
模型大隊戦闘日誌、始まるよ!

さて前回は筆者の放置品、旧製品のHGUCブルーディスティニーを掘り出しました。
今回から作業開始なのですが……。


ついでなので少し紹介したいことがある。
ガンプラで一体化されているフロントスカートの左右分割。
今回はこれについて少し触れてみよう。

なんか一気に初歩的なことに。

また筆者が言い出したのでしょう。
「同じことを何回も説明するのが億劫になった」
と。
一体化されたフロントアーマーを分割してみる


MSの腰に装備されたスカートアーマー。
HG系列のガンプラでは前側にあるこのフロントアーマー部分が、左右で一体化されていることが多い。
そのままだと両側が一緒に可動。
なのでヒザ立ちなど左右で違う脚の動きをすると、片側が不自然に浮いたような形になってしまうんだ。

どうもフロントアーマー、素立ち時の見栄えを考慮して最初から一体化されていると聞いたことがあるような。

というわけで……
現在筆者が進めているこの旧版のHGUCブルーディスティニー1号機を使って、この分割方法を伝授しよう。

伝授……っていうほど大げさなものじゃないけどね。
実際にやってみた


とりあえず腰部を解体し、フロントアーマーを取り出す。
左右のフロントアーマーを繋ぐ軸部分は、キットによって多少差異がある。
今回のキットはボールジョイント状になっているようだね。


分割方法は極めて単純。
この左右のフロントアーマーを繋ぐ軸部分を切断してやればいい。
筆者はニッパーでパチンと。

筆者が現在愛用しているのはゴッドハンドのブレードワンニッパーだっけ。
同社のアルティメットニッパーほどではないけど、よく切れるやつだよね。
……今気づいたんだけど、ゴッドハンド社公式HPの商品紹介で
「プラ板カット、タグのカット、パーツの切断、ダボ切りなどの用途には使用しないでください」
って注意書きがあるから、よい子のみんなは真似しちゃだめだゾ。
※参考 ゴッドハンドの公式HP→ ブレードワンニッパー blade-one nipper

- ABS樹脂に塗装を行う
- ABS樹脂にスチロール系の接着剤を使う
- 組み立て順序を無視してパーツを最初にほとんど切り出してしまう
など、筆者がメーカーの推奨しない行為を行うのは今に始まったことではありませんが……。

……「よい子のみんなは真似しちゃダメだゾ」とは言ったけど、本音を言うと結局ニッパーでパチンとしちゃうのが一番楽なんだよね。
今回は切断部分が細くて、ゲート部分の太さとさほど変わらないというのもあるけど。

他の工具だと、エッチングのこ系の工具で切断するなどの方法が挙げられる。
この辺りは各自にお任せしよう。


切断した後はそのまま組み込むだけ。
これで完了。

シンプルだなぁ。

場合によっては多少緩く感じることもあるかと。
その際は軸部分に瞬間接着剤を薄く塗るなどして、軸の太さを調整をするといいですな。


加工後はこんな感じに。
これで左右のフロントアーマーが独立可動。
それぞれの脚に追従するので、ヒザ立ち時にも不自然に跳ね上がることがなくなった。

画像では右側は脚に追従して跳ね上がり、左側は下がったままの状態になっていますな。
その他の形のフロントアーマー分割方法一覧


ついでなので、筆者の過去作でのフロントアーマー分割もまとめておく。
今回のブルーディスティニーは軸部分がボールジョイント状になっていた。
この他に多いパターンが、この棒に出っ張りがついたタイプの軸。
これも真ん中で単純に分割してやれば大丈夫。
出っ張り部分が内部で引っかかるので、分割後もスルっと抜けて落ちることはない。

画像は以前作ったHGのセイバーガンダムだね。
どちらかといえばボールジョイントタイプよりも古いキットで多いかな?
棒軸状だから回転可動だけで、細かい角度はつけられないという。


続いては単なる棒軸になっているパターン。
これは上記のような出っ張りがないため、単に真っ二つにしただけでは軸が本体からスルっと抜けてしまう。
この場合は
- 切断した軸の両方の切り口に、ピンバイスで小さな凹みをつける
- つけた凹みの径に合わせた真鍮線を差込み、左右の軸を繋げる(お互いに接着固定はしない)
といった形にして、脱落防止措置を行う必要がある。

画像はこの前作ったHGUCのジム寒冷地仕様。
確か同じシリーズのジム・コマンドなんかもこのパターンだったような。



最後に、あれこれ刻むパターン。
これは単純な軸状でないのに一体化されたフロントアーマーを分割して、独立可動化したもの。
デザイン自体が変わってしまうので、これはお好みで。
またキットによって差異が激しく加工方法が異なるので、一概に紹介しづらい。

画像はHGUCのザクIIF2型ですな。
これはここで説明するのは大変なので、当該記事を参考にしていただければ幸いです。

ここで他にこのタイプの分割をしたのは黒い三連星の高機動型ザクとかかな?
分割をアレンジして独立可動化させたという。
作業まとめ

そんなこんなで今回の作業はこれで終了。
基本的なやり方としては
- フロントスカートの左右を繋ぐ軸部分を切断する
という、極めてシンプルなもの。

単純すぎるので、他に語るポイントがありませんな。
先ほどのジム寒冷地仕様やF2ザクのように、その他の手を加える例もありますが。

あの手のは比較的少数派で例外的なものだからね。
とりあえず真っ二つにする方法だけ知っていれば、ほとんどのガンプラに対応できるはずだ。

ほんとかなぁ?

どこかで聞いたことあるような反応ですな。

今回はここまで。
次回も引き続きブルーディスティニー1号機関連のことになるだろう。

次回も、お楽しみに~。
この記事で作っているキット