模型大隊戦闘日誌、始まるよ!
前回はタミヤのヴェスペ(イタリア戦線)が無事完成しましたな。
今回は……。
筆者がまた積み山から航空機キットを取り出してきた。
今回はそれを紹介する。
結構作っているはずなんだけど、一向に減らないねぇ。
AFVはここ最近購入が増えていますが、航空機は購入していないはず……。
今回のお題 メッサーシュミットMe262A-1a(コマンド・ノヴォトニー)
今回作るのはこちら。
ハセガワより
メッサーシュミットMe262A-1a(コマンド・ノヴォトニー)
だ。
商品名だとノヴォトニーではなくノボトニーだけど、今回は前者で統一する。
……なんか最近ハセガワのMe262が多くない?
どうも筆者がこの機会に一気に完成させたいようで……。
今まで何回も筆者はハセガワ製のMe262を作ってきたけど、今回のもので手持ちは最後だ。
他社製の同機体はまだいくつかあるけどね。
メッサーシュミットMe262A-1aとは?
今までにも何回か本機の解説は行っているけど、改めて。
これは第二次世界大戦末期にドイツ軍で使われた航空機だ。
世界初の実用ジェット戦闘機といわれている。
それ以前にもジェット機自体は存在していだんだっけ。
調べたところ、意外にも一番最初のジェット機が作られたのは東欧のルーマニア。
1910年にコアンダ=1910というジェット機が開発されたとか。
ただ飛行には至らず。
それ以降にはドイツのハインケルHe178やイギリスのグロスターE28/39にアメリカのP-59などがあり実際に飛行していますが、正式採用はされていないとか。
Me262の開発が始まったのは1939年の1月ごろと言われている。
上記のHe178が試験飛行し、BMWやユンカースではエンジンの開発が始まっていたこの年に、航空省からメッサーシュミット社へ仕様書が送られてくるんだ。
あれ、開戦前から開発スタートしていたんだ。
意外。
1941年4月18日には試作1号機が初飛行している。
ただ肝心のBMW社製ジェットエンジンが間に合わなかったので、とりあえず従来のレシプロエンジンを搭載して飛行特性の確認ということになったけどね。
後にBMW社製エンジンが試作1号機に搭載されるものの、試験飛行中に停止。
信頼性に問題があるとしてユンカース社のJumo004に換装される。
量産型でもユンカース社製エンジンが搭載されるようになるんだ。
エンジン寿命や信頼性の問題はJumo004系列でも付きまとったようですけどね。
もっとも新しいものに関する信頼性の問題というものは、兵器に限らずあらゆるものに言えることですが。
いわゆる初期不良ってやつだね。
1943年に入ると軍の首脳陣らにも各試作機がお披露目されるんだけど……。
ここで一悶着発生する。
同年11月に試作V6号機を見た総統閣下がこの飛行機を戦闘機ではなく爆撃機として運用したがってしまい、戦闘機型の生産を禁止してしまう。
あらら。
戦闘機型がMe262A-1a。
戦闘爆撃機型がMe262A-2a。
後述する説明書を見てもらえばわかるとおり、戦闘爆撃機型は機首に爆弾を懸架しており、機首の30mm機関砲が4門から2門に減らされているのが特徴ですな。
ただ爆弾を装備した状態ではMe262の長所である速度が生かせず、また爆撃照準機を装備していなかったので戦果も思うように上げられなかったのだとか。
何より機首に爆弾を装備していたので投下時に重心が大きく変わるという問題があり、そのため爆弾搭載量は最大250kg×2で不十分なものだったという。
総統閣下としては
「高速で敵戦闘機を振り切って敵の施設を空爆してきてそのまま高速で戻ってくればいいじゃん」
とかなんとか思っていたのかな?
ちなみに高速のジェット爆撃機というものは最終的にAr234が登場しますな。
戦果が芳しくない上に燃料事情が怪しくなり、さすがの総統閣下も戦闘機型の生産を部分的に認めるように。
戦闘機型は1944年8月ごろから軍に引き渡されるようになったという。
同年11月には全面的に戦闘機型の生産が認められる。
この頃になると結構戦況が怪しくなっているんじゃない?
同年6月に西部戦線でかの有名なノルマンディー上陸作戦が始まっていますな。
同じ月に東部戦線ではソ連軍がバグラチオン作戦を発動。
東部戦線のドイツ軍中央軍集団は壊滅的な打撃を受けています。
戦況の悪化を受けてか、翌月には総統閣下に対する暗殺未遂事件も発生していますね。
あーもうめちゃくちゃじゃん。
話をMe262に戻そう。
そんな中1944年の9月にMe262を装備した最初のジェット戦闘機実戦部隊が編成される。
その部隊はエースパイロットである指揮官、ヴァルター・ノヴォトニー少佐の名前を取って「コマンド・ノヴォトニー」と呼ばれた。
今回のキット名と同じだ。
今回のハセガワ製品は、そのコマンド・ノヴォトニー所属機のマークをセットした特別仕様となっている。
最初のジェット戦闘機実戦部隊所属機を、この手で作ってみよう。
箱の中身を確認しよう
それでは箱を開ける。
中身はこんな感じ。
説明書の見本とボックスアートの機体の塗装が全く違うような。
以前の夜間戦闘機型同様、説明書自体は先行して発売された通常のA型キットのものを流用していて、マーキング類だけ新規に追加しているんだ。
詳しくは後述するけど、今回は通常版のマーキングでも仕上げられるようだ。
パーツはプラランナー3枚にクリアーランナー1枚。
基本的にはB型と同じような感じだね。
画像左のAランナーの部品が増えて、画像中央のBランナーの部品が減らされていますな。
増えたのはA型特有のR4Mロケット弾や機首の爆弾、操縦席後ろ部分。
減ったのは複座であるB型の後部座席や、レーダーパーツですな。
勿論、風防パーツはまったく別のものに差し替えられています。
……ていうかまたこのキットも一部塗られているし。
以前のB型同様、ここの開設以前に塗ってそれっきりだったようですな。
デカールはこんな感じ。
以前の第11夜間戦闘航空団のB型キットと異なり、通常版のA型キット用デカールも付属する。
なので通常製品用の塗装図と合わせればそちらでも組むことができるんだ。
通常製品用のは1985年の文字が。
追加マーキングは1994年の印刷がされているね。
特別仕様っぽいし、その1994年だけの初回限定生産品かな?
そうなると今から約28年前……。
説明書内部には各形式の側面図やハセガワ社の1/72スケールAFVキットと合わせた写真も。
こういうのは収集欲を刺激するというか。
こういう図を参考にして、キット化されていないものを改造して作ったりしていたのかな?
時代が進んで、キット化されている形式もあるけどね。
例えばその図の一番下にあるMe262C-1a型。
これはアカデミーのA-1a型のキットの中に収録されている。
このキットは筆者も持っているから、その内作るかもしれないね。
付属の塗装図確認です。
まずは通常版の説明書に記載されたものから。
- A-1a型 ドイツ空軍第7戦闘航空団 第11中隊所属機
- A-2a型 ドイツ空軍第51爆撃航空団(エーデルワイス)所属機
前述通り、通常版のデカールがそのまま付属するのでこちらで作ることもできる。
戦闘機型(A-1a)と戦闘爆撃機型(A-2a)でそれぞれ装備が異なるので、組み立てるときは混ざらないように注意だ。
続いてコマンド・ノヴォトニー版で追加されたものを
- コマンド・ノヴォトニー指揮官、ヴァルター・ノヴォトニー(説明書ではワルター・ノボトニー表記)少佐機
- コマンド・ノヴォトニー所属機
- 第1工場防空隊第3中隊所属機
となっています。
通常版2種類、追加版3種類の計5種類からの選択ってことかな?
今回は勿論指揮官ヴァルター・ノヴォトニー少佐機で作る予定だ。
ちなみに追加マーキングは番号などのみ。
細かい注意書きとかは通常版のマーキングを流用することになる。
次回、製作開始!
今回はここまで。
次回から作業開始となる。
もう何回も複座型を作っているから、工作面に関してはまったく問題ないよね。
単座型もここでベルリンの黒騎士版を作っていますからね。
それのおさらいになる感じで進んでいくだろう。
それではお楽しみに。
続きは次回!