模型大隊戦闘日誌、始まるよ!
前回は他のキットと並行しつつ、なんとかフジミの流星改が完成しましたな。
今回はその並行製作品の紹介でしょうか。
そうなる。
かつて筆者が組み立てられず、放棄していたものの残骸をサルベージしてきた。
今回はそれを紹介しよう。
試製流星だっけ。
試製流星ですな。
今回のお題 フジミ 艦上攻撃機 試製流星
今回作るのはこちら。
フジミより
試製流星だ。
見事なまでの作りかけ品。
これがかつて筆者が組み立てられなかったやつかぁ。
当時はガンプラを少し組めるだけで、航空機模型に対しては素人でしたからね。
特にこのキットはバリが多かったり、説明書の順で組むと塗り分けしづらかったり。
ガンプラ上がりの当時の筆者ではまともに組めなかったわけだ。
試製流星とは?
この機体は第二次世界大戦末期に登場した、大日本帝国海軍の艦上攻撃機だ。
略符号はB7A。
連合軍によるコードネームはGRACE(グレース)
詳しいことは前回の流星改の時にも語ったから、簡潔に済ませよう。
艦攻だけど、実際は急降下爆撃が可能で艦爆としての機能も兼ねているやつだよね。
そのせいで開発が遅れて、登場したのは大戦末期だったわけだけど。
今回作るのは試製流星
流星の中でも最初期に作られた、いわゆる増加試作機のグループだ。
試作1号機に続いて作られた増加試作機は2号~8号機まであるとのこと。
量産型の搭載エンジンは誉一二型・二一型。
対して、試製流星は誉一一型を搭載している。
流星改は古い説と新しい説で分類が少し異なっているようですが……
試製流星は旧説・新説共に略符号B7A1に分類されるようですな。
増加試作タイプの流星艦攻。
前回に引き続きフジミ製品で組んでみよう。
サルベージ品の確認
それでは部品チェック。
とはいっても、組みかけのバラバラなんだけどね。
一部部品も紛失しているようだ。
……これじゃあ何がなんだかわからないような。
説明書のパーツリストで確認しましょう。
左が今回の試製流星。
右が前回まで組んでいた流星改のものです。
実際の試製流星と流星改の違いは搭載エンジン。
ただ今回のキットではエンジンパーツは共通で、武装が異なる。
- 試製流星→後部機銃が7.7mm。機体下部と主翼下に爆弾(800kg爆弾×1もしくは500kg爆弾×1+60kg爆弾×4)
- 流星改→後部機銃が13mm。機体下部には魚雷
となっている。
パーツ一覧の右上に写っている、Cランナーの付属物が異なるところ注目してほしい。
流星改ではランナーの右側が欠けていて、試製流星では左側が欠けている感じだね。
今回のキットの品番F-1とF-2では試製と改で別々のものとなっています。
現行の改定版である品番C-36では選択式になるため、これらの部品が全て付属するようですな。
それより、パーツリストで部品の名前とかがついているのがいいね。
模型を組んでいると、本来の用途が不明なパーツがあったりするし。
ここだけは初心者にも優しい仕様というか。
改同様、このキットの塗装は1種類のみ。
海軍の第752航空隊仕様となっている。
脚カバーにも機体固有の番号、32が描かれているのが特徴だ。
付属のマークはこんな感じに。
脚の32番マークがあるぐらいで、後は流星改と似たような構成となっていますな。
そういえばさっきは写っていなかったね、このデカール。
筆者が第二積み山に放置していた、別キットの箱の中にデカールだけ混ぜていたんだ。
どうもデカールとパーツを別々にしていて、デカールだけ奥底にずっとしまっちゃうおじさんしていたようだ。
第二積み山……。
今回の試製流星みたいな、組みかけ品を多数放置しているエリアです。
おかげで箱と中身が一致しないものも多く……。
筆者が順調に積みを崩しているからか、未着手の完品の数が減ってきた。
これからこういうお手つき品の紹介が増えてくるだろう。
爆弾倉の加工
今回は早速組み立てを始める。
ただ、このキットの大体は前回の流星改とほぼ同様。
異なる部分だけメインに取り上げ、後はダイジェストで進めよう。
基本的な流れは流星改の過去記事を参考にしてね。
それにしてもやたらギラギラしているなぁ。
以前の筆者はとりあえず説明書の指示に忠実でしたからね。
青竹色で機内を統一する予定だったようです。
今回は流星改同様、RLM02グレーと明灰白色に塗り替えてしまいます。
今回は爆弾倉を開けた状態にする。
爆弾倉部分は床板と一体成型になっており、裏側となっている。
なので押し出しピン跡が目立つ。
これはまた手間がかかりそうな。
コクピットの側面同様、基本的には削って処理。
深くなっている箇所だけ、輪切りにした伸ばしランナーを貼り付けてから削って埋めている。
この辺りは過去記事参照ですな。
一度500番のサーフェイサーを吹きつけ、段差チェック。
削る作業だったので、爆弾倉内の格子状凸モールドが消えかかってしまった。
気になる人はあらかじめこちらも掘り直しておくといいだろう。
尾輪のヒケはこのキットも発生しているね。
こっちも伸ばしランナーを溶着して埋めているよ。
軸を自作する
コクピットと同時にエンジンもセット。
エンジン裏からフタをするのは流星改と同じ改造ですが、筆者が軸を紛失していますな。
軸は1.5mm径の真鍮線と3.0mm径のプラ棒で自作している。
元の軸よりも精度が上がるので、紛失していなくても作り直す価値はある。
エンジン先端の取り付け穴も1.5mm径ピンバイスで広げておこう。
爆弾倉部分の組み立て
試製流星のキットでは爆弾が付属します。
なので爆弾倉内は開いた状態にし、投下アームも組み立てましょう。
爆弾倉扉は折り戸式のようだね。
まずは真ん中で真っ二つにして左右バラバラに。
その後更に半分にして、完全に分割。
ぴったり再接着して折り畳まれた状態にしているよ。
覗き窓のクリアーパーツは今回取り付けずに……。
塗り分けに備えて、本体との接着はしません。
爆弾扉の角度はこれでいいのか……。
反対にアーム部分は説明書に詳細な参考図が描かれているので、そちらを参考に。
どうやら斜めになるように取り付けるようだ。
こちらも接着はせず、塗装に備える。
アーム部分はどちらかといえばバリとパーティングラインの処理に注意ですな。
ガッツリついている上に、アーム本体が細いので折らないように……。
主翼下の爆弾ラックも塗り分けに備え、接着せずに進めます。
取り付け穴は0.5mm径だと小さすぎ、1.0mm径だと大きすぎなようです。
今回は0.8mm径の穴にしましたが、これでもやや大きいようですな。
0.7mm径ぐらいがいいのかな?
筆者は持っていないから0.8mmにするけど。
今回の戦果
そんなこんなで組み立て終了です。
爆弾ラックパーツを紛失しないように注意ですな。
心配な人は先に主翼に接着固定してしまったほうがいいかもしれない。
今回はここまで。
次回は塗装やマーキングを行い、一気に完成予定だ。
続きは次回!