模型大隊戦闘日誌、始まるよ!
前回は筆者が長年組みかけで放置していた、フジミの月光が完成しました。
今回は……。
久々に戦車模型。
こちらも筆者の組みかけを消化・紹介していこう。
なんか最近、過去の筆者のお残しばっかりだなぁ。
筆者は絶賛積み崩し中です。
ついでに言うと未開封品の積みが減ってきたため、お手つきの割合が増えてきたという。
今回のお題 サイバーホビー ティーガー(P)実戦仕様
今回作るのはこちら。
ドラゴンモデルズの一ブランド、サイバーホビーより
ティーガー(P)実戦仕様だ。
箱横のラベルでは
ポルシェティーガーw/ツィンメリットコーティング
となっている。
なんか筆者、ここ最近いつもポルシェティーガーを作っていない?
直近で組んだ2つはいわゆる試作型。
今回のは実戦型ですな。
ティーガー(P)とは?
この戦車は第二次世界大戦期にドイツで試作された重戦車だ。
先ほどの2輌の時にも解説したから、今回その辺りは簡潔に済ませる。
- 戦前から陣地突破用の重戦車として開発がスタート
- 大戦に突入した後も、既存の力不足な戦車に代わるより強力な車輌として開発続行
- T-34ショックにより開発が急がれる
みたいな流れだったね。
んで試作車輌としてヘンシェル社案のVK4501(H)と、ポルシェ案のVK4501(P)が登場。
試験などの結果からヘンシェル案がティーガーI型として正式採用されると。
今回はその続きの話。
不採用になったポルシェ案の方であったが、すでに100輌分の資材が手配されて生産がスタートしていた。
大半は固定式の戦闘室を持った重駆逐戦車「フェルディナント」へと改造される。
このフェルディナントは1943年夏のクルスクの戦い(ツィタデレ作戦)に投入され、その後生き残った車輌は改修を受け「エレファント」に改められる。
総統閣下とポルシェ博士のコネで見切り発車したと思いきや、近年では
「新型を早く前線に送りたがった総統閣下が正式採用前なのにポルシェとヘンシェル双方にゴーサインを出した」
みたいな記述も見かけますな。
ほとんどのポルシェティーガーはフェルディナントに改造されたけど、少数の車輌は通常の戦車型として完成した。
フェルディナント/エレファントの運用部隊である第653重戦車駆逐大隊に配備され、指揮戦車として使われたとの記録が残っている。
この実戦投入されたポルシェティーガーは
- 車体前面に100mm厚の追加装甲をボルト留め
- 車体と砲塔にツィンメリットコーティングを施している
- 履帯が滑り止め付きのもの
など、エレファントと同等の改修が施されているのが特徴だ。
砲塔も天板が砲尾部分のみせり上がったモヒカンスタイルではなく、量産型のティーガーと同様の天板全体が嵩上げされたタイプとなっている。
……試作型と実戦型のポルシェティーガーを語っていると、ガルパンのレオポンさんチームのを思い出すんだよね。
初版の公式キットがドラゴンの実戦型ベースだったから、雑誌とかで砲塔や前面装甲を切り貼りする作例が……。
現行の品番GP-46のキットはアミュージングホビーの試作型がベースなので、だいぶ解消されたようですが。
今回はドイツ軍の実戦型ポルシェティーガーだ。
2014年ごろ発売の、ツィンメリットコーティング済みキットを組んでみよう。
箱を開けるが……
それでは箱を開ける。
中身はこんな感じ。
……なんか大体組みあがっていない?
7割ほどは組み立てられていますな。
後の3割ほどを乗り越えられず、筆者は放置コース入りにさせてしまったようですが。
このキット、本当はウェザリングなどの実験用にするつもりで掘り出してきたんだ。
ところが筆者が組み立てを再開したところ、なかなか突っ込みどころの多いキットだったみたいでね……。
ウェザリング記事の内部の簡易紹介で収まる量ではなかったらしく、通常の製作記として紹介することになった。
なんか金属パーツとかも多いね。
これでも少ないほうですな。
一時期ドラゴン社は「プレミアムエディション」という、既存キットにエッチングパーツを大量に付属させたものを発売していましたので。
確かポルシェティーガーもプレミアムエディション版が存在したような……。
説明書には付属パーツや使用しないパーツの記載があるんだけど……
過去の筆者によると、道中の組み立ての時点でこの図がアテにならなかったようだ。
使用指示が出ているのに未使用だったり、余剰指示が出ているのに使用したり……。
余剰指示があるからといってパーツを捨ててはいけませんな。
捨てずに一度分けておくほうが賢明です。
というか余剰指示が多くない?
Bランナーとかほとんど余剰扱いだし。
このキット、どうやら通常版のポルシェティーガーをベースに、エレファントやらティーガーIのツィンメリットコーティング済みキットのパーツを組み合わせているようです。
元のポルシェティーガー自体も、通常版のエレファントをベースにしていたような……。
Bランナーはおそらくエレファントからの流用パーツ。
なので大量に部品が余るようだ。
このランナーの部品がほとんど余剰パーツ行きになる指示は正しかったりする。
箱の裏には未塗装状態の組み立て例が記載されている。
見た目がボックスアートと少し異なるようだけど、これについては後日触れよう。
そういえば履帯がDSトラックみたいだけど、大丈夫だったのかな。
以前のIII号J型はダメになっていて、可動履帯のお世話になったけど。
今回のキットは2014年ごろ発売。
現在は2024年なので、10年近く経っていますが、履帯に劣化の様子は見られません。
開封してそれなりの期間放置していたはずですが。
問題がないようなので、今回はそのまま使うつもりだ。
付属のデカール。
高品質なカルトグラフ製デカールとなっている。
このキットは2014年発売だよね。
なんか2004年って書いてあるように見えるけど……。
調べたところ、このキットの元になった通常版のポルシェティーガーが2004年ごろの発売だったようです。
デカールが同じで、そちらの年月に合わせている可能性がありますな。
収録された塗装図は1種類のみ。
ドイツ陸軍の第653重戦車駆逐大隊の003号車だ。
極少数生産の車輌なので、塗装パターンが少ないのはある程度仕方がない。
画像検索で実物の写真がいくつか出てきましたが、この個体のようなものが見つかりましたな。
ただ003の数字が書かれていないものも見つかったり……。
次回、製作開始!
今回はここまで。
次回からこの残骸をどうにか復活させていく。
ただ前述通り、簡易的に紹介するつもりだったのを急遽通常の製作記で紹介することになった。
なので画像が少し少なくなる。
その辺りはご了承を。
参考になるのかなぁ?
足周りはほとんど組みあがっているから、すっ飛ばす感じになりそうだけど。
それ以前に需要の問題がありそうですが。
10年近く前の海外製品という。
ここの読者でどのくらいの方がこのキットを持っているのか……。
でも品薄になるほどの需要のガンプラを筆者が作っても、誰も見向きもしないじゃん。
それはまた別の問題が……。
とにかく、詳しくは次回以降だ。
この記事で紹介しているキット