さて、インフィニットジャスティスを作りますか。
そのまえにあれだ、アホな筆者がそれと同じく購入してきた新商品プラモを紹介しておかないといけない。
あれですね。
うむ、あれだ。
タミヤイタレリ新製品 M47パットン
前回のインフィニットジャスティスの記事でも触れたけど、筆者は先日タミヤから発売された2つの戦車模型を購入してきた。
今回はそのうちの一つ、この「M47 パットン」を紹介しよう。
厳密に入れば純粋なタミヤ製品ではなく、タミヤが輸入代理店を務めるイタリアの模型メーカー、イタレリ社とのコラボ商品です。
かつて同社が発売したM47戦車のキットをアップデートしたものとなっております。
筆者が過去製作したSd.kfz231もこのタミヤイタレリシリーズでしたな。
M47 パットンとは?
筆者は今まで大戦期の戦車しか作ってこなかったけど、この戦車は戦後の戦車なんだ。
第二次世界大戦が終わった後の世界はアメリカをリーダーとした資本主義国の集まりである西側諸国とソビエトをリーダーとした社会主義国の集まりである東側諸国の対立、冷戦体制になった。
大戦直後の50年代、米軍の当時最新の戦車は大戦末期に現れたM26パーシングを改良した戦車、M46パットンだった。
冷戦……筆者は大学時代散々聞きましたな。
筆者は政経学部だったからね。
そんなこんなでこの旧世代の要素が残る戦車を置き換えるべく、新型戦車T42を試作するんだけど、こいつが不具合だらけで計画が遅延していた。
そこでM46の車体に改良を加えたものにT42の砲塔を組み合わせた戦車を開発。これが今回作るM47戦車だ。
M46が初代パットン戦車のため、このM47をパットンIIと呼ぶこともある。
最終的にこのパットンシリーズはM48、M60と続くんですね。
M60は公式にはパットンシリーズに含まないと情報が調べたら出てきたのですが。
この戦車、米軍の次世代戦車として生産されたものの、すぐに後継のM48パットンが出来上がったため同軍ではわずかな期間でしか使用されず、ほとんどが同盟国である西側諸国など外国へ供給されてしまった。
ちなみに日本も欲しがったそうですが、西ドイツと被ってしまい大量供給は叶わず、代わりに在日米軍の削減によって浮いた費用を使って国産の新型戦車を開発、それが後の61式戦車となります。
このとき参考資料として一輌だけM47が日本にきたのですが、この車両はどこかに保管されているとか・・・・・・。
残念ながらM47は実戦では余り活躍していない。
1965年の第二次インド・パキスタン戦争ではパキスタン軍のM47がインド軍のセンチュリオンによって大損害を受けたり、1967年の第三次中東戦争ではヨルダン軍のM47がイスラエル軍のM51スーパーシャーマンに撃破されたり。
しかし本車は寧ろ本業の軍事面以外のところで知られている。
一つは元アメリカ・カリフォルニア州知事でもある俳優、「シュワちゃん」ことアーノルド・シュワルツェネッガー氏の愛車として。
氏はオーストリア出身なのですが、青年時代に同国の戦車兵だった際に本車に搭乗しており、後にスクラップとして放出されたものを買い取り、レストアして私有しています。
「ターミネーターシリーズ」で知られているシュワちゃん。
だけど筆者としてはやはり「コマンドー」を推しておきたいようだね。
筋肉もりもりマッチョマンの変態が大暴れする痛快アクション映画さ。
そしてもう一つは……
おっと、それは後述だ。
パーツを確認しよう
長々と話していましたがとりあえず箱を開けてみましょう。
左上のランナーがまとめてパックされた袋に入っているのがイタレリ製部品です。
その袋を開けてランナーの確認だ。
まずはAランナー。大型の車体などが納まっている。
Bランナーは転輪など足回りの部品です。
Cランナーは砲塔が目立つ。
砲身は砲尾と一体になっているのがわかるね。
今回のキットでは不要パーツ扱いされているけど。
このランナーの真ん中上部に不自然に空いている部分があるけど、ここに元のイタレリ製品ではライフルを持った歩兵の人形が付いていたんだ。
Dランナー。これはどうやら新規パーツらしい。
防盾のキャンバスカバー等砲塔関連の装備が目立つ。
履帯はベルト式です。
昔のイタレリキットの履帯は極端に固いなど扱いにくいものでしたが、こいつは柔らかめの素材となっています。
説明書を確認したところ、塗装も可能とのことです。
ペット製?の薄いプラパーツが付属していました。
どうやら西ドイツ軍が追加装備したレインガードの部品のようです。
追記 パッケージ側面の説明によりますとこのパーツの材質は打ち抜き済みプラバンとのことです。
AAランナー。これは過去のキットにも付いてきたタミヤ製。
マシンガンやそれの弾薬ケースだ。
Wランナーもタミヤ製。
戦車兵の半身像が入っています。
牽引ワイヤーは従来のタミヤ製品同様のタコ糸。
ただ今までの白いものと違い、茶色となっています。
塗装図
本キットに付属するデカールで2種類の塗装が再現できる。
一つはドイツ連邦軍。当時はまだ西ドイツと呼ばれていたね。
もう一つは中立国のオーストリア軍。
いずれもオリーブドラブの単色塗装となっている。
素敵なおまけ
さて、このキットのデカールには上記の二種類のマーキングのほかに不要マークとして第三帝国時代のドイツ軍国籍マークと「R-01」の白文字が付いてくる。
しかし、筆者はむしろこのマークがあったからこそこのキットを購入したと言っても過言ではない。
これはあれですね、「バルジ大作戦」ですね。
うむ。
1965年に公開されたハリウッド映画、「バルジ大作戦」
舞台は第二次世界大戦末期の1944年12月、ドイツ軍最後の攻勢となった「ラインの護り作戦」とそれに対する米軍の反撃を描いた映画なんだけど、ドイツ軍のティーガーII役として、本車M47が多数登場する。
米軍のM4シャーマン役として出てきたM24チャーフィ共々、ロケ地であったスペイン軍からの借り物のようです。
先ほどのマークでバルジ大作戦に登場したドイツ軍戦車部隊指揮官、へスラー大佐の搭乗車が再現できるようになっている。
真夏のバルジ大作戦は成功するのか
というわけで、今回このキットをバルジ大作戦のへスラー大佐搭乗車で作ろうかと検討している。
決まりですな。
ただし今回はここまで。
製作は後ほど。
この作戦は成功するのでしょうか・・・・・・。
この記事で紹介しているキット
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