模型大隊戦闘日誌、始まるよ!
前回は筆者が長年放置していた、マッチボックスのHe170Aが完成しました。
今回は……。
少し手のかかるものが続いた。
今回はもっと簡単そうなものを紹介しよう。
タミヤかな?
タミヤでしょう。
今回のお題 タミヤ 1/35 M4シャーマン(初期型)
今回作るのはこちら。
タミヤMMシリーズより
M4シャーマン(初期型)だ。
久々のシャーマンシリーズ。
昨年のイージーエイト以来かな。
イージーエイトはシャーマンの正式な最終発展型。
今回はそれに対して、比較的デビュー間もない初期のタイプですな。
M4シャーマン(初期型)とは?
今までにも何種類か作っているから、ここでは簡単なおさらいに。
これは第二次世界大戦の中盤辺りから登場したアメリカの中戦車だ。
名前のシャーマンは祈祷師……
ではなく、アメリカ南北戦争時代の北軍軍人ウィリアム・シャーマン将軍に因む。
この軍人由来の愛称、元々はアメリカの同盟国であるイギリスが独自につけたものだったんだよね。
アメリカ軍自身が正式に愛称をつけるのはM26パーシングからですな。
今回作るのは無印のM4シャーマン。
航空機用の星型エンジン、コンチネンタルR975-C1ガソリンエンジンを搭載している。
同じく早くに登場したM4A1とエンジンは同じだけど……
あちらが丸みを帯びた鋳造製の車体なのに対して、こちらは装甲板を溶接組み立てした車体となっている。
M4A1はイギリス軍からシャーマンIIと呼ばれたのに対し、無印M4はシャーマンIと呼ばれた。
M4A1のほうが派生型扱いですが、実際はそちらのほうが早く生産開始・実戦投入されているようですな。
またM4の背が高いシルエットは、航空機用の星型エンジンを使用したことによるものだとか。
初期型って商品名にはついているけど……
これはおそらく車体を指してのこと。
無印M4に限らず、生産時期によって車体の形が異なっていた。
わかりやすいのが車体前面の形状。
初期型は
- 操縦手・副操縦手用ハッチが小型で、前後に長い
- それらハッチの前に張り出しが設けられている
のが特徴。
後期車体になると
- 操縦手・副操縦手用ハッチが大型で、左右に長い
- それらハッチの前の張り出しがなくなり、前面装甲は一枚板になっている
ものに変更されている。
今回作るのは初期型で、以前作ったイージーエイトは後期型タイプだ。
厳密に言うとイージーエイトはエンジンや足周りも異なるけど、ややこしくなるのでここでは一旦保留。
また直視バイザーを装備したものもあるけど、これも一旦保留だ。
調べてみるとシャーマンはエンジンによる形式違いや車体の初期後期違いのほかにも
- サスペンションの初期後期
- 履帯の種類
- 砲塔の初期後期
- 砲塔の主砲(75mm砲、76.2mm砲、105mm砲などなど)
なんかでいくつも種類があるみたいだね。
これで同じ形式内でも違った形に見えるから、余計混乱するという。
ただこれら部品の互換性こそがシャーマンの強みでもあったりしますな。
損傷した初期の車輌に後期の部品を取り付けて修復……みたいなことも。
アメリカ軍のみならず連合軍全体を支えたM4シャーマン中戦車。
初期型車体を持つ無印M4を、タミヤ製品で作ってみよう。
箱の中身を確認しよう
それでは箱の中身を確認。
この辺りはいつものタミヤMMシリーズといったところ。
公式HPによると1995年発売のようだね。
パーツ類はこんな感じに。
ランナーは6枚ですな。
この製品は1995年に発売されたものだけど……
実際は1981年に発売された同社のM4A3シャーマン(MMシリーズNo.122)に、M4シャーマン用の部品を追加したものとなっている。
Aランナー(画像の左下にあるサスペンション類のもの)とBランナー(画像の左上にある車載工具のもの)がそのM4A3用からの流用品だ。
No.122のM4A3はその後生産休止。
今は一部部品をアップデートしてMMシリーズNo.250の
「1/35 M4A3 シャーマン・75mm砲搭載・後期型 (前線突破)」
として発売されているようですな。
こちらは2001年に発売されたとか。
- M4A3(1981年発売)
- M4(1995年発売)
- M4A3前線突破(2001年発売)
って順で合っているかな?
履帯は接着・塗装が可能なベルト式ですな。
シャーマンの履帯はいくつか種類がありますが、今回のキットに付属するのはT48型と呼ばれるタイプ。
別売り品に取り替える際はお間違えのないように……。
無論、他のものを履いた車輌にしたい場合は別のものをチョイスしよう。
デカールはこんな感じ。
米英連合軍の白い星マークが特徴的だ。
キットの発売は1995年だけど、デカールには2003年の印字が。
この時に何か変わったのかな。
紙媒体は説明書とTech Tips!
このキットは中古品で購入したはずですが、珍しくTech Tips!入りですな。
デカールの質もよさそうだったし、最近製造されたものだったのかな。
収録された塗装図は
- 所属不明(1944年夏 フランス)
- 第5軍756戦車大隊C中隊(1944年2月 イタリア)
- 第2機甲師団第66戦車連隊H中隊(1944年8月 ノルマンディ)
となっている。
最後の第2機甲師団のものは1944年6月時点のものも収録されており、そちらは単色塗装での塗装指示となっている。
なので実質は4種類からの選択となる。
オリーブドラブ単色のイメージが強いM4シャーマンだけど、今回はそれにレッドブラウンやライトサンドの迷彩を施した車輌も選択できるみたいだね。
ただ、また筆者がググっていたらいい感じのドイツ軍鹵獲車輌を見つけた。
なので今回はこの塗装図には従わない。
イージーエイトに続くパターンですな。
次回、製作開始!
今回はここまで。
次回から組み立てを開始する。
90年代のタミヤMMなら楽勝かな。
今までに何個も作っているし。
この頃のタミヤMMシリーズは特に部品が少ないのですぐ形になります。
その分省略された箇所もいくつかあるので、そこで何か手を加えたいところですな。
気分転換にサクッと作ってしまう予定だ。
どうなるかは次回以降詳しくお伝えしよう。
続きは次回!
この記事で紹介しているキット
↓タミヤの公式オンラインショップはこちら↓