
タスカモデリズモ(現アスカモデル)より発売されています、76mm砲装備のM4A3シャーマンを作っていきましょう。

前回は残っていたエッチングパーツを取り付けたり、手持ちのドイツ軍用の部品を追加して組み立てを完了させた。
今回は塗装とマーキングを行い、より鹵獲仕様に近づけてみよう。

お楽しみの塗装タイム。
最近冷えてきたから、窓を開けての作業をしづらくなってきたんだけど。

灼熱の夏が終了したかと思いきや、今度は酷寒の冬がやってきたというやつです。
春と秋はどこに行ったのか……。

彼らの捜索は後回しにして、早速作戦を再開しよう。
塗装図の確認



このキットに収録された塗装は3種類。
全て西部戦線のアメリカ陸軍所属で、オリーブドラブの単色塗装となっています。
細かい所属表記の他、国籍マークの描かれ方が異なりますな。

今回は説明書にないドイツ軍鹵獲仕様で仕上げてみる。
とはいっても、米軍塗装の上からマークを変更したような形になる予定だけどね。

塗装図1の車輌はなんか「☆」マークがガリガリされているような。

敵味方の識別用の国籍マークですが、目立ちすぎると敵の標的にされるというやつです。
なので塗装図の補足にあるとおり、削り取られたり黒く塗りつぶすなどして目立たなくした車輌が存在したようですな。

大戦初期のドイツ軍車輌も白い十字だったけど、目立つからすぐに外枠のみの十字マークに変更された。
それと同じような流れなのだろう。
兵士の塗装


……っと、車輌本体の前に追加した兵士を塗ってしまおう。
この兵士達は以前組んだタミヤのパンターG型(後期型)付属のもの。
塗り分けはそれらにしたがっている。

上空を確認するポーズは大戦末期のドイツ軍らしいというか。
車長は標準的な黒服戦車兵だけど、相方はなんか特徴的な服装だね。

迷彩の防寒ズボンにミトンのようですな。
あまり他のキットでは見かけない服装です。

とりあえずいつも通り
- サーフェイサーを吹きつけ、顔部分をラッカー塗料で塗る
- 顔部分の詳細をエナメル塗料で塗る
- 服装をラッカー塗料やアクリル塗料(水性塗料)で塗る
といった流れで進めている。
この辺りは過去記事を参考にしてほしい。

今回は2人とも目元が隠れた形なので、その辺りの塗り分けは省略してしまっています。
服は主に水性ホビーカラーのタイヤブラックとタミヤアクリルのフラットアースを使用していますな。


迷彩柄は手持ちの
- タミヤアクリルのレッドブラウン
- Mr.カラーのルマングリーン
- 水性ホビーカラーのグリーン
でそれらしく塗り分けた。
これで合っているのかは不明だけどね。

ドイツ軍兵士の軍服の迷彩もいくつかパターンがあるようですな。
柄の種類の他、グリーン比率の高い春面とブラウン比率の高い秋面などなど……。

黄緑色が入っているのは春面みたいだね。
防寒着の裏だし、秋面イメージのほうがよかったかな?


後は黒いスミ入れ塗料で凹面を強調したり、ドライブラシで凸面を強調。
これでとりあえず兵士の塗装は終了にしよう。
車輌の下塗り


ようやく車体の塗装に入ります。
まずは下塗りから。
- 金属部分の下塗り→ガイアノーツのマルチプライマーアドバンス
- 全体の下塗り→クレオスの水性ブラックサーフェイサー1000
と進めています。

手持ちの水性サフが残り少なかったから、持っていた新しいのを開封してと……。
筆者があんまり使わないから、消費速度が遅いんだよね。

少々乾燥に時間がかかるからね。
水性塗料は薄める比率をラッカーよりも低めにするといいようなので、今回はいつもよりも濃度を濃い目に調整している。
面が広くて奥まった箇所が少ないシャーマンなら特に大きな問題はなかった。

どうしても奥まった部分は塗料が乗りにくいので厚吹きしがちで、乾燥に時間がかかるという。
水性ですとラッカーに比べて吹いた直後の定着が弱いので、風圧で余計に乗りにくくなるというやつですな。

サッと薄く吹き付けて乾かすのを繰り返す感じで進めるといいだろう。
車体色の塗装


続いて本体色の塗装を。
履帯はゴムカバー付きのT48型履帯なので、金属色ではなく水性ホビーカラーのタイヤブラックを。
車体は安直にMr.カラーのオリーブドラブ2を塗ってしまっています。

オリーブドラブっていってもいくつか色味には種類があるんだよね。
この辺りはお好みで……。


今回のキットは単色塗装しか収録されていないし、そのイメージが強いけど……
実際のM4シャーマンは迷彩が施された車輌がいくつかあった。
ブラウンとかサンドイエローとかもあったみたいだけど、今回は黒い迷彩を施してみよう。
完全な黒だと味気ないので、今回は手持ちにあったMr.カラーのテーアシュバルツRAL9021を使ってみた。

筆者が保有しているのは旧製品のNATO軍・ドイツ連邦軍戦車色セットのものですな。
他のセット商品同様、2025年11月現在は単品売りしているので購入は容易かと。

久々に登場したこの色。
以前のガンタンク以来かな?
筆者は現用戦車は守備範囲外だからなかなか減らないという。
というかそうなるとなぜ購入したのかという疑問が。

当時存在しなかったラッカー塗料のNATOグリーンを欲しがった筆者が、代用品としてこのセットを購入したのが始まりでしたな。
案の定なかなか消費されず……。

というか水性のサフの上からラッカー系のMr.カラーを吹きまくっているんだよね。
大丈夫かな?

原則としてはラッカー系のほうが強いからNGって言われているけど、筆者はお構いなしにやっている。
無論厚吹きを避けるなどして、乾燥時間を早めるなどする必要があるけどね。

とにかく薄めた塗料を厚吹きするなどして、長時間溶剤成分に浸さないようにする感じですな。
というか溶剤成分に浸すと
「水性塗料の上からラッカー塗料」
だけでなく
「ラッカー塗料の上からラッカー塗料」
でも溶けますので……。
細部の塗り分けついでにマーキング


続いて筆による細部の塗り分けと、マーキング。
今回は使いませんが、キット付属のデカールはこの画像右側のものです。

派手なマーキング類はなくて、国籍マークと所属表記だけなんだよね。
国籍マークは剥がされた跡のも収録されているよ。


まずは部分塗装。
……なんだけど、このキットでは工具類を車体色と同じオリーブドラブに指定している。
なので塗り分け箇所はライト内部や機銃・予備履帯だけにした。

今回は説明書の指示にはない迷彩塗装。
工具をつけてそのまま車体色を塗った……みたいな形で。

ドイツ軍マークは今回手描きで済ませてしまいます。
鉛筆でマークを下書きしておきましょう。
今回の戦果


水性ホビーカラーのつや消しホワイトを使い、そのまま手描き。
フリーハンドで、前線で書き換えた感じにした。
砲塔両側面に鉤十字。
車体前後に鉄十字を描いた。
後部のものはここからだと見えないけどね。
後で確認しよう。

ずいぶんと適当な。

ドイツ軍マークは単純な形なので手描きが容易ですな。
フリーハンドだと寧ろ現地で書き換えた感がより増します。

今回はここまで。
次回はウェザリングを行い完成させよう。

続きは次回!
この記事で作っているキットの改訂版










