
ハセガワB帯のF6Fヘルキャットを作っていきましょう。

前回は細かい組み立てをして、ようやく形になった。
今回は塗装とマーキング。
鹵獲仕様にしてみよう。

ええっと、今回の範囲で例の事故が出てくるのかな。

おそらく。
確か塗装中の出来事だったはずですな。

詳しくは後述する。
それでは作業を再開しよう。
塗装図のチェック


今回のキットに収録された塗装・マーキングは3種類。
……ただこの塗装ではなく、筆者は今回別売りデカールを用いて、日本軍の鹵獲機にしてしまいます。

アメリカ海軍機は時期によって迷彩が異なるんだっけ。
このキットでは単色と迷彩で2種類のパターンが掲載されているけど。

大戦中のアメリカ海軍機の主要な塗装パターンは3種類ある。
- 初期(1941年頃から)→上面がブルーグレー、下面がライトグレーのツートン迷彩
- 中期(1943年頃から)→インシグニア ホワイト・インターミディエイトブルー・シーブルーの3色による迷彩(トライスキーム)
- 後期(1944年頃から)→シーブルーによる単色塗装
といった感じだ。
このキット付属の説明書でも、1番は後期のシーブルー単色。
2番と3番は中期のトライスキームとなっている。

筆者が今回塗ろうとしている鹵獲機は、モノクロですと暗色の単色のようです。
なのでおそらく後期の単色塗装かと。

ということは、途中までは1番のマッキャンベル中佐機に似せた感じに塗ればいいかな?

細かい注意書きのマークも、それに従ってみましょう。
下地の塗装


手始めに下塗りから。
- 風防下塗り→Mr.カラーのカーキグリーン
- 全体の下塗り→クレオスのMr.サーフェイサー1000
- 尾翼の白い部分→Mr.カラーのグランプリホワイト
ですな。

……なんか増槽の支柱がバキバキなんだけど。

これが以前から語っていた、事故ですな。

こうなった原因は……
筆者が塗装中にアンテナ線支柱をエアブラシの風圧で飛ばす
↓
アンテナ線支柱を捜索する際に、まずはブース内部のハニカムフィルターに入ったと推理。塗装中の機体を含め、作業台のものを降ろしてブース内を捜索
↓
見つからないので今度は作業台下を捜索。日当たりの悪い場所なので懐中電灯を用意
↓
捜索中に一度筆者が懐中電灯を台の上に置く。それを落下させてしまい、床に置いてあった機体一式の入ったトレーに直撃させる
といった流れだ。

とにかく、落下した懐中電灯が直撃して増槽がバキバキになったと。

この修理のために一時塗装が中断。
それと筆者のやる気もバキバキになってしまったので、先日更新が一日止まったわけですな。

んで、アンテナ支柱のほうは……。

残念ながら見つからず。
ただ筆者の第二積み山に同キットの残骸があったので、それに含まれていた同パーツを流用することでその場をしのいだ。

……ということは、今回は既に積んでいるキットと同じキットを買ってきて作っているってこと?

そういうことになりますな。
筆者としては組みかけ品は紹介しにくいので、新規購入してまた1から紹介したかったようで……。

その積んでいるのも破損箇所が多数で修復が必要なので時間がかかるというやつだ。
元が安価な定番品なのもあって、先に買い直した方が好都合と筆者が判断したのだろう。
無論、積んでいる残骸も早く完成させて積みを減らすべきなんだけどね。
本体色の塗装


増槽の修復が完了したので塗装を再開。
先ほどの尾翼のホワイト部分をマスキングしてから、本体を塗っていこう。
- 本体色→ガイアカラーのミッドナイトブルー(グロスシーブルー)
- プロペラ・エンジンの下塗り→Mr.カラーGXのウイノーブラック
- エンジン→Mr.カラーの黒鉄色
……といった感じだ。

主脚内部も機体外装と同じだから、塗り分けはあっという間。
ただキットの指定色とは違うんだよね。

キットの指定ですとクレオス製塗料(Mr.カラーもしくは水性ホビーカラー)で
「ミッドナイトブルー70%+スカイブルー30%」
ですな。
完成見本を見たところ、今回のガイアノーツ製ミッドナイトブルーよりももう少し青みが強い感じに見えます。

退色するとより青みが増すので、おそらくそれらをイメージしたのかもしれない。
単色塗装でもあるし、この辺りはウェザリングで変化を付けてみたいところ。
それと今回は黒く塗り潰したけど……
エンジン基部の板状になっている部分は、キットではエンジングレーFS16081での指示が出ている。
余裕のある人はそちらを使ってみてもいいだろう。

筆者は普段枢軸国系のキットしか組まないから、連合軍系の塗料が不足しているという。
細かい部分の塗り分け


エアブラシはここでお片づけ。
細部を筆で塗り分けていきます。
胴体下部の信号ライトが塗り分けにくいですな。
凸モールドでしたので、ヤスリがけで消えてしまっているという。

ここは凹みを付けて、クリアーパーツを埋め込む形でもよかったかも。
ライトで思い出したけど、翼端灯は説明書だとシルバー塗装の指示なんだね。


ボックスアートでも描かれていますが、本来は電球の上に透明のカバーが被せられているような形ですな。
筆者はいつも通り、シルバーの下地とクリアーレッド・ブルーの上塗りで表現してしまいますが。

プロペラはキットだとオレンジイエローの指定だけど、筆者としては違和感があったので通常のイエローを使用。
いきなり黒地のところに塗ってもうまく発色しないので、先に白系の塗料を下塗りしておくといいだろう。
マーキングで鹵獲機にする


続いてマーキング。
キット付属のデカールはこちら。
鹵獲機にしてしまうので、国籍マークは使わずに注意書きのみ使用してみましょう。

細かい注意書きとかは書き換えられずにそのままのはず……。


代わって使う別売りのマークはこちら。
国籍マークはTechmod製の日の丸マーク。
それとここの開設以前に筆者が組んだ、アオシマの紫電一一型甲(剣部隊)に付属したマーク。
鹵獲F6Fの垂直尾翼に貼り付ける「ヨ-801」がおまけで収録されているので、それを流用してみよう。
今回の戦果


貼り付けるとこんな感じに。
一気に雰囲気が変わりましたな。

「ヨ-801」のF6Fヘルキャットは終戦後の横須賀海軍基地で進駐軍が撮影した写真が残っている。
実際は破損した状態の上に日の丸は縁がガタガタで元のマークが透けて見えるなど、かなり粗雑に描かれている。
今回はデカールで再現してみたけど、手描きのほうが雰囲気は出せそうだ。

米軍マークを貼り付けて、その上から塗り潰しすみたいな。
そういえば米軍マークは左右に白帯が飛び出ていたけど……。

それの塗り潰しもしたいけど、デカールの乾燥待ちなのでここで中断。
次回はそれの追加塗装と、ウェザリングをして完成予定だ。

続きは次回!
この記事で作っているキット