部で滑ってズレる原因となる。
筆者はタミヤのベーシックドリル刃を保有しているので、それを順番に使っているね。

画像の左側が加工前で、右が加工後。
穴の横に赤く印した部分があるけど……。

穴を開けた後はその赤く示した辺りを切削してパーツを切り欠く。
いきなりニッパーなどで大きく切り取ろうとすると、入れた刃の厚み分でパーツが歪んで余計な所にヒビが入ることがあるので注意だ。
切れ込みを入れてから、削るようにして切り取るといいだろう。


切り欠くとこんな感じに。
外からはほとんど見えない箇所なので、切削部分が多少曲がっていても大丈夫ですな。
ただ切り口がガタガタですと、組み付け時に引っかかってパーツに傷がついたり削れる原因になります。
なのでヤスリ類で滑らかにしておくとよいかと。

なんか筆者は少し苦戦していたようだね。

ABS製パーツだから粘りが強い材質で、なかなか切削が進まなかったらしい。
現行のHGUCゲルググはABSがKPSに置き換えられているようだから、多少は楽になっているはず。

在庫処理を進めたいところですが、現行品も手に入れて確かめたいところですな。

ガンプラ品薄が嘆かれる昨今だけど、このキットの派生元であるシャア専用ゲルググは筆者も何度か店頭で見かけているようだ。
筆者は手持ちにゲルググ・シャア専用ゲルググが今作っているもの含めて計3つあるので、それらが片付くまでは買うつもりはないみたいだけどね。


先ほども少し触れましたが、肩側に接続する軸が空洞のヒジ内を通っています。
ここもある程度切削しておきましょう。

ここは後にセットする前腕側の軸を差し込む部分なので、実際はそれに合わせて切削するといいだろう。
無論削りすぎると緩くなるので、後で瞬間接着剤やらパテやらを使って埋める羽目になる。

奥まった部分は切削しづらいような。

筆者はハセガワのモデリングチゼルを使っている。
細い平刃なので狭い箇所も安心だ。
相変わらず粘りのあるABSに苦労しているようだけどね。


続いて前腕側の加工。
元の軸がなくなってしまったので、新たな軸を用意しましょう。

先人達の作例をいくつか見たところ、T字型のランナーを有効活用しているものが多数見受けられた。
なので今回はそれに倣い、ポリ製ランナーの3mm径T字部分を活用する。
3mm径なら何でもいいけど、今回はWAVEのポリキャップシリーズのものを使用した。
もちろん、ガンプラ用のものでも問題ない。


現物合わせせ切り取ってセットして……
こんな感じかな?
力が加わるから軟らかいポリ製だと心配だったけど、大きな問題はなさそうだね。

当初筆者は強度優先でプラ製ランナーを使うつもりだった。
しかしはめ込みがかなりキツめで受けのABSが破損しそうだったので、ポリ製に変更。
ポリパーツは塗料を弾くけど、ここは接着も塗装もしないので問題ない。


これでヒジの加工は終了です。
合わせ目接着の前に、仮組みをして加工したパーツ達が噛み合うかよく確認しておきましょう。

ポリ軸と切削したヒジの噛み合いが特に重要だね。
緩いようなら噛み合わせ箇所に瞬間接着剤を塗るなどして渋みを与えるといいかも。
肩アーマーの後ハメ加工


続いて肩アーマー。
今回のキットは先行したゲルググキット、ゲルググJやマリーネと異なり、胸部と接した部分が軸接続で別パーツ化されています。
そのおかげで肩アーマーが跳ね上げ可動するのが特徴ですな。

しかしここも挟み込み式で、塗り分けがしづらい構造となっている。
平面的なパーツなのでマスキングで済ませることも考えたけど、筆者がいい案を思い浮かんだようなのでここも後ハメ加工してみよう。
画像の右側のように、受け軸部分の上側を切り欠くだけだ。

ありゃ、これは後ハメできるのかな?



はめこむときは斜めにしながら内側からセット。
画像のように切り欠き部分に接したら、ピンセットで挟んで持ち上げるようにしてはめ込む。
外すときは逆に奥に押し込む形となる。

筆者も当初は下や横を切り欠く予定だったみたいですな。
ただ内側からの後ハメが可能だったので、今回はそちらを採用することに。


横や下を切り欠くと、完成後に外側から切り欠いた箇所が見えて目立つからね。
上側を切り欠く分には外からほとんど見えなくなる。

ただこの手の後ハメをするとどうしても多少緩くなるね。
やっぱマスキングで済ませてもいいかも。


これで各加工は終了です。
最終チェックをした後、合わせ目部分を接着してしまいましょう。

先人達の作例では袖口に手首カバーを増設するものもあった。
筆者も気になったけど、以前のゲルググマリーネで手持ちの四角いバーニアパーツを使い切ってしまった。
なので今回はそのまま組んでしまおう。
今回の戦果


乾燥後は合わせ目部分を整形。
これで腕部の組み立ては完了です。

HGUCのゲルググはアニメ版イメージだからか、肩のダクトがないんだよね。

少し気になって書籍を見ていたところ、どうもMS IGLOOのゲルググも肩のダクトがないようですな。
あれはMGに近い見た目でしたので意外です。

追加も検討したけど、筆者の手持ちにそれらしい三角形のダクトパーツがないので現時点では保留。
それと胴体同様、腕部パーツの装備差し替え用に通常の前腕パーツも組んでおこう。
今回はここまで。
次回も引き続き、残りの箇所を進めていく予定だ。

続きは次回!
この記事で作っているキット