模型大隊戦闘日誌、始まるよ!
前回は筆者が戦車プラモ付属の兵士を塗っているところを紹介しましたな。
今回は……。
その兵士が付属していた、突撃砲の車輌本体を作っていこう。
とりあえず、今回は開封作業だけになるけどね。
あのキットだね。
ネタバレ済みですな。
今回のお題 タミヤ 1/35 III号突撃砲B型
今回作るのはこちら。
タミヤMMシリーズより
III号突撃砲B型
だ。
前月の終わりごろに購入したやつだね。
安心のタミヤMMシリーズの一員ですな。
III号突撃砲B型とは?
III号突撃砲は改良を重ねて第二次世界大戦全期間で使われたドイツ軍の突撃砲だ。
詳しくは過去に筆者が作った派生形のほうでも紹介しているね。
今まで作ったのは長砲身のG型。
今回は短砲身のB型なんだね。
F型から対戦車能力を向上させるために、長砲身化したというやつですな。
簡潔にまとめると
- 第一次世界大戦時、戦車が歩兵の支援兵器として開発された。
- 戦間期、ドイツ軍のハインツ・グデーリアンは戦車を引き抜いて装甲師団を設立。
- ドイツの参謀本部に就任したエーリッヒ・フォン・マンシュタインが、引き抜かれた戦車の代わりになる歩兵支援兵器を提案。
- 当時の主力であったIII号戦車をベースに、III号突撃砲が開発される。
といった流れだ。
戦車に似ているけど、管轄は歩兵部隊の砲兵なんだよね。
戦車は大砲を乗せた車、突撃砲と自走砲は車がついた大砲。
……と考えればよいかと。
III号突撃砲はまずIII号戦車B型をベースにした試作型のOシリーズ、そしてIII号戦車F型の車体を用いて先行量産型とも言えるA型が作られた。
今回作るB型はその次に登場したシリーズ。
内面としてはエンジンや変速機などを変更している。
外見での違いは
- 履帯の脱落防止のため先頭の上部転輪の位置が前方にずらされた。
- 生産途中から幅の広い履帯に変更され、それに伴い起動輪や転輪も新型のものに変更された。
といったところ。
初期のものを除いて主に足回りに改良が加えられているのが特徴だ。
足回りの改善……
オリジナルのIII号戦車でもH型辺りから行われていますな。
資料によってまちまちだけど、1940年6月から翌年3月(5月という説もあり)の間に250輌もしくは320輌生産されたとのこと。
主にバルカン半島侵攻作戦や対ソ連のバルバロッサ作戦に投入された。
付属の説明書では1940年6月から翌年の5月までに250輌の生産の表記がありますな。
いずれにしろOシリーズの5輌、A型の30輌と比較して大量生産されていますね。
最終生産型のG型は7000輌以上生産されたんだけどね。
……そんなIII号突撃砲初の本格的量産型であるB型。
それをタミヤのキットで作ってみよう。
箱の中身を確認する
箱の中身はこんな感じ。
この他にも箱の角に金属パーツ類が固定されている。
これについては後述。
成型色はグレーだね。
プラパーツはこんな感じ。
バスタブ状の車体下部に、ランナーは4枚付属だ。
一部ランナーは違うアルファベットのものが一体になっているけどね。
見た感じ足回りのAランナーは従来のIII号戦車シリーズと同一ですな。
その他の部品はほとんど新規のようですが。
その他大小ポリキャップと履帯。
履帯は接着・塗装可能なベルト式。
形状はハの字の滑り止めがなく幅広の、大戦中期のIII号/IV号戦車に多用されたタイプ。
これも他のタミヤIII号戦車シリーズのもの同様だ。
他のタミヤ製品ですと
- III号突撃砲G型
- III号戦車L型
- III号戦車N型
などに含まれていますな。
そういえば、なんか変な金具が入っているよ。
このキット、どうもサスペンションが可動式になっているようだ。
その金具は両端のサスペンションにセットするスプリングパーツだね。
詳しくは実際に組み立ててから見てみましょう。
箱の脇にはエッチングパーツも付属していますな。
金属砲身は同じ主砲を持つIII号戦車N型のものと同様だ。
内部のライフリングも再現されている。
一方エッチングパーツはこのキットで新規に用意されたもの。
別売りのIII号突撃砲G型用とは異なるので注意。
破損や紛失時の補給が難しいですな。
付属デカールはこんな感じ。
大戦初期の車輌であり塗装パターンも大量に収録されているので、豊富なラインナップとなっている。
……ドクロマークの辺りに不自然な線が入っているね。
タミヤ製品だと海外輸出に備えてか、鉤十字やSS関連マークが隔離されていることがありますのでおそらくそれと同じかと。
ドクロがSSのトーテンコップとごっちゃにされているってことかな?
紙媒体はいつものメンツ。
これらの他に、後述する塗装図がさらに付属する。
塗装図は別紙でカラー表記のものが付属する。
どの車輌もドイツ軍車輌前期色のジャーマングレー単色だ。
収録内容はそれぞれ……
- 第192突撃砲大隊第1中隊所属車(1941年6月ポーランド。13、14、24、25、33号車の5種類から選択)
- 第243突撃砲大隊第1中隊所属車(1941年8月のウマーニ戦時か同年9月のキエフ戦時の2種)
- 第226突撃砲大隊第2中隊所属車(1941年6月のポーランド。212、221、222号車の3種類からの選択)
- 第191突撃砲大隊第2中隊所属車(1941年4月のギリシャ)
となっています。
車番違いで事実上11種類ものマーキングからの選択なんだね。
かなり豪華な仕様というか。
近年のタミヤ製品はだいたい2~3種類からの選択ですからね。
最後の第191突撃砲大隊のもののみバルカン半島戦で、残りはバルバロッサ作戦時のものですかね。
今回はボックスアートと同じ、第226突撃砲大隊第2中隊所属車の221号車にする予定だ。
どの車輌も組み立て自体は同じなので、本来はあわてて決めることはないけどね。
次回、製作開始!
今回はここで中断。
次回から組み立ての様子をお届けしよう。
実は既に完成しているというのは内緒ですな。
言っちゃっているじゃん。
前回の兵士を塗った際に、突撃砲本体の完成品が写りこんでいますから……。
どのように組み立てて、どんなものが完成するのか次回以降紹介しよう。
続きは次回!
この記事で紹介しているキット
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