模型大隊戦闘日誌、始まるよ!
現在筆者はサイバーホビーの実戦仕様ポルシェティーガーを進めています。
ちょうど塗装やマーキングが済んだところですが……。
今回は少し寄り道。
戦車模型でたびたび見かける車載工具(通称OVM)。
これの柄の木目部分の塗装方法をピックアップしてみよう。
OVMって何の略だっけ。
on vehicle materialの略だそうです。
筆者は普段あまり使わない言葉ですが。
ところで何で今になって急に1記事割いて紹介しだしたんだろう。
また筆者が
「毎回同じ事を説明するのが億劫になった」
とか言い出したのでしょう。
専門的なことはともかく、早速本題に入っていこう。
木目を塗り分けてみよう
まずはこの画像を見てほしい。
1枚目のは木目部分をレッドブラウンの単色で塗ったもの。
2枚目は木目部分に2色を塗り重ねて塗ったもの。
使用キットはそれぞれ筆者が過去に組んだティーガーIの極初期型と後期型だ。
2枚目の方がそれらしくなっているように見えないだろうか。
違うように見える……と言わないと話が進まないので、そういうことにしておきましょう。
極初期型は丁度5年前に完成。
後期型は9ヶ月ほど前の完成品ですな。
途中で筆者の塗り方が変化したというのがわかりますな。
キットの指定だと工具の柄はレッドブラウンやウッドブラウンの単色指定。
でもそれだとちょっと単調というか。
なので2枚目の画像のように、もう少しそれらしくなる感じにしてみよう。
今回の犠牲車と使用塗料の紹介
まずは実験に使うものの紹介。
キットは筆者が現在進めている、サイバーホビーのティーガー(P)実戦仕様。
いわゆるポルシェティーガーの実戦型だ。
ツィンメリットコーティング済みのキットとなっている。
実際は前回の最後の時点でマーキングとウェザリングまで進んでいます。
今回の作業はその直前の話ですな。
そして使用する道具類。
今回使用する塗料は
- タミヤアクリルのバフ
- クレオスのウェザリングカラーのステインブラウン
となっている。
バフはライトブラウン系の塗料なら他のものでもいい。
タミヤアクリルのデッキタンとか、水性ホビーカラーのライトブラウン(タン)とか。
ここはお好みで。
道具のほうは
- 筆(今回はクレオスのMr.ブラシ丸筆000号)
- 爪楊枝
だね。
……しかし随分とくたびれているような。
筆者がケチなので、毛先が広がった筆でもなかなか退役させないというやつです。
爪楊枝も塗料がついた先端を削って数回利用していますな。
爪楊枝に関しては、今回は削って尖っていたほうが好都合なんだけどね。
筆はあんまり広がったものだと余計なところに塗料がつきやすいので、画面の向こうの皆は状態のいいものを使うように。
実際にやってみた
それでは木目を塗ってみよう。
今回は車体側面についた、このスコップや斧とかで試してみる。
というか、ポルシェティーガーは外付けの工具が少ないからこれしかないという。
後は後部にあるハンマーぐらいだし。
まずは柄の部分にバフを塗る。
多少のムラは気にしない。
寧ろ残っていたほうがそれらしくなる。
地味に工具の塗り分けは難しいんだよね。
車体側にはみでて実感が台無しになったり。
まずは状態のいい筆を使うことですな。
毛先の広がった筆は思わぬところに塗料が付着しやすいので。
状態のいい筆は細かい塗り分け。
広がってきたのはウェザリングとか、エアブラシパーツの洗浄みたいな2線級に格下げして……。
続いてクレオスのステインブラウンを上から塗る。
こちらはムラを残して塗る感じ。
工具と並行にムラが残るようにするとそれらしくなる。
今回の場合、左右に塗りムラが残っている感じに。
状態の悪い筆を使っているから、早速塗料が周りにはみ出ているよ。
……でも逆にムラを出すにはこっちの方が好都合にも見えるというか。
ウェザリングカラー用の溶剤をガイアノーツのフィニッシュマスターRに染み込ませてふき取るのが良いかと。
同カラーはやや定着力が弱いので、溶剤でのふき取りがしやすいのが利点です。
フィニッシュマスターはふき取り面に密着しやすいので、麺棒や筆よりも綺麗にふき取れるという。
ちなみに実際の筆者の作業では、ウォッシングなどの車体全体を塗るウェザリングをしてからウェザリングカラーの上塗りで木目を再現している。
- ウォッシングのエナメル塗料でせっかくの木目が乱れる
- ウォッシング後の排気管サビ汚れ再現時にもステインブラウンを利用するので、そのついでに
というのが主な理由。
今回は一連の解説のため、先に木目塗り分けですな。
工具の金属部分などの塗り分けも、ここでは後回しに。
周りの色も変化してしまうとわかりにくいので……。
このままでもそれらしいけど、更にもう一手間。
爪楊枝で工具の向きと並行になるように、ウェザリングカラーを引っかくようにして擦る。
ブラウン部分を引っかいて落とし、バフ部分の地がかすかに見えるようにしてみよう。
並行……
今回の場合は左右に引っかいてやる感じかな?
とにかくブラウン部分の塊を残さないようにしてやるといいかも。
ウェザリングカラーの定着力の弱さを利用して、引っかいて落としてみる感じだ。
これで作業は完了。
遠目で見ればそれらしくなる……はず。
少なくとも単色よりはそれらしくなるかな?
作業まとめ
というわけで今回の作業はここまで。
手順としては
- 下地にライトブラウン系の色を塗る
- 上からウェザリングカラーでダークブラウン系の色を塗る
- 爪楊枝で擦って地のライトブラウン系塗料を見せる
みたいな感じ。
キットの指定だとダークブラウン系塗料でベタ塗りみたいな感じだけど……
今回のは濃淡2色のブラウンをムラにして木目っぽくするという。
ウェザリングカラーの定着力の弱さを逆手にとってやってみた感じですな。
筆者は以前エナメル塗料を使って上塗りもしてみたようですが、しっくりこなかったようで……。
「車載工具の単調さを解消したい、でも細かい描きこみはちょっと……」
みたいな人へ、なにか参考になれば幸いだ。
今回はここまで。
次回はこのポルシェティーガーを完成させるべく、残りのウェザリングを施そう。
次回も、お楽しみに~。
この記事で作っているキット