模型大隊戦闘日誌、始まるよ!
前回は組みかけで放置されていた夜戦型の彩雲を完成させました。
今回は……。
最近航空機ばっかりだけど……
どうしても仕上げたいものがあるので、今回再び航空機を紹介する。
ここ最近、飛行機が続くね。
戦車やガンプラはもう少しお預けですな。
今回のお題 ハセガワ 一式陸上攻撃機二四型丁&桜花一一型
今回作るのはこちら。
ハセガワ社より
一式陸上攻撃機二四型&桜花一一型だ。
久々の中型機。
……なんか貼り付けられているね。
「靖国神社参拝記念」?
筆者が13年前に、靖国神社の境内にある遊就館の売店で購入したキットですな。
あそこは奥の大展示室に桜花のレプリカが展示されていますから、それに関連したものでしょう。
ここで最初に組んだ零戦も、そこで購入した土産品でしたな。
というか13年前って……。
展示品を見たノリや松本零士氏のザ・コクピット「音速雷撃隊」の影響で購入してみたものの、当時の筆者は航空機模型に関して素人。
簡単な単発戦闘機すら苦戦する腕では、この陸攻は手も足も出ないと判断。
そのまま積んでしまっていた。
どうしても中型機は銃座や風防のマスキングとか、内部の部品が多くなりますからね。
というか、後に発売されたクリエイターワークスの音速雷撃隊版のキットも積んでいたような。
一式陸上攻撃機二四型丁&桜花一一型とは?
まず陸攻に関して。
こちらは第二次世界大戦期に活躍した大日本帝国海軍の攻撃機だ。
略符号はG4M。
連合軍によるコードネームはBETTY(ベティ)
日本海軍だと
- 急降下爆撃が可能→爆撃機
- 急降下爆撃が不可だけど魚雷のほかに爆弾が装備可能→攻撃機
- 急降下爆撃が不可で、装備も爆弾ではなく魚雷のみ→雷撃機
っていう分類だっけ。
それと
- 空母に搭載可能→艦上機
- 空母に搭載不可→陸上機
っていう。
九六式陸上攻撃機の後継機として1937年ごろから一二試陸上爆撃機として開発がスタート。
1939年に試作1号機が完成し初飛行。
これが1941年に一式陸上攻撃機として正式採用された。
確か1941年が皇紀2601年だから一式、っていうやつだね。
今回作るのは二四型丁。
まず二四型に至るまで簡単に分類を説明すると……
- 一一型(G4M1)→最初の量産型。1944年の生産終了までに1200機ほど生産された。搭載エンジンは火星一一型。生産途中に火星一五型に換装したり、防弾装備の追加など細かい変更を行っている。
- 二二型(G4M2)→搭載エンジンを火星二一型に変更。外見としてはプロペラが3翅から4翅に変更、側面の機銃をドーム状のブリスター式から単純な開閉窓式に変更など。
- 二四型(G4M2a)→火星二一型の振動問題を解決すべく、エンジンを火星二五型に変更した型。エンジン変更に伴ってカウリングの形状が変更されていたり、側面機銃の扉がより簡略化されているのが外見的特徴。
- 十の位の数字が機体設計の変更で変化
- 一の位の数字がエンジン変更で変化
ってやつだね。
だから二二型と二四型はエンジン周りだけの変更で機体の設計には大きな変更がなかったという。
んで更に二四型でも更に甲・乙・丙・丁と細々とした変化がある。
今回は二四型丁。
爆弾槽を改造し、桜花を搭載できるようにしたタイプだ。
一部の機体は離陸時に使う補助ロケットを搭載していたとか。
んでその桜花だけど……。
桜花についてもここで簡単に説明。
これは第二次世界大戦期の末期に開発・実戦に投入された大日本帝国海軍の特攻兵器だ。
略符号はMXY-7。
連合軍によるコードネームはBAKA Bomb(単にBAKA、バカとも)。
有人兵器ということが発覚する以前はGizmoとも呼ばれていたようだ。
なんかすごいコードネームが。
自殺的なバカな兵器ということで、わざわざ日本語の馬鹿からとったとか。
この桜花は1200Kgの爆弾が内蔵された機体。
母機の一式陸攻から切り離され、ロケット動力で滑空し敵艦へ体当たりをするというもの。
特攻というと本来別の用途だった飛行機が爆弾を積んだまま体当たりのイメージだけど……
この桜花は最初から特攻目的で作られた兵器だね。
中に人が乗り込んで操縦するミサイル……ってことで合っているかな?
桜花自体の射程距離がそこまで長くないため、母機の陸攻は敵艦隊に接近しないといけないわけだけど……
- 陸攻の防弾能力が低い
- 陸攻は爆弾搭載量800kgで設計されていたので、全備重量2000kg強の桜花は荷が重く飛行性能に悪影響が出た
こともあって、目標に到達・発進する前に母機ごと撃墜される機体が相次いだ。
今回作る一一型は最初の量産型で実戦に投入されたロケット動力の機体。
終戦までに755機が製造され、55機が出撃したという。
こんな特攻兵器ですが派生種がいくつか開発されていたようですな。
主に航続距離を伸ばすための動力変更や、対応する母機を変えたりカタパルトからの発射式に変更されるといった内容で。
いずれも実戦には投入されなかったようです。
ロケット動力の特攻兵器桜花とその母機となった一式陸上攻撃機二四型丁。
ハセガワの定番品E帯シリーズにラインナップされているキットで再現してみよう。
箱の中身を確認する
それでは箱の中身を確認しよう。
何度か筆者も中身を確認しているけど、まだ袋は開けていない。
デカールのみ素の状態だったからか、どこからか拾ってきた他キットの袋に入れ直しているみたいだけどね。
モデラーあるある
- 箱を開ける
- 中身を見て満足する
- そのまま箱を閉じる
を13年の間に何度も繰り返していたという。
パーツその1。
中型双発機だけあって内部パーツは充実している。
単発機に比べれば多いね。
意外と同じランナーが2枚ずつというのが目立つような。
この辺りは組みやすさに配慮している感じだね。
パーツその2。
画像の左側が陸攻のクリアーパーツや、プロペラ基部に使うポリキャップ。
右側は桜花の本体と風防だ。
桜花は以前組んだ鍾馗と同じネームプレート付きですな。
となるとやや古そうにみえますが……。
調べたところ、ハセガワの一式陸攻二四型の本体は90年代に登場したものらしいけど……
桜花はそれ以前の70年代ごろに初登場したものらしい。
70年代の製品は二四型丁ではなく、当時発売されていた一一型の陸攻とセットになっていたようだ。
昔のキットにありがちな、金型流用を優先して実際とは違うというパターンかな?
ハセガワの一一型のキットは二四型丁と違い定番品外ですが、デカールを代えながら時々再販していますな。
筆者はスタンレーの魔女版を作りかけで放置していたり。
付属のデカールはこちら。
番号などマーク類がメインで、細かい注意書きはない。
貼り付けるのにはそこまで苦労しないはず。
13年も放置していたみたいだけど、品質には問題なさそうだね。
説明書はこんな感じ。
箱同様大きめのものとなっている。
この辺りはいつものハセガワといったところ。
陸攻の塗装は4種類。
いずれも桜花を運用したことで知られる第721海軍航空隊、「神雷部隊」所属機だ。
塗装はツートン(暗緑色&明灰白色か黒)から暗緑色の単色までさまざま。
見た感じ部品選択とかで塗装が変化することはないから、塗装直前まで考えるのも手だね。
桜花の塗装は明灰白色の1種類のみ。
機番を「I-10」「I-13」「I-18」の3種類から選択しますな。
説明書によると写真資料で確認されたものらしく、721空で使用されたものとは一致しないとか。
次回、製作開始!
今回はここまで。
次回から組み立て作業に入る。
だいぶ時間がかかりそうなキットだけど、どうなるかな。
どうしても機内の組み立て順序とかに迷いそうですな。
中型機に関しては以前ハインケルHe111やJu86とかを組んでいるので、できないわけではなさそうですが。
迷彩とかはあれらよりも単純そうだから、とにかく組み立て次第となるだろう。
それでは今回はここまで。
続きは次回!
この記事で紹介しているキット