
模型大隊戦闘日誌、始まるよ!

前回、前々回とタミヤの晴嵐が完成しました。
今回は何を作るのでしょうか。

ここ最近は新製品やら直近の積み崩しが多かった。
数年単位で積んでいる戦車を崩していこう。

筆者の在庫だと十数年レベルのもありそうだけど。

7、8年クラスのも大量にありますな。
今回のお題 ブロンコ オチキスH39ロケットキャリアー


今回作るのはこちら。
ブロンコより
オチキスH39ロケットキャリアー
だ。
サイトによっては商品名を
「オチキス戦車ロケットキャリアー」
としていることも多いけど、ここでは上記のとおりにする。

FCM36以来のフランス戦車だね。
例によってドイツ軍鹵獲車両っぽいけど。

これは確かここの1周年記念の直後に購入して、そのまま積んでいたという。
一緒に購入した客車キットは完成しましたが、オチキスだけ放置されて……。
オチキスH39ロケットキャリアーとは?

この車輌は第二次世界大戦直前にフランスのオチキス社が開発した軽戦車だ。
この一族、当時の呼び名が安定しないものであるようだ。
とりあえず一般的なオチキスH35・H38・H39の呼称をメインで使う。

H39も軽戦車1935年型H-1939年改やら、オチキス軽戦車38年型Dシリーズやら……。

第一次世界大戦の後期、フランスのルノー社が傑作戦車ルノーFT-17を開発。
一時大戦後もそれらを装備していたフランス軍だったが、1926年頃から軍はそれに代わる歩兵師団向けの新型戦車を配備しようとした。
当初はルノー社のルノーD1、それの改良型であるD2が開発されていたがFT-17の後継としては大型でコストも安くなかった。

ルノーFT-17……
当時としては画期的な
- 回る砲塔
- 戦闘室・機関室で区切られた内装
を持っていて、後の戦車に大きな影響を与えたという。

1933年頃、オチキス社が独自の開発案を軍に提出。
すんなり採用されると思いきや、軍は比較案を他のメーカーにも募った。
軍が「最大装甲厚40mm」という条件を新たに提示してきたこともあってオチキス社も開発を続行。
これが後にオチキスH35となる。

そういえば似たような名前の戦車があったような……。

ところが競合相手としてルノー社の開発したR35軽戦車が登場。
H35であったけど、R35と比較して操縦性能に問題があった。
そのため歩兵支援用としては不適切と判断され、歩兵戦車としてはR35に敗れてしまう。

どうもH35、凹凸面での操縦性に難ありだったようですな。
随伴歩兵と運用するので、その辺りが致命的だったらしく。

ところがR35の最高速度20km/hと比較してH35は最高速度が28km/h出ることから、騎兵科用の戦車としてH35は採用される。
その後更に速度を求めた騎兵科の要望によりH35はエンジンを換装し、最高速度は約35km/hまで上昇。
また主砲の21口径37mm戦車砲SA18から35口径37mm砲SA38に換装し、火力を強化。
一般的に
- 旧型エンジン+旧主砲装備→H35
- 新型エンジン+旧主砲装備→H38
- 新型エンジン+新主砲装備→H39(今回つくるのはこれ)
と呼ぶようだ。
この辺りの分類は当時の公式ではなく、戦後の通称とする資料もあるみたいだけど。
特に新エンジンのH38とH39はごっちゃになるパターンが多いらしい。

エンジンを換装したことにより、背面のデザインが異なるようですな。
横から見たときに
- 旧型エンジンのH35→後ろに行くに連れてエンジンデッキの高さが低くなる
- 新型エンジンのH38・H39→前と後ろでエンジンデッキの高さが同じ
のような。

他のフランス戦車同様、1940年5月~6月の西方戦役後はドイツ軍に接収され、2線級の装備として使われた。
今回作るのはヴルフラーメン40を装備した自走ロケット砲タイプ。

フランス戦車は当時のドイツ軍戦車と比較して装甲とかは勝っていたけど、主力としてはあんまり使われていないってやつだっけ。

大半のフランス戦車は砲塔が1人乗りですからね。
2~3人乗り砲塔を持ったドイツ軍戦車と比較すると、車長が指揮に専念できない構造という。
性能面でもルノーB1bisやソミュアS35と違い、オチキス軽戦車やルノーR35では装甲がわずかに厚い位ですな。

歩兵戦車として不採用となるも、騎兵戦車として復活したオチキス軽戦車。
ブロンコのキットで、改良されたH39にロケット砲を増設したドイツ軍仕様を作ってみよう。
箱の中身を確認しよう


それでは早速開封。
中身はこんな感じに。

説明書とパーツなどの大袋ですな。


大袋を開けてまずはプラパーツの確認。
このキットは内部パーツも再現されているけど、そこまでパーツ数は多くない。

フルインテリア……ではないみたいだね。
以前のだとタミヤイタレリのセモベンテ辺りに近いというか。


その他部品とデカール。
金属パーツは
- 主砲
- 牽引用チェーン
- サスペンション用スプリング
のようですな。

本キットはサスペンションに可動機構はない。
スプリングは単純な金属パーツだ。


塗装は1944年にノルマンディー方面に展開していた、ドイツ軍第21装甲師団所属車輌の1種類のみ。
ただ砲塔番号がI、II、IIIの3種類から選択できる。

塗装パターンはダークイエローの下地に、ダークグリーンの帯迷彩のようだね。
次回、組み立て開始!

今回はここまで。
次回から作業開始となる。

うーん、ブロンコかぁ。
以前筆者が同社のトゥラーン&ズリーニィでだいぶ苦戦していたけど、大丈夫かな?

あちらほどではなさそうですが……
裏で進めている筆者がなにやらつまづいていますな。

組めるところから組もうとして、迷走しまくっているようだ。
詳しくは次回以降になるだろう。

続きは次回!
この記事で紹介しているキット