
模型大隊戦闘日誌、始まるよ!

前回は筆者が長年放置していた、サイバーホビーのM10偽装パンターが完成しました。
今回は……。


筆者が中古の箱なし袋状態の航空機キットを掘り出してきた。
今回はそれを紹介する。

先月に続いて、また航空機のキットが。

ただ昨今は中~大型機が続いたので、今回は小型機のようですな。
もっとも、難易度は高そうですが。
今回のお題 ハセガワ/ドラゴン ハインケルHe162A-2ザラマンダー


今回作るのはこちら。
ハセガワ/ドラゴンより
ハインケルHe162A-2 ザラマンダーだ。

ハセガワ/ドラゴン……
前に作ったハセガワ/モノグラムみたいなコラボ品かな。

そのようですな。
ハセガワもドラゴンもここではお馴染みのメーカーなので、詳しくは割愛しますが。

1990年頃に発売されたドラゴン製キットをベースに、ハセガワの日本語解説書などが着いているようだ。
確か日本でのドラゴンの初代輸入代理店がハセガワだったはず。

ハセガワ→アオシマ→プラッツ(2024年12月現在)
の順番で輸入代理店を担当していますな。
ハインケルHe162A-2とは?

この機体は第二次世界大戦末期に、ドイツのハインケル社が開発したジェット戦闘機だ。
商品名になっているザラマンダーとはドイツ語でのサラマンダー(火トカゲ)のことで、本機の開発計画名。
正式な愛称にフォルクスイェーガー(国民戦闘機)、ハインケルからはシュパッツ(スズメ)とも呼ばれたようだ。

火トカゲ……。

ポケモンではありませんよ。
ちなみに筆者はゼニガメ派です。

大戦後期の1944年になると連合軍による空爆が激化。
ドイツ軍の作戦に大きな支障が出ることになる。
戦車などの地上戦力はもちろん、基地や鉄道が破壊されることで輸送や補給もままならなくなってしまう。

通常の爆撃機だけならそうでもないのですが……
この頃になるとP-51ムスタングなどの強力な護衛戦闘機が出現。
迎撃に上がったドイツ軍戦闘機を返り討ちにするという。

軽快な戦闘機だと爆撃機に対して火力不足。
でも重武装化すると護衛戦闘機を振り切れないってやつだっけ。

この状況下で再び制空権を取り戻すため、新型のジェット戦闘機の配備を進めることに。
その際に2つの案が浮かぶ。
第1の案として、既に生産が始まっていたMe262に生産を集中するというもの。
第2の案はMe262に加え、簡素で大量生産に向いた新型のジェット戦闘機も大量配備するというもの。
この第2案が採用され各社に設計を募ったところ、最終的にハインケル社の案が採用される。
これが今回作るHe162となるんだ。

主な要求としては
- ジェットエンジンBMW003を搭載
- 可能な限り戦略物資は使わず、木をメインに使用する
- 素人でも組み立てられるようにする
- グライダー訓練ぐらいしか受けていないような素人でも操縦可能にする
といったものですな。

とにかく
「素人でも簡単に製作・操縦ができる安価で速い戦闘機」
ってことかな?

先ほどの第1案は主にガーランドが、第2案は主にゲーリングが支持していたようですな。
ガーランドからすれば第2案は「グライダー訓練しか受けていない素人を乗せたところで、人材を無駄に消耗するだけ」ということだったらしく。

仕様提示は1944年の9月で、翌月には設計終了。
12月6日には試作1号機が初飛行を行い、翌年1月には先行量産型が登場するなど急ピッチで開発が進んだ。
その後は実戦にも参加・敵機撃墜を報告する機体が出てくる。

いい感じ……なのかな?

ただ開発を急いだからか、試験・実戦共に事故や不具合が多発。
なにより熟練パイロットでも苦労するぐらい操縦性が悪かったらしく、肝心の
「素人でも操縦が簡単な戦闘機」
という条件を満たすことはできなかったようだ。

やっぱり急造品だったか。

今回作るのはHe162のA-2型。
Aシリーズは最初の量産型で、実際にも量産されたグループ。
先行量産型のA-0型に続き、当初の計画通り30mm機関砲×2を装備したA-1型が登場。
A-2型は30mm砲の代わりに、20mm砲を搭載したものとなっている。

30mmから20mmになって、攻撃力が減っているような気がするのは気のせいかな?

ちょっと調べてみましたが、変更理由に関しては諸説あるようで……。
筆者のほうでは断定できませんでしたな。

大戦末期のドイツ軍を支えるべく急ピッチで開発されたジェット戦闘機、He162。
ハセガワ社の箱に入ったドラゴン社製品で再現してみよう。
中身を確認する


とりあえず袋を開けて中身を確認。
中古品ですので、部品の欠けとかがないか気になりますな。

袋にもお店側で注釈がつけられていたけど、どうやら前の持ち主が一部パーツを切り離し・塗装をしていたようだ。
ところどころRLM02グレーで塗られている。

通常ランナーが3枚にクリアーランナーが1枚。
それとエッチングパーツだね。
ランナーは3枚あるけど、実際は同じAランナーが3分割されているだけというか。
機体が小さめなこともあって、パーツ数はそうでもないかな?

他の付属品は説明書兼塗装図とデカール。
ドラゴンのキットは鉤十字が省略されていることが多いけど、今回のキットは分割状態で付属する。
白枠のみのタイプと通常タイプの2種類が付属するので、片方が余剰になるね。


収録された塗装は2種類。
- JG1/3(第1戦闘航空団第3中隊) エミエール・デムート中尉機
- JG1/2所属機
ですな。
デムート中尉のファーストネームはEmilという綴りからして、エミエールではなくエミール(エーミール)な気もしますが……

塗装による部品選択はなさそうだ。
筆者は迷っているみたいだから、後で決定しよう。
次回、製作開始!

今回はここまで。
次回から作業を開始する。

部品点数はそうでもないと思いきや、なんか内部部品がやたら細かそうなんだよね。
前にもドラゴンの飛行機はいくつか作ったけど、筆者はどれも苦戦していたような。

いずれも90年代初頭に発売された、ドラゴン黎明期のキットですからね。
内部パーツが細分化されていますが、精度が追いついていないといいますか……
裏で筆者が試しに組もうとしていますが、早速つまづいているようです。

黎明期のドラゴンらしく珍しい機体が多くて、それに筆者は釣られたようだ。
いずれも大戦末期に開発されたドイツ機となる。
詳しいことは次回以降お届けしよう。

続きは次回!