ハセガワ社のハインケルHe111P爆撃機を作っていきます。
前回は塗装をした。
今回はより細かい塗り分けやマーキング、ウェザリングを行って完成させよう。
月末だねぇ。
月末ですな。
例によって、記事の後ろに月末恒例の集計を載せている。
その前にHe111を仕上げよう。
細かい塗り分け
まずは細かい塗り分けを筆で行います。
主にタイヤなど……。
この辺りはいつも通りだね。
崩れるデカールを貼り付けろ
続いてデカール貼り。
キット付属のデカールはこんな感じだ。
計器類は操縦席の組立てで使用済みだけどね。
なんか細かくて時間がかかりそうな。
筆者が今回選んだ塗装は1番のP-6型。
通常のHe111なら細かい注意書きがあるけど……
この機体は応急的な夜間迷彩で細かい注意書きは勿論、主翼上の国籍マークすら塗り潰されてしまっている。
なので貼り付けるのは側面の国籍マークなどのみで大丈夫。
それなら安心。
問題はデカールの質ですな。
計器類を貼るときに崩れましたからね。
結構年数の経っている中古品だからね。
とりあえず古典的な対策でもしておこう。
やり方は簡単。
アクリル塗料のクリアーをデカール台紙に吹き付けるだけ。
塗膜でデカールを繋ぎとめるイメージだ。
今回はタミヤアクリルのフラットクリヤーをエアブラシで吹き付けてみた。
いきなり必要なデカールで行うと不安ですので……
とりあえずハセガワ社のロゴ部分で試してみましょう。
水にデカールをつけるとこんな感じに。
これはなんとか崩れないでまとまっているね。
ただなんか周りが汚いような。
塗膜部分全体がデカールの透明ニスみたいな感じになってしまっていますな。
この手段を使う場合、ギリギリまでデカールを切り出してから貼り付ける必要があります。
マーキングは部隊マーク、所属コード、国籍マーク、鉤十字のみ。
少ないのであっという間に終わる。
……クリアーコート作戦を行ってみたものの、多少は割れたりする。
これはもう少し調査が必要かもね。
今回はバラバラに崩壊したりはしなかったから、なんとかくっ付けてマーキングできたけど。
この塗装パターンの場合、黒くモヤモヤがかかったデカールを使用します。
モヤモヤなしの同じマークも付属しますので、そちらを使えば夜間迷彩を施される前の同機が作れそうですな。
黒い機体へのスミ入れ
ここから先はウェザリング。
まずはスミ入れ。
いつもならタミヤのスミ入れ用ブラックを使っているけど、今回は本体が黒色。
なのでスミ入れ部分が目立つように、同カラーのグレイをメインに使用する。
筆者がいままで見た本とかだと、グレー系のスミ入れはガンダムとかの白い機体に行うのがおススメされているパターンが多い気がするね。
白い機体に黒いスミ入れは主張が強すぎるという意見があるようですな。
筆者の場合は白い機体であっても黒でスミ入れすることが多いですが。
銀の塗装剥がれ
続いて銀の塗装剥げ。
タミヤエナメルのクロームシルバーを筆でチョコチョコ置いていく。
爆撃機は戦闘機とはまた違った搭乗方法なので、その辺りを頭に入れながら……。
基本的にはいつもより控えめですな。
せっかくの夜間迷彩などを目立たせたいので。
排気管汚れ
逆に排気管汚れは少し強調。
まずはウェザリングカラーの3人衆
- ステインブラウン
- ラストオレンジ
- マルチブラック
で排気管本体を汚します。
ウェザリングカラーによる錆表現方法は過去記事参照だよ。
排気口の後部には排気汚れをつける。
これは今回タミヤのウェザリングマスターBセットを使用した。
いつもなら黒い「スス」単品で作業を行うけど、今回は本体が黒い。
なので茶色い「サビ」を多めに混ぜている。
混ぜたウェザリングマスターを筆で擦り付けます。
この時筆にアクリル溶剤をわずかに含ませておくと、より定着しやすいかと。
一度筆を溶剤に浸してから、ティッシュでほとんど拭き取る感じですかね。
今回のウェザリングに関しては、例によって過去記事のものを使っているね。
最後の障壁 風防内の曇りをとる
最後につや消しのクリアーを吹き付けて、風防のマスキングを剥がして完成ですな。
以下、ギャラリーだよ。
残念、完成はお預けだ。
風防内に謎の曇りが見つかった。
かなり目立つのでこれを拭き取らないといけない。
完成目前なのに。
クリアーパーツが割れないように少しずつ力を加えて風防を外し、内側を乾いた筆やら綿棒やらで擦って曇りを取ります。
幸い軽く擦るだけで簡単に曇りは取れます。
塗料の吹き込みかな?
だとしたらどこから入ったのかな。
機銃と風防の隙間と思われます。
特に上部銃座がかなり曇っていましたが、あそこの機体と機銃の間に隙間があったので……。
そしてセメダイン模型用ハイグレードで再接着。
幸い元の部品の合いが良くパテ類を使っていなかったので、再接着時に周囲まで修正する必要はなかった。
今度こそ完成ですな。
以下、ギャラリーとなります。
ハセガワ ハインケルHe111P 完成!
双発爆撃機だけあってチョイ大きめだね。
同じ頃にドイツ軍の主力戦闘機であった、E型のメッサーシュミットBf109と。
直線的なBf109に対して、曲面主体のHe111が対照的に見える。
また小柄なBf109のおかげで、よりHe111が大柄に見えるんだ。
作ってみた感想のコーナー
マスキングが……。
どうしても銃座を複数持つ多人数乗りの爆撃機なので、風防類のマスキングに手間がかかる。
さらにスプリッター迷彩もあるので、こちらでもひたすらテープ貼りを行わなければならない。
もっとも、これらはキットのせいではなく元々のデザインが原因なのですが……。
キットとしては精度の高い部品で確実に組み上がるのが嬉しい。
塗装面では手がかかる機体だけど、部品は戦闘機よりちょっと多いぐらいだ。
余剰パーツも多いので思ったよりは部品点数が少ない。
クリアーパーツが多いのでそれ用の接着剤は必須ですな。
筆者はセメダインのハイグレード模型用を使用しています。
クリアーパーツが曇らず、乾燥するとなかなかの強度になります。
人によってはキットのスジ彫りが太く感じる場合もあるみたいだね。
筆者は寧ろこのキットのスジ彫りは好みのようだ。
なかなかいいキットなのだけれど、2022年5月現在ハセガワ社の公式HPのE帯一覧から定番品であるはずのこのキットが抹消されている。
完全に絶版になるのか、それとも再生産の準備中なのか……。
なので店頭在庫を探すか中古品店を頼ることになる。
同社からは今回作ったP型のほかに、E帯のH-6型や定番外のデカール変えキットが今までに多数発売されている。
いずれも組立てに関する基本的な構成はこのP型と同じだ。
筆者もH-6型を放置していたり……。
He111に関してはここまで。
さて、月末恒例の集計といこう。
月末恒例 今月の戦果
2022年5月の戦果は……
購入 4(零戦二一型、Ju86E-1/E-2、III号戦車L型、II号戦車A/B/C型)
完成 4(Do335、He177A-5、Me328、He111P)
ですな。
あらら、差し引き0。
今月は比較的手のかかるキットがメインだったからね。
ついでにほとんどが既存の在庫だ。
今月仕入れたキットが来月以降に持ち越しとなった。
というか今月は飛行機だけだね。
来月はガンプラやAFVキットも作りたいところ。
それでは今回はここでお開き。
来月も、お楽しみに~。
この記事で作っているキット