ガンプラのHGUCシリーズより、旧版のブルーディスティニー1号機を作っていきましょう。
前回は頭部と脚部を進めた。
今回は腕部を進め、以前採用したコトブキヤのハンドユニットも本格的に調整してみよう。
今回は腕だけかぁ。
このキット最大の難所のようなので……。
筆者が10年以上放置していたのも納得できるはずだ。
詳しくは本編で語ろう。
それでは作戦を再開する。
腕部の製作
これが今回のキットの腕部。
肩周りが少々異なるぐらいで、原型となった陸戦型ガンダム・ジムなどによく似た形となっていますな。
今回のキットで筆者が最も気になる箇所でもある。
- 前腕は目立つ合わせ目があり、ABS製のヒジ関節相手に後ハメ加工が必要
- 手首の種類が足りず、手の甲に至っては付け替えが必要
といったところだ。
この辺りを中心に手を加えて解決を試みよう。
モールド追加作戦
まずは小手調べに肩アーマーとヒジ関節。
ここは合わせ目が片側に寄っており、それに合わせたように反対側にパーティングラインが存在する。
ここは前回のヒザ関節同様にモールドを追加して、合わせ目を馴染ませてみた。
丁度いい位置にパーティングラインあるので、それをガイドにモールドを追加する。
画像の左側が加工前。
右側が加工後だね。
というか肩アーマーは完成見本でもこの位置でモールドがあるっぽいから、合わせ目を消したりしなくて大丈夫な感じ。
モールドはデザインナイフで軽くアタリをつけて、スジ彫りガイドテープを貼りつけラインチゼルやタガネで彫ります。
筆者の場合、こういう真っ直ぐな線はまずデザインナイフでアタリをつけることが多いですな。
前腕の後ハメ加工
おそらく今回一番の難所となる前腕の後ハメ。
ヒジ関節と一体化した内部フレームの形状なんかは、同時期に発売されたパワード・ジムやそれから派生したジム改などと酷似している。
ただこちらは外装のヒジ側がすぼまった形状になっているので、単に外装内部を削るだけでは着脱できない。
0083のジム系列は単純な箱型の前腕だったから
- 内部フレームをCの字に切り欠き
- 外装内部の接続ピンを切り取り
なんかでできたよね。
とりあえずまずは内部フレームを切り取り、幅を合わせる。
ここで切り取ったABS製のフレーム部分は関節パーツやシールドの保持のため、捨てずに内部に接着しておこう。
切り取りにはエッチングのこ系の工具を使っているよ。
筆者はハセガワやウェーブの製品を使っているけど、2024年8月現在はあんまり見かけないような。
以前筆者はABS製パーツをプラパーツ用の速乾流し込み接着剤で接着しようとしていましたが……
プラパーツとABSパーツの接着にはほとんど効果がありませんな。
ここは瞬間接着剤で留めてしまうのがベストかと。
前腕の左右幅を切り取り合わせたので、仮組みしながら調整。
今度はフレームの手首側が干渉したので、こちらも削り取る。
こっちはパーツ保持には使わないので、そのまま処分してしまって構わない。
とりあえず内部フレームはCの字になったね。
でもまだ引っかかるような。
左右幅を合わせたものの、今度は後部が干渉するようなのでここを削る。
ここは画像でオレンジ色に示した辺りを削れば良さそうに見えた。
外装側とフレーム側両方に着色してありますが、片方どちらかを削れば良さそうですな。
フレーム側は削る面積が大きそうだったので、今回は比較的切削面の狭い外装側を削った。
これで後ハメ加工完了。
前腕を接着しても、ヒジ関節を押し込むことで接続できる。
保持用に組み込んだABS部分の粘りがあるから、結構はめ込みがキツめ。
あんまりキツいと後で取り付ける際に前腕が破損するから、この後も関節側を削って微調整しているよ。
ヒジを曲げるとこんな感じに。
左が加工前、右が加工後。
先ほど外装後部を削ったので、少し内部フレームが見える形になっている。
先ほどの外装後部かフレーム後部どちらを削るかの選択ですな。
- 外装削りルート→切削箇所が狭く単純なので加工が簡単なものの、ヒジを曲げた際に切削箇所が見える
- フレーム削りルート→外装を削らないので見栄えはいいが、ABS製のパーツを広く削る必要があるので手間がかかる
といった感じです。
後ハメが済んだので、ここで前腕を接着。
ついでに肩基部も接着。
こちらは無改造だ。
合わせ目消しについては過去記事参照だよ。
ただ今回のキットは成型色の都合上、合わせ目部分が接着剤で変色しやすいというか。
成型色仕上げの人はちょっと注意かも。
黒・青・緑とかの比較的濃い成型色のパーツは変色しやすい気がしますな。
筆者はそれが気になって塗装派に発展したわけですが。
手首を微調整する
前述通り、このキットには手首が3種類しか付属しない上に、手の甲に至っては2つしか付属しない。
なので別売りの手首パーツに交換することに。
その結果コトブキヤのハンドユニット、ノーマルハンド2020が採用された。
この辺りは以前の記事でも触れたとおり。
キットのままだと左手は開いた状態しかついてこないんだよね。
ちょっと気になるというか。
ただもちろんバンダイ製のキットとコトブキヤ製のハンドパーツは規格が異なる。
本体との接続は無改造で可能だったが、そのままでは武器を持たせられない。
ここを少し加工してみよう。
握り拳と平手は無改造。
左手の銃持ち手も指差しポーズとして採用するので、今回は無改造。
- 左右握り手→ビームサーベルを握れるように指の内側を削る
- 右銃持ち手→マシンガンのトリガーに合わせて、人差し指を切り取り再接着
といった加工を施している。
簡易的な加工ですな。
武器を持たせるとこんな感じに。
手首と武器だけでなく、腕や胴体とも合わせて違和感なく握れるか確認しよう。
手首に可動軸があるから、構える際に各部が干渉することは少ないみたいだね。
……マシンガンが整形済みのような。
実際は武器のほうが腕よりも先に仕上がっていますな。
それと平手などは手の平に丸い押し出しピン跡があるので、それらを削って処理しています。
パーツが柔らかめで削るのに少し手間がかかりますな。
400番の紙やすりを貼り付けた板ヤスリなんかがあると便利かと。
今回の戦果
合わせ目部分を整形して、腕部はこれで終了しよう。
かなり変色や白化があるけど、これは塗装してしまうので気にしない。
白化に関してはゴッドハンド社のニッパー投入以前のものでしたからね。
今回ゲート部分も整形したので、ヒジ関節も曲がるように。
長くなったので今回はここまで。
次回はまだ紹介していない、武器や胴体の製作になる予定だ。
続きは次回!
この記事で作っているキット