タミヤMMシリーズのIV号戦車を作っていきましょう。
前回は車体上部を中心に組んだ。
今回は砲塔や車体シュルツェンを組んで、全体の組み立てを完了させる。
ようやく車体シュルツェンが登場。
やっぱり後期のIV号はこれがないと。
筆者もIV号H型のお気に入りポイントのようですな。
ただ少し気になる部分があったようで……。
少し手を加えることになりそうだ。
詳しくは後述するとして、作戦を再開しよう。
砲塔の組み立て
こちらが砲塔パーツ。
基本的な内容は以前のJ型とほぼ同じですな。
J型は車体シュルツェンがなかったけど、砲塔シュルツェンは付属した。
H型でも砲塔シュルツェンは引き続き付属する。
まずは砲塔本体から組んでいこう。
組み立てるとこんな感じに。
手を加えた箇所としては
- 主砲根元の防盾と駐退器カバーの間にある溶接跡に隙間があるので、流し込み式接着剤で軟化させてピンセットで押し隙間を埋めている
- 側面と後面のフックは車体のものと同一。やはり省略されて板状になっているので、ピンバイスなどで鉤状に修正
- 同軸機銃はピンバイスで銃口に凹みをつける
- 説明書の指示に従い、天板上にあるピルツ(簡易クレーンを固定するための筒状の突起)を切り取る
といった辺りですな。
フックなどに関しては前回同様、以前のIII号戦車での記事を参考にしてもらえれば幸いです。
砲塔シュルツェンも用意。
裏側に浅い押し出しピン跡があるから、これは軽くヤスリがけしておくといいかな。
一番後ろに来る区画は平面上にパーティングラインがあるから、それも削っておこう!
シュルツェンを取り付けるとこんな感じに。
シュルツェン架は左右でよく形が似ています。
先に切り出さなかったほうが良かったですな……。
筆者はいつも先に切り出しちゃうからなぁー。
ただ微妙にパーツに遊びがあるので、組んでいる途中で一部を完全固着させてしまうと微調整が難しい。
先に切り出してから一気に取り付け……というのは間違っていなかったりする。
対空機銃は今回取り付けない。
この対空機銃と機銃架は、別売りしている車外装備セットにも収録されている。
見た感じIV号に限らずパンターなど他のドイツ軍戦車で使われているものと同一らしいので、それらの補修用にとっておいてもいいだろう。
車体シュルツェンの加工
このキットの目玉ともいえる車体シュルツェン。
これがつくと大きくシルエットが変わるんだよね。
J型では省略されていましたが、H型のキットでは付属します。
ただ本来はバラバラのものが一体成型ですな。
それはまだいい。
筆者としては取り付けフックが省略されているのが気になるようだ。
キットでは単純にシュルツェン架に接着するだけの指示となっている。
この辺りを少し加工してみよう。
まずシュルツェンはエッチングノコ類で分割。
ただ端同士が微妙に重なった形状で一体成型されているので、切り離しにくいですな。
どうしても切り口が斜めになります。
単純な形だし、ここはプラ板で新造したほうが良かったかな?
キットのパーツは成型の都合なのか、実際よりかなり厚くなっているみたいだし。
問題のフックだけど、プラ材だと曲げた際に破損してしまう。
極小パーツを接着してコの字にするのも大変なので……
今回はエッチングパーツの外枠部分を使って自作した。
直近に作ったアミュージングホビー製のキットに付属していたものを再利用している。
薄いエッチングならハサミでも切り出し可能だ。
切り口で手を切らないように注意。
フックの寸法とかこれでいいのかな?
だいぶ適当に組んでいるような。
筆者があまりシュルツェン付きのIV号戦車を組んだことがないので、正直細かい寸法は適当だ。
着脱しやすいように、多少緩めに作っている。
以前組んだアカデミーのIV号突撃砲に、IV号戦車用のシュルツェンフックらしきパーツがいくつか余剰で付属していましたな。
今回はそれを参考にしています。
それを使えばよかったんじゃないの?
数が揃っていないように見えた気がしましてね。
後は筆者が
「エッチングパーツの残骸再利用を試したい」
などど言い出したので……。
とりあえず取り付けるとこんな感じに。
多少ガタついていますが、それの方がリアルに見えるということにしておきましょう。
今回のは支持架側に三角の突起があり、そこにシュルツェン側のコの字フックを引っ掛けて固定するタイプ。
初期のシュルツェンは四角い穴が空いており、そこに支持架を通していた。
ここで過去に作ったIII号突撃砲G型やIII号戦車M型が、その初期型シュルツェンを装備したタイプとなっている。
元々はソ連軍の対戦車ライフルに対抗して開発されたみたいだね。
後にアメリカ軍のバズーカとか相手にも有効だったことが判明という。
ただ整備時に着脱の手間が発生したり、走行時に騒音がするといった難点もありますな。
側面の覗き穴部分を塞いでしまい視界を妨げたりも。
F型辺りまでは砲塔側面前側にバイザーがありましたが、シュルツェンを取り付けるようになったG型の途中から廃止されているようです。
今回の戦果
砲塔を搭載し組み立て完了です。
ようやく形になりましたな。
そうそう、このシュルツェンがいいんだよね。
フルアーマー感がするというか。
シルエットがティーガーに似ているからか、よく誤認されていたようだ。
ちなみにティーガーは素の装甲が厚く対戦車ライフルの狙撃は効果がなかったようで、シュルツェン類は装備していない。
今回は使用しませんでしたが、本キットには2人の兵士が付属。
左側の防寒着姿の兵士は本キットで新規に付属したもの。
右側の黒服兵士は本キットの元ととなった、J型から引き続き付属するものですな。
防寒着姿だけど、このキットに収録されている塗装のIV号はみんな夏~秋の車輌なんだよね。
冬季迷彩の車輌が収録されているタミヤのIII号N型辺りに転属させるのがいいかな?
フィギュアが付属しない他社製品に乗せてもよさそうだ。
今回はここまで。
次回は塗装作業になるだろう。
続きは次回!
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