
ドラゴン社製の、鋳造砲塔の1941年型T-34/76を作っていきましょう。

前回は箱を開けて、どこまでの組みかけ品かを確かめた。
今回は作業再開。
本キットの目玉である鋳造砲塔を組み上げよう。

とはいっても組みかけなんだよね。
なんか解説が難しそうな。

過去に組んだ溶接砲塔のT-34/76(1941年型)である、ドイツ軍仕様キットの記事も参考にしていただければ幸いです。


それでは作戦を開始する。
砲塔の確認

とりあえず砲塔。
ほぼほぼ組み立てられているような。

本キット最大の特徴である鋳造製砲塔。
キットでは上下に分割された状態で成型されています。
ご覧の通り、筆者は上下を接着済みなのですが。

他の特徴としては……
- 内部の座席や砲備部分も再現。これは他のドラゴン製T-34/76と同じ部品を使っている
- ハッチは2種類から選択可能
- 砲身もプラ製と金属製の2種類が付属。今回は金属製を使う
といったところ。
組みながら順番に触れていこう。
溶接跡周りを再現する

砲塔の側面にはうっすらとパーティングラインが入っています。
どうやらこれは実車の溶接跡に合わせて入っているようですな。
そのままでは貧弱なので、ここは強化してやりましょう。

それと車体下部との合わせ目部分を処理しよう。
キットの精度がよくないのか、はたまた素人時代の筆者が適当な接着をしたのか、盛大な隙間になっている。

先に側面の隙間埋め。
ここはとりあえずタミヤパテを使っているよ。

溶接跡は伸ばしランナーを接着していますな。
これは以前紹介したので、そちらを参考に……。


伸ばしランナーは溶接跡だけでなく、後部底面の隙間埋めにも使っている。
パテと違ってプラに溶着できて硬度も近いから切削しやすいのが利点だ。
主砲周りの組み立て

作業中に主砲が外れてしまったので、そちらの作業に。
主砲は付属の金属砲身を選択。
金属砲身は合わせ目やパーティングラインがないので、整形時に削りすぎて歪むことがないのが長所ですな。
ただ代わりに工場での削り出し跡みたいなのがついていますな。
ここだけ軽く紙やすりで均しておきましょう。

金属砲身はそのままだと微妙に太いのかな。
駐退器カバーに入らないね。
少しカバー側の内部を削るといいかも。

それと駐退器カバーと防盾を接続するように施された溶接跡。
見た目はいいんだけど隙間ができてしまっている。
なので
- 流し込み式接着剤で溶かす
- ピンセットの先端などで隙間に押し付けて埋める
といったことを行っている。
鋳造表現を施す

この砲塔は鋳造製。
キットにも凸凹した鋳造表現が施されているけど、ここまでの作業で削ったり溶かしたりしてしまった。
なので上から新しく鋳造表現を施そう。

本体の鋳造表現は溶きパテを使っています。
またそれ以外の箇所も荒れた装甲面を表現したいので、接着剤と歯ブラシを使った鋳造表現を応用して梨地にしてみました。

この辺りは過去記事で詳しく取り上げているから、そっちを参考にしてね。

今回の戦果

そんなこんなで組み立てるとこんな感じに。
これで砲塔は組み立て完了としましょう。

溶接砲塔型に似ているけど、より丸っこい感じ。


鋳造製になったことで生産性が上がったものの、溶接砲塔の装甲板に比べてやや防御力は低かったようだ。
さらに戦時の粗製乱造により装甲面内部に空洞のある不良品も存在したらしい。

良くも悪くも質より量的な。

このキット、エッチングパーツが大量にセットされています。
もちろん砲塔にもたくさん取り付けされますが、今回はほとんど割愛。
砲塔側面の覗き穴上部のものみ使用しています。

今回はここまで。
次回はバラバラになっている履帯の修復作業になるだろう。

続きは次回!
この記事で作っているキット