
HGUCのゲルググマリーネを作っていきましょう。

前回は腕部を組んだ。
今回は脚部の紹介準備ができたので、それを組んでいこう。

相変わらず難航中のようだね。

筆者としては、後戻りができなくなる切削・切断にはどうしても抵抗があるようですな。
モノアイや肩のスリットなど、ここまでにも何箇所かやっていますが。

しかしこれを成功させれば、もう1機待機しているゲルググマリーネも作れるようになるだろう。
それでは作戦を再開する。
脚部の製作


こちらが本キットの脚部。
可もなく、不可もない内容ですな。

- ボールジョイント式の股関節
- プラパーツを介してのポリキャップ接続なヒザ
- 片側ボールジョイントの足首関節
といった感じで、2000年代の初期HGUCに見られる標準的な構造だね。


スネパーツを解体するとこんな感じに。
後部パネルが分割されており、そこから内部バーニアをセットできるようになっている。
初期のキットでありながら、内部のバーニアを再現している点なんかは好ポイントだ。

なんかそのままでも十分そうな感じだね。

ただ筆者としてはもう少しだけ足首の可動範囲が欲しいらしい。
なので今回はそこを中心に改造をしてみよう。
モモパーツに注意


その前にモモパーツから。
ここは特に不満がないようなので、筆者はそのまま合わせ目接着をするようですな。

このパーツ、左右でまったく同じ部品を使う。
股関節になるポリキャップと、それの反対側にあるカバーパーツの位置を入れ替えることで左右のモモを作り分ける形になっているんだ。

同様の構成は確か同時期に発売されたHGUCのドムトローペンにも導入されていましたな。

ここでの注意点はそのポリキャップとカバーパーツだ。
左右1セットずつ用意するつもりが、同じものを片側2セット作らないように。
筆者はここの開設以前にドムトローペンで一度やっている。

気がついたら右モモを2つ作っていたりとか。
もう1個買ってきて左モモを2つ組めば解決だけど、今の状況じゃあそれも難しいね。
足首関節を改造する


乾燥待ちに足首関節を改造してしまいましょう。
まずは関節部分の材料を用意。
今回は筆者の在庫にあった
- ウェーブのBJ-05プラサポ①の5番パーツ×4
- ホビーベースの関節技ダブルボールジョイントのジョイント(中)×2と受け軸(中)×2
を使ってみましょう。

関節技のほうは筆者の古い手持ちを掘り出してきたけど……
こちらは現在リニューアル品が流通しているようだ。
旧版は品番がPPC-Tn05G。
リニューアル版はPPC-T132。
リニューアル版は片側のボールジョイント部分が別パーツ化されており、軸の長さが調整できるようになっているのだとか。

ということは長いジョイントにすることもできるってことかな。
見た感じ成型色違いがいくつかあって、それによって品番も少し違うみたいだね。
そこんところは注意だよ。

筆者は旧版を使い切ってから導入する予定ですな。
中サイズと小サイズだけ頻繁に使うので、大サイズのが大量に余っているわけですが。
スネパーツの加工


それでは改造開始。
まずはスネ側から手をつける。
元のジョイントを根元から切断し、関節技の受け軸が入るように切削していこう。
受け軸にちょうど固定用の3mm軸があったので、それが差し込めるように穴も設けた。

こういうのってドキドキするよね。
後戻りができなくなるというか。

「賽は投げられた」
ってやつですな。

ちなみに切り取った元のジョイント部分は捨てずにとっておく。
このキットで早速再利用するかもしれないのでね。


組み込んだ受け軸は瞬間接着剤で固定して、そのままパテを盛って固定。
使用したパテはタミヤのエポキシパテ(速硬化タイプ)
本当は高密度タイプを使いたかったけど、手持ちのを切らしていたのでこちらを使用した。

高密度タイプはちょっと硬めなんだよね。
その分組み込んだ関節とか、負荷のかかる部分の固定に便利というか。

硬いので切削しづらいのが難点ですな。
速硬化タイプはやや柔らかめ。
切削しやすかったり薄く伸ばしやすいので、肉抜き穴埋めやツィンメリットコーティングに筆者はよく使用しています。
どちらかといえば速硬化タイプのほうが筆者としては汎用性が高く感じるみたいですが。

この辺りは過去に組んだゲルググJと同じようなノリの改造方法だ。
そちらも参考にして欲しい。


パテが乾燥後、その他パーツと組み合わせて確認。
画像では足首がすでに付いていますが、あちらも要改造です。
実際は作業が並行していたので、このような形に。

パテとボール受け軸の増えた厚み分、バーニア軸とポリキャップが干渉するみたいだね。
うまく入らないや。

干渉するバーニアの軸とポリキャップを切って調整しよう。
勿論、保持力に問題がない程度にね。


パテを盛った箇所はほとんど外から見えません。
無理にディティールアップをしたりパテ部分を削って整形せず、暗色で塗り潰して簡易的に済ませてしまいましょう。
今回は水性の黒サーフェイサーで……。

雑誌の作例なんかだと内部フレームを作りこんだりするけど、筆者はあまりそういうのをやらない。
その時間で完成品を増やしていく方針だ。

作りこむと内部容積が狭くなって、せっかく増した可動範囲が狭くなる可能性もあるし。
後は強度とかの問題もあるかな?


この後は合わせ目消し。
部品の噛み合わせが悪いのか、合わせ目部分に隙間ができますな。

ここは伸ばしランナーを突っ込んで対処。
それとヒザの裏側の凹んだ部分に合わせ目が来るので、そちらは薄手のプラ板を切り出して上から貼り付けて隠してしまおう。
足首の加工


スネパーツの改造が済んだので、続いて足首を。
前述通り、実際は並行して進めていますな。

元のジョイントよりも短いボールジョイントに替えてしまったため、そのままでは奥まった部分にある足首側のポリキャップにジョイントが届かない。
なので前述したプラサポを使い、ポリキャップを浅い位置に移動させよう。

さっきも言ったけど、2025年3月現在流通しているリニューアル品の関節技ダブルボールジョイントは軸を長くして組むことが可能みたいだね。
だからこの受け軸をズラす改造をしなくてもいいかも。

とりあえずまずはパーツの加工。
- D2番パーツ(足首外装のライトグレー色パーツ)のポリキャップ押さえ部分を切り取る
- 用意したBJ-05プラサポ①の5番パーツの長い側を切り取る
といった形にする。
上の画像の左側が加工前。
右側が加工後だ。

プラサポは5番パーツと6番パーツがよく似ているんだよね。
寸法が違うみたいだけど……。

中央の太くなった部分の左右に細くなった部分が飛び出ていますが、そこの寸法違いですな。
今使っている5番は1mmと4mm。
同梱されている6番は2mmと3mmの構成になっています。
今回は5番パーツの4mm側を切り落とすので、太い部分と1mm部分だけ使うことに。


後は元のポリキャップ(PC-C番)の両側にプラサポの細い側をはめ込み、太い側を足首に接着する。
これで足首のポリキャップをパーツ手前に持ってくることができた。

位置的にポリキャップを接続する際にプラサポが外れないか心配でしたが……
接着面積が広いからか、乾燥後は特に問題ないですな。
心配なら元のポリキャップ受け部分にプラ剤を接着して、上からの押し込みに備える案もありますが。

本来ならプラサポシリーズは同社のポリキャップと組み合わせて使うんだけど……
今回は同じ軸径だったので、ガンプラ側のポリキャップをそのまま使用した。
BJ-05はボールジョイント部分が5mm径、棒軸が3mm径となっている。

なんかサイズとかポリキャップの形とかで似たような名前の部品が複数あるね。
購入する時は間違えないように……。
今回の戦果


後は接着した合わせ目部分を削って整形。
これで脚部の加工は完了ですな。

足首周りが
「バンダイ・タミヤ・ウェーブ・ホビーベース」
とまさかの4社製品構成。
それでも何とかなったという。
ところでちゃんと可動範囲は増しているのかな?


現時点で筆者はゲルググマリーネは2機保有しているので、待機している仮組み品と比較。
左が加工前。
右が今回の加工後です。
ダブルボールジョイント化した分、多少可動範囲が上がっているようですな。
前後にもわずかに動くようになっています。

形状上パーツが干渉しづらく元々の可動範囲もそこまで狭くなかったので、そのままでも悪くないんだけどね。
この辺りは自分の腕や材料費との相談だ。
人によっては近年のザクキットみたいに足の甲も分割・可動化するみたいだけど……
この可動で筆者は満足しているので、そちらには手を加えない。

筆者としては足の甲の可動化はマリーネではなく、ノーマルのゲルググでしたいようですな。
いい案が思いつかなくて、筆者の在庫にゲルググがいくつか……。

そちらもその内着手したいところ。
今回はここまで。
残る箇所は胴体や武器。
また準備が出来たものから紹介していくことになるだろう。

続きは次回!
この記事で作っているキット