タミヤ　Sd.kfz.251/1 ハノマーク兵員輸送車　製作記④(完成)

タミヤの古参キット、ハノマーク兵員輸送車を作っていきます。

前回はほぼ完成に近づいた。

今回は簡易的なジオラマというか、ヴィネットというか、そのためのベースの工作にかかる。

製作速度が落ちていますな。

筆者のほうで個人的に色々あってね。

モチベーションの維持も一苦労だ。

なにかあったんですかね。

おっと、記事をまとめないと･･････。

まずは車輌や人を配置してイメージをつかみます。

今回ベースに使うのは以前紹介した、タミヤのディスプレイケースC。

詳しくは過去記事を参照に。

車輌をケースの奥に配置。

手前に歩兵3人を置くイメージ。

走っている後ろの歩兵2人同士の位置が近いかな。

後で調整しないと。

さて、まずは地面の素体になるものをベースに貼り付ける。

プラモのジオラマでは断熱材であるスタイロフォームを使うことが一般的だけど……

生憎、筆者はちょうどいいサイズのそれを持っていなかった。

鉄道模型用に確保していたのは大きすぎるし、なにより厚さでケースの高さ制限に引っかかってしまう。

このためにこのサイズのスタイロフォームを切り取るのももったいないですし。

というわけで筆者が中学生時代に何故か購入して放置していた不良在庫。

光栄堂のスチレンペーパーを使う。

スタイロフォームとスチレンペーパー、共に目の細かい発砲スチロールといえる存在ですね。

スチレンペーパーはより目が細かくて滑らか。

惣菜を乗せるトレーに近い感じ。

基本的には建物の模型を作るのに使われるものだとか。

ただ筆者は以前これをジオラマのベースにしようとして挫折していたような・・・・・・。

薄いのでベースに不向きかな。

ただ、今回はスタイロフォームがない＆ベースに高さ制限があるので、これをベースにする。

とりあえずスチレンをベースに接着。

接着には木工用ボンドを使います。

普通のセメント系プラモデル用接着剤を使うと、溶けてしまうので注意。

セメント系接着剤はスチロールを溶着しますからね。

プラ同様、発泡スチロールも同様に溶けてしまいます。

ボンドが乾くまでにベースの構成を考えます。

簡単なスケッチを描いて･･････。

というか寧ろこういうのは、キットを組み立てる前に考えるのが一般的。

筆者はベースの手配が遅れたから今考えているけど。

ベースの高さ制限もあるので、今回は平坦な地形となりそうです。

スチレンペーパーが接着できましたので、はみ出た余白部分をデザインナイフで切り落としてしまいます。

接地する歩兵達はベースに固定できるように、真鍮線で軸を作っておく。

ちなみにジオラマに固定する予定がなくても、塗装の際に便利なので、兵士の足裏に軸を作るモデラーさんもいるのだとか。

ここで再び仮置きします。

兵士は真鍮線があるので所定のスチレン部分に差込みます。

一度兵士を取り外したあと、更にピンバイスでプラのベース部分まで接続用の穴を貫通させて強度を確保します。

走っている歩兵2人は前のめりになるようにセットしてやると、気持ち疾走感がでます。

車輌はあらかじめ車輌底面に空けた穴に爪楊枝を仕込み、スチレン部分に跡をつけて位置決め。

その後跡の部分に3mm径ピンバイスでネジ用の穴をベース裏側まで貫通させる。

丁度いい長さのネジがなかったので、緩めに止めている。

戦車の場合車内が外から見えないので、長めのネジを使っても問題がないです。

今回はオープントップのハーフトラック。車内が外から見えるので、ジャストサイズのネジを使う必要があります。

短くてベース底面から車体底面に届かないものか、長すぎて車内に貫通しそうなネジしかなかった。

ベースを嵩増しできれば解決できたけど･･････。

素体が準備できたので、いよいよ地面を作っていきます。

まずは土の地面から。

使用するのはタミヤの情景テスクチャーペイントです。

いくつか種類があるけど、どれも粒子などが混ざったジオラマ素材だ。

混ぜ物があるのでエアブラシで吹き付けることが出来ないので注意。

ひたすら塗っていきます。

スチロールが溶けるのを防ぐためか、タミヤアクリルや水性ホビーカラー同様、アクリル系塗料となっています。

薄める際はタミヤアクリルの溶剤がベストです。

粒子が混ざっているからか、筆で塗ると筆がボロボロになる。

筆者はそれを懸念してタミヤの調合スティックを使って塗っていた。

本来は瓶の塗料をかき混ぜるものだけど、ヘラとしても使える便利グッズ。

再び車輌や歩兵を仮置き。

これだけでも雰囲気が出てきましたね。

車輌の後ろにはキットを押し付けたり、ヘラを使って履帯跡を作ってあげよう。

今回のベースは簡易的なものなので、余り深くは作りこまない。

ただ、もう少し手を加えてみよう。

今度は背の低い草地を作ってみる。

単調さを防ぐため、テスクチャーペイントの草2色を適当に混ぜて使う。

敢えてムラができた状態の草を塗っていく。

下地の土がうっすらと見えるように･･････。

久しぶりにモンエナの缶が写っていますな。

履帯跡部分は土が掘り起こされた感じにするため、草はあまり塗らないようにしています。

より掘り起こされた感を出すため、再び土を履帯周辺に盛って行きます。

地面と車輌の隙間を埋めてそれらしく……。

これだけでは流石に単調なので、背の高い草も植えて見ます。

これは確か……。

鉄道模型のパイオニア、KATOのフィールドグラスだった気がするね。

適当な長さに切り、水性のつや消しクリアーを付けて地面に植えていきます。

気持ち放射線状に広げてあげるとそれらしくなります。

製作期間が長引いて筆者のモチベーションが落ちてきました。

このあたりでベースの製作を終えて、車輌と歩兵のウェザリングの残りをします。

とはいってもウェザリングカラーのグレイッシュブラウンを塗るだけだけどね。

そしてつや消しクリアーを吹いて終わりにします。

例によって、作業しながらタミヤのウェザリングマスターのサンド色をこすり付けます。

それと、筆者がオイル染み汚れを忘れていたのでここで行う。

タミヤエナメルのフラットブラックとクリアーオレンジの混ぜ物を車体前面天板に撒き散らす。

これでようやく完成しました。

ベースに固定する前に、まずは単品で作品をお見せしましょう。

以下、ギャラリー。

続いてベースに固定した状態を。

以下、再びギャラリー。

現在も進化を続ける、タミヤMMシリーズの古参キットを今回作ってみました。

古いキットですがパーツの合いは悪くなく、少ない部品点数と相まって非常に組みやすいキットとなっています。

値段も2020年11月現在で税抜き定価2200円と、シリーズ内では安価なほうです。

以前も指摘したとおり、どうやら実車には内部の長椅子部分に背もたれがあるようだね。

本キットはこの部分が省略されているということになる。

筆者はあまり実物とにらみ合わないので全く気が付かなかったけど。

その他気になるのはポリ製の履帯かな。

接着が難しい素材なのと、両端の接続部分が弱いので強度面の心配がある。

歩兵が5人ついてくるのもポイントです。

流石に今のものと比べると精度は欠けますが。

筆者が一番気に入ったのは、この頃のキットによくある豊富なマーキング。

近年だと試作車や計画車のキットも多いから、それらに流用して遊ぶことも出来そうだね。

ちなみに、ディスプレイケースのカバーを取り付けるとこんな感じになります。

ジオラマやヴィネットでは主に木製の台座を使うことが多いね。

ケースは

・プラ素材のため、安っぽく見える

・カバーを取り付けるため、高さ制限が出来る

と言ったデメリットがあるけど

・埃を気にせず、作品を鑑賞できる

・持ち運びに便利

・積み重ねることができる

といった利点もある。

筆者の部屋に鑑賞ポイントなんてありましたかな……。

それはさておき、今回はここまでにしておきましょう。

最後に、月が変わったので、先月の戦果を確認します。

先月は

・購入　3(ティーガーII、ハノマーク、SM79)

・完成　3(リックドム、Ju88、九六式陸攻)

です。

そのハノマークは今回完成したね。

次はどうなるか･･････。

そういえばそろそろ例の新製品が発売するはず。