模型大隊戦闘日誌、始まるよ!
前回はタコムの新製品、超重戦車マムートが完成しました。
今回は……。
引き続きAFVキットを作る。
筆者が先日購入したものを紹介しよう。
確かマムート入れて3つ購入していたよね。
残り2つ、どっちがくるかな?
どちらにしろ早く完成品が見たいものですな。
今回のお題 MONO/ドラゴン T-34/76(1940年型)
今回作るのはこちら。
MONO/ドラゴンの
T-34/76(1940年型)だ。
枢軸びいきな筆者が珍しくソ連戦車を。
ソ連戦車はタミヤのKV-2以来ですな。
このシリーズはドラゴンのキットをMONOという会社がプロデュースした
「TANKS OF THE WORLD」
というシリーズの1つだ。
このT-34(1940年)型はその中の第4弾にあたる。
ドラゴン社のキットをベースに、日本語による新規の説明書を付属しているのが特徴だ。
発売元は2022年8月現在のドラゴン社製品同様、プラッツからとなっている。
2022年8月現在5種類の車輌がラインナップされていますが、今回のT-34以外はすべてドイツ軍車輌のようですな。
T-34/76(1940年型)とは?
T-34は第二次世界大戦期で活躍したソビエト連邦の中戦車だ。
今までもドイツ軍戦車の解説中に何度も聞いた名前だろう。
T-34ショックの戦車だっけ。
この戦車にドイツ軍戦車は太刀打ちできず、その後の戦車開発に大きな影響を受けたっていう。
1930年代後半、ソ連軍の主力はT-26軽戦車と快速戦車BTシリーズだった。
しかしこれらの戦車は特に装甲面に問題があり、ノモンハン事件やスペイン内戦などでは敵戦車砲や対戦車砲の攻撃で簡単に撃破された。
ノモンハンってことは相手は日本軍の九五式軽戦車だよね。
チハよりも小さい車輌にやられるなんて……。
どうもこの頃のソ連戦車は可燃性の塗料で塗られていたり、燃えやすいガソリンを使ったエンジンを搭載していたようです。
そのため対戦車火器による射撃のみならず、火炎瓶攻撃でも撃破されやすかったという。
そのためこれらに代わる新たな主力戦車の開発が始まる。
まずは45mm砲と最大20mm厚の装甲を備えたA-20という試作戦車が。
続いて45mm砲もしくは76.2mm砲と最大32mm厚の装甲を備えたA-32という試作戦車が完成する。
いずれもディーゼルエンジンを搭載しており、A-20はBTシリーズ同様の装輪走行機能を持っている。
装輪走行機能……。
不要な機能だと判断されたのか、A-32では廃止されたようですな。
- A-20はBTシリーズの発展型
- A-32はT-26とBTシリーズを統合した万能車輌
といったイメージでしょうか。
1939年頃、審査の結果A-32が採用される。
重装甲・重武装であったにも関わらずA-20と同等の機動性を持っていたというのが決定打になったそうだ。
また同年ソ連とフィンランドの間で冬戦争が勃発。
ここでもBT戦車の装甲の薄さが指摘され、採用が決定したA-32は改良を受けA-34と名前を変える。
これが正式採用され、T-34となるんだ。
ここでようやくT-34の名前が出てくるんだね。
A-32からA-34(T-34)への改良点としては
- 装甲厚を32mmから45mmへ増厚
- 履帯の幅を広くする
- 搭載していた主砲をL-10からL-11へ変更
といったところだそうです。
今回作るのはT-34の1940年型。
量産型のT-34最初のグループで、そのL-11(30.5口径76.2mm砲)が最大の特徴だ。
次の1941年型からは砲身の長いF-34(41.5口径76.2mm砲)となるので、主砲の長さで区別が出来る。
主砲根本の駐退器カバーの形も異なるので、この辺りを見れば判別可能だ。
主砲の長さと駐退器カバーで区別可能ってことだね。
ちなみに当のソ連軍はT-34を76mm砲装備と85mm砲装備という点でしか区別しておらず、生産時期や生産工場の違いによる細かい相違点は全く区別していなかったのだとか。
なのでこういう「1940年型」とかの名前は後年の研究家とかが分類したもののようですな。
これも研究時期によって分け方が変わっていたり。
一方ドイツ軍はT-34にA~Fの形式を与えて独自の識別をしていたようだ。
今回の1940年型はドイツ軍ではT-34Aと呼称していたとのこと。
KVシリーズと同じような感じだね。
ドイツ軍を驚愕させたソビエト連邦傑作戦車T-34。
それの量産型一番手である1940年型を今回は作ってみよう。
箱の中身を確認しよう
それでは箱を開けてみよう。
中身はこんな感じ。
基本的には過去に発売されていたドラゴン社の製品と同様だ。
元の製品が同社のスマートキット以前のものなので、そこまでパーツ数は多くないように見えるね。
成型色はグレー。
お馴染みだね。
プラパーツはご覧の通り。
履帯はプラパーツとなっており、切り出して1枚ずつ接着組み立てしていく方式となっている。
初心者にとっては少し難易度が高そうだね。
直線部分も一体成型じゃないから、少し時間がかかりそう。
ただT-34の履帯は前後幅が広いのが特徴です。
これはベルト式だと曲がってしまい板感が不足するので、筆者としては組み立て式のほうが好みだとか。
その他パーツとして牽引ロープ用の金属ワイヤーにデカール。
デカールは数字のみのシンプルなものとなっている。
ソ連軍戦車といえば砲塔に書かれたスローガン類が印象的ですが……
1940年型のT-34にはあまり書かれていなかったようですな。
箱には一切記載されていなかったけど、おまけとしてフィギュアが付属していた。
袋に記載されたQRコードによると、どうもA~Iの9種類の戦車兵の内1種類が収録されているらしい。
飛んだ先の説明を見たところ、どうもドイツ兵のようですな。
これはソ連戦車ですが……。
このMONO/ドラゴンのシリーズは大半がドイツ軍兵器だからね。
というか筆者としてはドイツ軍兵士のほうが好都合だったりする。
何となくこのT-34の結末の予想が。
肝心の説明書はこんな感じ。
各解説がオリジナルのドラゴン製品よりも丁寧になっているように感じる。
勿論名物ドラゴソ語はない。
ドラゴソ語……
どちらかといえば塗料名でよく見られますな。
そんな塗装図はこんな感じ。
2種類の塗装が収録されている
内1種の第1モスクワ自動車化狙撃兵師団所属車は珍しい迷彩の車輌となっているね。
説明書の塗料名は勿論ドラゴソ語ではなく日本語表記。
クレオスのMr.カラー、水性ホビーカラーだけでなくタミヤカラーでも表記されているのが嬉しいね。
次回に続く……
今回はここで終了。
次回から作業に取り掛かる。
実は筆者は幾つかドラゴン製のT-34を保有していますな。
訳あってほとんど完成にたどり着けていませんが。
そっちを先に作らないの?
2輌ほど未着手のほか、どうもあるポイントで同じ失敗をして2,3輌が半壊状態だそうです。
なので修復が必要と言う。
筆者のことだ。
「半壊の車輌を修復する様子よりも、新規のものを組み立てるところを見せたい」
とでも思っているのだろう。
まあ確かに作りかけのキットの記事のサムネはショボイし、途中からだと見ているほうからするとわかりにくい内容になりやすいけど。
このT-34を作れば、それら半壊状態のキットも再開できそうな気がしますな。
だといいんだけどね。
とりあえず、この40年型を無事に完成させたいところだ。
続きは次回!
この記事で紹介しているキット