模型大隊戦闘日誌、始まるよ!
前回はガンプラのHGBFシリーズ、ガンダムEz-SRのシャドウファントムが完成しました。
3機のEz-SRが揃ったので、長かった同機の製作記も終了です。
3機のEz-SRとその前のブルーディスティニーと、しばらくガンプラが続いた。
今回は気分転換に、筆者の積みの航空機模型を紹介しよう。
丁度1ヶ月前に完成した九七艦攻以来だね。
何が出るかな。
何やら、この時期に相応しいものが登場するようで……。
今回のお題 エアロチーム フィーゼラーFi156シュトルヒ
今回作るのはこちら。
エアロチーム(AERO TEAM)より
フィーゼラーFi156シュトルヒだ。
またなんか得体の知れないキットを……
初めて聞く名前のメーカーだね。
どうもチェコのメーカーだそうですな。
詳しくは後述しますが、パーツ自体は他メーカーの製品のようです。
OEMってやつかぁ。
得体の知れない謎の袋キットってことは、また中古品かな?
また中古品ですな。
ただこのキットは、元から箱のない袋キットのようです。
Fi156シュトルヒとは?
この航空機は第二次世界大戦期にドイツのフィーゼラー社が開発し、同国をはじめとした様々な国で使われた機体だ。
基本は少人数や小荷物を輸送する連絡機だけど、偵察機や弾着観測機としても使われた様子。
愛称のシュトルヒはドイツ語で「コウノトリ」のこと。
連絡機……
タクシー的なものだと思えばいいのかな?
第二次世界大戦が始まる前の1935年頃にドイツの航空省が新型連絡機の募集を行い、これにフィーゼラー社の案が正式採用される。
原型機は翌年の1936年に初飛行し、更に翌年の1937年に最初の量産型であるA型が運用開始。
フィーゼラー社の開発したFi156は高いSTOL性が最大のウリだ。
STOL性?
短距離離着陸性のことだとか。
これが高い機体は、離陸や着陸に必要な滑走距離が短くなるということです。
Fi156は離陸時は50m、着陸時は20mほどの滑走距離で十分だったと言われていますな。
勿論、積載量や風向きなどで前後するようですが。
現在はそもそも滑走しないヘリコプターがその役割を継いでいますな。
Fi156に関して最も有名なエピソードとしてはグランサッソ襲撃(ムッソリーニ救出作戦)がある。
1943年7月に枢軸国陣営の一員であったイタリアでムッソリーニが失脚。
総統閣下は盟友である彼を救出・保護する指令を出す。
同年9月12日に作戦が決行。
イタリアの山塊グラン・サッソにあるホテルにドイツ空軍や武装親衛隊がグライダーで降下。
ホテルに幽閉されていたムッソリーニの救出に成功する。
この時に彼や護衛役となった武装親衛隊のオットー・スコルツェニーらを乗せてグラン・サッソを飛び立ったのが、このFi156だったんだ。
本来はヘリコプターであったフォッケ・アゲハリスFa223が投入される予定だったようですな。
作戦投入直前に破損したため、代替品としてFi156が用意されたのだとか。
1943年の9月12日……
丁度81年前の一昨日だね。
なので筆者は急遽今回のキットを引っ張り出してきたようですな。
ちなみに開封作業は丁度一昨日行っています。
今回のキットにはこのグラン・サッソ襲撃に投入された機体が再現できるマークが収録されている。
戦闘力はないものの、高いSTOL性で将兵の足として活躍したFi156シュトルヒ。
山岳地帯からの離着陸という、本機の実力が最大限に発揮されたムッソリーニ救出作戦で使用された機体を、エアロチームのキットで再現してみよう。
開封して中身を確認する
それでは開封。
中身はこんな感じだ。
- プラランナー×3
- クリアーランナー×3
- 説明書
- デカール
といった感じ。
台紙部分の裏側には、本機が投入されたグランサッソ襲撃に関する簡単な説明も書かれている。
モールドは昔ながらの凸モールド。
なんかどこかで見たことあるような雰囲気のパーツだね。
パーツは他メーカーのものと上述しましたが……
70年代に発売された、フランスのエレール社製品という情報が出てきました。
間接的な調査なので、確証はしていませんが……。
エレール製品っていうと、ここではPZL.23カラシュを組んだことがあったね。
そこまで複雑なキットじゃなかったから、苦戦はしないかな?
塗装は1種類。
グランサッソ襲撃(ムッソリーニ救出作戦)に投入された、SU+LLのマークが書かれた機体を再現できます。
RLM65はわかるけど、RLM91ブラックグリーンって何だろう。
初めて聞くような。
どうやら実際は他の爆撃機など同様の、上面が濃淡グリーンのスプリッター迷彩らしい。
なのでRLM71ダークグリーンとRLM70ブラックグリーンに置き換えてしまう予定だ。
次回、製作開始!
今回はここまで。
次回から製作開始だ。
見た感じはパーツの精度も悪くなさそうだし、苦戦はしなさそうだけど……。
ただ機体の構造で少し苦戦しそうですな。
筆者は以前も支柱の多いHs126などでだいぶ塗り分けに苦労したのだとか。
こういう機体は支柱周りの塗り分けを考えると、接着せずに進めたほうが楽だったりする。
ただパーツの精度によっては塗装後の接着がうまく出来ないので、先に支柱を全部合わせたほうが楽という。
うーん、迷うなぁ。
とりあえず実際に組み立ててみて、Fi156の構造やキットの精度を確かめるのが先だろう。
続きは次回!