タミヤMMシリーズのタイガー戦車ことティーガーI(後期型)を作っていきましょう。
前回は塗装とマーキングを施した。
今回はウェザリングをして完成に持ち込もう。
やっと完成。
ずいぶん時間がかかったね。
今月はこれで3つ目。
最近の中ではかなりペースが落ちていますな。
筆者が臨時休業していたというのもある。
それでは最終的にティーガーIがどうなるのか、確かめてみよう。
ウォッシング!
手始めにウォッシングを。
いつもならバフ等のライトブラウン系の色を使いますが……
今回は全体にツィンメリットコーティングを施しています。
凸凹が多いので、ここは凹んだ部分を強調する目的でフラットブラウンを使ってみましょう。
溶剤で薄めて全体に塗ってから、溶剤でふき取り。
やり方はバフを使ったようないつものと同じだよ。
その他エナメル塗料を使ったウェザリング
今度は凸部分を強調するため、ドライブラシ。
今度こそタミヤエナメルのバフの出番です。
細かい部品を破損させないよう注意しつつ、擦り付けてやりましょう。
それとエンジンデッキにはオイル染み。
これも過去記事を参考にしてね。
あっちも出来合いのタミヤティーガーを使った記事だったね。
ダメージ表現を施す
更にダメージ表現。
いつもならダークブラウン系の色でチッピングですが……
コーティングされた車輌なので、今回はコーティング面にダメージ表現をしてみましょう。
とりあえず
- モデリングチゼルやデザインナイフでコーティング面を一部剥がす
- 剥がした部分にタミヤエナメルのハルレッドを塗る
といったパターンで施している。
ハルレッドは錆というよりは、車体の錆止め下地が現れた感じをイメージしている。
その他車体上部のウェザリング
その他上部の汚しは
- 予備履帯への錆
- 排気管汚れ
ですな。
この辺りは過去記事の手法を応用しています。
これまたずいぶんと派手に錆びた予備履帯だねぇ。
筆者が予備履帯表面に出た押し出しピン跡の処理を適当に済ませてしまいましたからね。
塗料を厚塗りして誤魔化しているというやつです。
足周りの汚し
足周りはこんな感じに。
ここも過去記事通りですが、ウェザリングペーストのマッドブラウンを使い泥っぽさをより強調しています。
筆者いわく
「1944年の東部戦線をイメージしている」
とのこと。
完全に乾いた砂地というよりは、少し湿った泥というか。
最後の仕上げ
最後に水性のつや消しクリアーを吹きつけたり、足周りにウェザリングマスターを擦りつけるなどして仕上げてしまいます。
これで終了ですな。
汚しはあっという間だったね。
以下、ギャラリーだよ。
タミヤ 1/35 ティーガーI(後期型) 完成!
コーティングの凹凸がかなり強調されているというか。
ややオーバーに感じるけど、筆者としてはこのはっきり具合が好みらしい。
以前作った初期型と。
ティーガーIの改良は段階的で過渡期のものもありますが……
一般的に鋼製転輪を導入したものから後期型と分類されるようですな。
並べてみると一目瞭然です。
実物はゴム資材の節約に一役買ったようだ。
模型としては転輪数が減るので、処理が楽になるというメリットがある。
先ほども触れた、オイル染み記事で登場した同一キットとの比較。
あちらは第505重戦車大隊の312号車ですな。
塗装の違いでだいぶ印象が変わって見えるね。
今回のはコーティングをエポパテで再現したけど、あっちはポリパテとブレードの組み合わせだっけ。
あちらは3年前に完成させたものだけど、実際はそれ以前から塗装だけして放置されていたもの。
かなり前のものだったから、今見るとディティール面の追加があまりされていない。
- 溶接跡の追加されていない砲塔天板
- エッチンググリルのないエンジン吸気口
なんかに注目して比較してほしい。
極初期型を加えて1枚。
ここで組んだタミヤのティーガーIはこれで4輌ですな。
極初期型に初期型、それに後期型×2。
こうなると中期型が欲しくなるね。
(追記 中期型を作り始めたよ)
筆者はここの開設以前に1度作っていましたな。
どこにしまったのやら……。
作ってみた感想のコーナー
時間がかかったように見えたけど、それは細かい履帯とコーティングの影響かな?
筆者の感想としては……
- タミヤらしく部品点数をなるべく抑えた構成で合いもよく組みやすい
- 鋼製転輪のおかげで、従来型のティーガーと比較して足周りの処理が簡単
- 一部部品を選択して最後期型としても組み立て可能。後期型との違いや組み立て指示も丁寧。
- 1989年発売と少し前の製品なので、砲塔のペリスコープ類など省略された箇所も多い。気になる人は各自別売りパーツなどでディティールアップを
- 部品点数をなるべく抑えた形ではあるけど、ツィンメリットコーティングや組み立て式履帯は少し時間がかかる。履帯は硬いプラの連結なのでその分リアル
- 少し古いからか塗装やマーキングに関して所属部隊などの解説が大らか。悪く言えば曖昧
といった感じ。
少し前の製品なので後発の他社製品と比べるとやや控えめなディティール面。
その分車体のパーツは少なめ。
現在も続くタミヤMMシリーズと同じような感覚で組めるから安心だ。
ディティールは控えめとはいっても、見ている分にはそこまで気にならないんだけどね。
言われてようやく気づくというか。
組み立て式も時間がかかりますが、さすがにベルト式と比べるとディティール面では勝りますな。
なにより軟質素材ではないので、経年劣化に対する耐性では安心できるといいますか。
1枚ずつは初心者向きではないと判断されたのか……
後のシリーズでは組み立て式が別売りになったり、両方付属するキットが発売されたりした。
前者はティーガーIIやパンターGシリーズ。
後者はヘッツァーが該当する。
両方付属するものは2000年代後半発売の製品にいくつか見られますな。
2020年代前半である現在の製品は、部分組み立て式のみ付属が多いように見えますが。
有名な車輌だけあってこのキットに対応したタミヤ純正パーツや他社製パーツなど、数多くのディティールアップパーツが発売されている。
好みに合わせて付け足してみるといいだろう。
筆者は今回純正のエッチンググリルパーツを足している。
人によっては面倒に感じるツィンメリットコーティングも、今はシール式のコーティングシートが発売されているね。
専門的な道具がなくても、ハサミとかカッターを使えば簡単にできるように。
パテとかの臭いや汚れを気にしなくてもいいのが最大のメリットだけど。
タミヤMMシリーズのターニングポイントとなった名作キット。
気になる人は是非とも挑戦してもらいたい。
……今回はここまで。
次回は並行して進めていた航空機を紹介する予定だ。
次回も、お楽しみに~。
この記事で作っているキット
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