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模型大隊戦闘日誌、始まるよ!
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前回はタミヤの傑作キット、メッサーシュミットBf109E-3が完成しましたな。
今回はそれとなにやら関係があるようですが……。
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ちょうどBf109と関連性が深い戦闘機模型があるのでね。
今回はそれを作っていくことにした。
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なんだろう。
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少し前にそれらしいものを購入していたような。
今回のお題 RSモデルズ ハインケルHe112
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今回作るのはこちら。
RSモデルズより、ハインケルHe112Bだ。
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知らないメーカーの知らない飛行機。
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RSモデルズはチェコにあるメーカーですな。
2021年12月現在、日本ではハセガワが輸入代理店となっています。
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この前発売されたばかりのものを筆者が購入したものだ。
筆者の注文履歴によると、2021年9月の購入時の値段はAmazonで2758円。
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これで?
なんか箱も軽くてスカスカっぽいんだけど。
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このメーカーの製品はいわゆる簡易インジェクションキットですからね。
マイナーな機体のキットを少数生産することが多いので、値段が高くなりやすい傾向にあるようです。
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チェコを始めとした東欧諸国メーカーによく見られるね。
過去に作ったものではブレンガンのBV-40Rなんかがそれに該当する。
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ハインケルHe112とは?
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時は1930年代半ばのドイツ。
総統閣下によって再軍備を果たした新生ドイツ軍では、当時複葉の戦闘機ハインケルHe51が空軍の戦闘機部隊を構成していた。
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この頃はまだ複葉機だったんだね。
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1930年代がちょうど航空機の過渡期ですな。
複葉機が単葉機に。
固定脚機が引き込み脚機へと変化していきます。
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当時としては平凡な性能の戦闘機であったHe51を置き換えるため、ドイツ軍は各社に後継機を募った。
その結果
- バイエルン航空機製造(後のメッサーシュミット社)のBf109
- アラド社のAr80
- フォッケウルフ社のFw159
- そしてハインケル社からHe112
が出品され、比較審査にかけられた。
固定脚のAr80、引き込み脚の不具合が多かったFw159は性能が大きく劣っており早々と不採用になる。
He112も、同じ発動機を備えたBf109よりも速度や上昇力が劣ることが判明してしまう。
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この段階ではBf109が最優秀な感じかな?
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He112はこの段階では開放式のコクピットを採用しており、それが空気抵抗を生んで速度に影響が出たとも言われていますな。
ただBf109より劣るものの、性能は当時かなり高水準だったとか。
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ハインケル社はこれを受けて機体の改良をするものの、軍のほうはBf109を正式採用することに決定してしまった。
その後も改良を続けHe112V-9ではBf109よりも速度や運動性で優れる性能を出すものの、
「曲面を主体とした機体形状が生産性に難有り」
ということで結局不採用であることは覆らなかった。
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あらら。
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この決定ではBf109の設計者であるメッサーシュミット博士がナチ党員だったからという、政治力も関係しているとかないとか。
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ドイツ空軍では不採用になったHe112。
その後は前述のHe112V-9を基にしたHe112Bが生産され、まず日本海軍が購入する。
速度では同軍の九六艦戦より勝っていたものの、旋回能力では負けていたため12機の発注でストップ。
実戦にも投入されず研究に使われたようだ。
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当時の日本軍は旋回性能を生かした格闘戦を重視していたようですな。
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日本へ行くはずがキャンセルされてしまった残りは、当時発生していたスペイン内戦に参戦していたコンドル軍団によって運用された。
他にも枢軸国仲間だったハンガリーやルーマニアにも輸出された。
生産数は合計で100機ほどとのこと。
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対するBf109はシリーズ合計で30000機以上という大ベストセラー……。
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この後ハインケル社は不採用に終わったHe112の後継として新たな戦闘機、He100を開発しますが……。
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それはまた別の話。
メッサーシュミットBf109と主力戦闘機の座を争ったHe112。
その姿を現代の卓上に蘇らせよう。
箱の中身を確認しよう
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長々と語っていたけど、キットのほうに話を戻そう。
箱の中身はこんな感じ。
ビニール袋の中にキット一式が入っている。
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スカスカそうで気になっていたけど、中身はこんな感じなんだ。
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簡易インジェクションキットを店頭で見かけても躊躇するんですよね。
異様に値段が高い割には箱が軽くて、どうしても中身がなさそうに感じるというか。
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袋の中身はこんな感じに。
説明書、デカール、そしてプラパーツ。
プラパーツはランナー2枚とクリアーパーツの風防が1つ。
後述する説明書ではランナーが1枚表記だけど、箱に入れる都合か2枚に分割されている。
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パーツ数は少ないね。
値段のせいもあるけど、ちょっと拍子抜けするというか。
そういえば、説明書左上に92138、92140って書いてあるけど。
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92138は本キットの品番です。
92140は同時に発売されたHe112のコンドル軍団・スペイン軍仕様の品番ですな。
おそらく共通の説明書なのではないかと。
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ちなみに組み合て説明書もこんな感じです。
3工程で済んでしまいます。
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簡易インジェクションキットの特徴として、ランナーに部品番号が刻印されていない。
切り取る際は説明書に記載されたランナー写真と照らし合わせていくことに。
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塗装は3種類。
説明書ではなく箱裏に掲載されている。
内1種はドイツ軍。
残り2種はルーマニア軍の塗装となっている。
今回は真ん中に掲載されているドイツ軍所属機で作る予定だ。
搭載発動機が違う関係で、マーキングだけでなく機首側面の排気管パーツも選択することになる。
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そういえば箱を見ていて思ったんだけど、珍しく垂直尾翼の鉤十字が無修正だよね。
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今時めずらしいですな。
次回に続く!
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今回はここまで。
次回から組み立てに入ってみたいと思う。
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部品数も少ないし、すぐ完成するかな?
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ところがそういうわけにもいかないようで……。
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詳しいことは次回以降お届けしよう。
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