ハセガワから発売されています、CP帯版の屠龍を作っていきましょう。
前回はダイジェストで組み立てを終えた。
今回は主に迷彩部分の塗装を重点的に紹介し、その他はダイジェストで完成を目指す。
早速完成だね。
筆者は更新をサボっていたみたいだけど。
作業で手一杯だったそうです。
更新頻度を優先して記事を薄めるのもアレだからね。
とりあえず作業を再開しよう。
塗装図の確認
このキットに収録された塗装は2種類。
今回は1番の迷彩、飛行第4戦隊の樫出勇中尉機で塗ってみましょう。
この複雑そうな斑迷彩、どうやって再現するのかな。
下地を作る
手始めに下地から。
- 風防の下塗り→Mr.カラーのRLM79サンドイエロー
- 全体の下塗り→Mr.サーフェイサー1000
- 黄色帯下塗り&白帯→ガイアノーツのサーフェイサー・エヴォホワイト
ですな。
前回の機体とは違い、日の丸の下地に白い帯が巻かれている。
キットではデカールが付属し、それでも再現できる。
今回は塗装で再現するけどね。
筆者曰く
- 中古品なのでデカールが破損する可能性が懸念された
- 上下でデカールの端を合わせるのが難しい
といったことで塗装に。
今までの経験を踏まえた判断だね。
本体の色を塗っていく
白帯はデカールを参考に幅を測り、マスキング。
そのまま
- 黄色帯→Mr.カラーの黄橙色
- プロペラ→Mr.カラーの赤褐色
- 主脚→Mr.カラーのシルバー
と塗っていきます。
黄色帯もデカールがついてくるけど、やっぱり塗装で再現だね。
過去の筆者を見ていると、寧ろこの黄色帯のほうがデカールで苦戦しまくったという。
黄色帯をマスキング後、本体の基本色を塗っていきます。
使用したのはMr.カラーの灰緑色ですな。
この辺りまでは前回の飛行第13戦隊版と同じような感じだね。
いよいよ迷彩だけど……。
筆で斑迷彩を塗ってみよう
ここから問題の斑迷彩ですな。
筆者の手持ちのエアブラシではこの細かい斑塗装は上手くできそうにありません。
なので筆で塗ってしまいましょう。
筆者の使っているエアブラシってなんだっけ。
タミヤのベーシックエアーブラシですな。
安物の割りに使い勝手のよいトリガー式なのが長所です。
ただ極端に細かい迷彩には不向きのようで。
無論、エアブラシはこのハンドピースだけでは動かないので、コンプレッサーを別個用意してください。
話を迷彩に戻そう。
まずは鉛筆で下書き。
モールド部分をアタリにして、各迷彩を描いていく。
説明書と睨み合いながら……。
ある程度描いたら迷彩の塗装を始める。
今回使った塗料はMr.カラーの濃緑色(川崎系)
先に輪郭部分を描いてから内側を塗りつぶすといいだろう。
ラッカー系のMr.カラーだからサッと塗って乾かしてを繰り返して……
あんまり筆でこすり続けると下地が溶け出して汚くなるよ。
使っている筆はクレオスのMr.ブラシの面相筆ですな。
筆者のはだいぶ使い込んでいるので、毛先が広がっていますが……。
このくらいの迷彩だったら、多少毛先が広がっているものでもまったく問題ない。
ある程度塗ったら別の区画に下書きをし、更に筆塗り。
これを繰り返していく。
一度に全部下書きをしてから塗ろうとすると筆者の場合
- 作業中に手で触れている間に下書きが消えてしまう
- どこを迷彩色で塗るのか把握できなくなる
- 目に見えて作業が進んでいるか確認できないのでモチベーションが下がる
といった問題が発生する。
少々濃度調整が難しいですな。
薄すぎるとモールド部分にスミ入れ感覚で流れこんでしまいます。
しかし濃いと上手く筆から塗料が離れず……。
筆塗りは基本的に薄い塗料を塗り重ねることが多いけど……
- モールドに流れ込むのを防ぐ
- 細かい模様を何度も塗り重ねるのが大変
といった理由で、今回はやや濃い塗料を使って1~2回だけ塗っている。
特にマスキングテープを貼った箇所は薄い塗料が流れ込みやすいので注意だ。
筆に大量の塗料を含ませた状態でテープ部分は塗らないようにしよう。
テープの箇所は白や黄色。
明るい色は後で修正が難しいから余計に注意しつつ……。
ちなみに上の画像は筆者の筆塗り迷彩時のフォーメーションです。
塗料皿に溶剤を出し、これに筆を浸して濃度調整をしつつ塗料ビンから直接塗料を筆にとります。
「空気に触れると塗料の性質が変化する」
みたいな感じの注意喚起がメーカーからされていた気がするけどね。
よい子のみんなはちゃんともう一個塗料皿を出して、そこにビンの塗料を出して使おう!
最終的にこんな感じに。
これで迷彩は完了ですな。
塗装図通りに塗っても、胴体の側面と上部はつじつまが合わないときがある。
なんとなく合わせてしまおう。
筆者は
- 水平尾翼
- 主翼
- 胴体横&垂直尾翼
- 胴体上部
の順に進めている。
下書きと筆塗りを繰り返していると、先に塗った箇所とのつじつま合わせが心配だったけど……
水平尾翼端とか、つじつま合わせの必要がないところから先に進めていくといい感じに。
迷彩が終わったのでマスキングを剥がします。
帯部分が現れて一気にカラフルになりましたな。
筆塗りの迷彩については過去にいくつかやっているので、それらも参考にしてほしい。
同じ飛行機の迷彩筆塗りだと、下の九九式軍偵のがあるけど……
今回はラッカー系の筆塗りだから上のヘッツァーの記事のほうが参考になりそう。
筆者としては、筆塗り迷彩は水性塗料のほうがやりやすいようですが……
川崎系の濃緑色がMr.カラーしかなく、それで筆塗りすることに。
キットの指示通りでもいいし、好みの色で塗ってしまってもいいだろう。
通常の濃緑色はやや青みが強く、川崎系の濃緑色はやや黄色みが強い。
マーキング!
続いてマーキングタイム。
キットのデカールはこんな感じですな。
中古品の割にはきれいといいますか。
筆者があらかじめ天日干ししていたからだね。
特に白いマーク類がきれいになっているけど、あいにく今回はどれも使わない。
貼り付けるとこんな感じに。
台紙からは問題なく剥がれましたが、日の丸など大判マークが一部ヒビ割れましたな。
何とかつなぎとめて貼り付けています。
あらかじめクリアーコートでもしてから貼り付ければよかったかもしれない。
ついでに細かい部分の塗り分け。
このキットにはプロペラの警戒線のマークが付属しない。
黄橙色で塗り分けておこう。
一気に完成を目指す
後はウェザリング。
これはいつもの3点セットだね。
最後につや消しクリアーを吹きつけ、各部の組み立てと風防のマスキングを剥がして完成です。
各部のクリアーパーツに塗ったマスキングゾルも剥がし忘れないようにしてください。
以下、ギャラリーとなる。
ハセガワ 二式複座戦闘機 屠龍甲 完成!
筆者は迷彩で時間をかけていたようだけど、できあがってみるとかなりいい感じに。
苦労が報われる瞬間ですな。
以前作ったグライフの蛇行迷彩に比べれば、まったく楽なものだろう。
前回作った飛行第13戦隊の単色塗装のものと。
迷彩の有無で大きく印象が異なりますな。
今回のは飛行第4戦隊所属の樫出勇中尉の機体。
飛行第4戦隊は大戦後期に主に北九州方面の防空を担当。
樫出中尉はこの屠龍に乗り、B-29爆撃機を26機撃墜したとされている。
B-29の最多撃墜記録……とされているようですな。
作ってみた感想のコーナー
迷彩とマーキングだけが前回のキットと違うんだよね。
というか寧ろこちらが先に登場して、前回のキットがそのバリエーションとして発売された。
組み立てに関しては前回のものと同じ。
上に貼り付けた過去記事を参照にしてほしい。
特徴的な迷彩は今回筆塗りで再現。
少々手間がかかりますが、できあがるとなかなか見ごたえのあるものになります。
単色塗装も収録されているので、難しそうに感じる方はそちらで作るのもよいでしょう。
海軍機は同じような塗装と地味な記号系のマークが多いけど……
陸軍機は迷彩やマークが個性的なんだよね。
2023年10月現在は定番品ではないのであまり見かけないけど、気になる人はぜひとも手にとってもらいたい。
双発機の割にはごちゃごちゃした外付けの装備も少なく、窓枠などの塗り分けも少ないのが救いだ。
主翼と胴体を合わせるのに少し苦労する、それくらいかな?
今回はここまで。
屠龍甲型に関してはこれで完結だ。
続きは次回!
この記事で作っているキット