
模型大隊戦闘日誌、始まるよ!

前回は二式単座戦闘機、鍾馗が無事完成しましたな。
今回も引き続き、ハセガワのA帯シリーズからになるようで・・・・・・。

そうなる。
残りの日本機A帯は7つ中の3つ。
折り返し地点を過ぎて後半戦へと突入する。

何が出るかな?

一式、二式と来たので・・・・・・。
ハセガワA帯日本機祭り その5 三式戦闘機 飛燕

筆者が勝手に考えた企画、ハセガワA帯日本機祭りの5番目はこいつ。
三式戦闘機 飛燕だ。

今までの戦闘機とはちょっと違った見た目だね。

日本軍では珍しい液冷エンジン搭載機ですな。
三式戦闘機 飛燕とは?

これは一式、二式戦闘機に続いて作られた大日本帝国陸軍の戦闘機だ。
キ番号はキ61。
連合軍によるコードネームはTony(トニー)
開発は川崎航空機。
現在の川崎重工業だね。

死んだんじゃないの~?

アレはバイク好きのスタッフが川崎重工業から名前をとったとか。

1940年に陸軍は液冷発動機、ハ40を使用した軽戦闘機と重戦闘機の開発を指示する。
この内重戦闘機がキ60、軽戦闘機がキ61となる。
後者が後に正式採用されて三式戦闘機、飛燕になるんだ。

キ60の方は?

調べたところ、空冷発動機を搭載したキ44(鍾馗)の方が整備性等で優れており、更にキ61(飛燕)がキ60以上の性能を出したことから不採用で終わったみたいですな。

本機の最大の特徴でもある空冷式の発動機、ハ40。
これはドイツのBf109Eに搭載されているダイムラー・ベンツDB601をライセンス生産したものだ。
空冷式の場合は発動機自体を外気で冷却するため、空気抵抗が増す問題があった。
対する液冷式の場合は冷却水を使って発動機を冷やす構造になっている。
外気に曝す必要が無いので機首を絞って空気抵抗を減らし、速度向上を期待できた。

あれ、なら全部液冷式のエンジンを乗せたほうがいいんじゃないの?

しかし液冷式の発動機にも弱点がある。
①熱を持った発動機を冷却水で冷やす。
↓
②温まった冷却水をラジエーターで放熱。
↓
③放熱した冷却水を再び発動機へ流す。
・・・・・・という構造になっているんだ。
そのためそれらの循環装備が必要になり機体の重量増を招いたり、複雑な構造のため生産や整備がしにくくなるんだ。

反対に空冷式の場合は外気に曝してやればいいだけなので単純な構造をしており、生産や整備、重量面などで有利になるという利点が。

そのため生産・整備両面で苦労した機体であったようだ。
特に整備面では、他の機体がほとんど空冷機であったことから液冷発動機を整備しきれず、不調が相次いだようだ。

海軍でも彗星艦爆で同じような現象が起こっていましたな。

後に空冷エンジンを搭載した型が登場しているが・・・・・・それはまた別の話。
今回のキットは商品名は単に「飛燕」だけど、厳密には飛燕一型丁。
一型は最初の量産型で、前述したハ40を搭載した型。
そして丁は機首に20mm砲×2、翼内に12.7mm砲×2装備しているのが特徴だ。

調べたところ、一型は武装違いで4種類(甲・乙・丙・丁)あるようですな。
丁は最後に登場したようです。

前述通り整備や生産でのトラブルが相次いだが、本土防空戦では部品調達のしやすさや空冷機に比べて高高度での性能低下が少なかったので、そこそこ戦果は上げているようだ。
空戦では米軍から「最も相手にしやすい戦闘機」と評価されてしまっているけど。
余談だが、連合軍がつけたTony(トニー)というコードネーム。
この名前はイタリア移民のアメリカ人によく見られた名前であり、連合軍が飛燕をイタリア軍のMC.202フォルゴーレのコピーだと思い込んでいたのがきっかけでつけられたのだとか。

言われてみれば似ているような・・・・・・。

飛燕の「ハ40」もMC202フォルゴーレの「アルファロメオRA1000RC41」も、元を辿れば同じ「DB601」のライセンス生産品ですからね。

大戦期の日本軍唯一の液冷戦闘機。
そのスマートな姿を、現代の卓上に再現してみよう。
箱の中身を見てみよう

それでは早速開封する。
中身はこんな感じ。

基本的な内容は今までのハセガワA帯と同じかな?

袋に入ったパーツ類はこんな感じ。
通常ランナー2枚にクリアーランナー1枚と、やはり他のA帯キットとほとんど同じですな。

部品が少なめだから、やっぱりすぐ形になりそう。

塗装は2種類。
片方は飛行第244戦隊の小林少佐機。
もう片方は飛行第17戦隊所属機。
今回は前者で作ってみよう。

今回は塗装による部品への加工や選択は無いようですね。
次回、製作開始!

例によって今回はここまで。
次回から作業を始めよう。

すぐ完成するかな?

筆者はハセガワの1/72スケールの飛燕を組むのは今回が初めてだそうです。
というか飛燕自体まだ一機も完成させていませんな。

実はファインモールド社の飛燕二型改を組んだことがあったが、部品を紛失してしまったので途中で放置しているようでね。
なのでこのハセガワ製品が飛燕完成1号になりそうだ。

あちらも部品を見つけて復帰させたいところですな。

とりあえず、次回はこのハセガワ製品を進めていこう。

お楽しみに~。
この記事で紹介しているキット