模型大隊戦闘日誌、始まるよ!
前回はハセガワA帯の疾風が完成しましたな。
これで同シリーズの完成品は6個目となります。
いよいよ同シリーズ最後のキットに取り掛かることになった。
今回はそれの紹介といこう。
長かったA帯日本機祭りもいよいよ最後のキットだね。
残っているのは・・・・・・あれですな。
ハセガワA帯日本機祭り その7 九七式三号艦上攻撃機
筆者が勝手に始めた企画、ハセガワA帯日本機祭り。
その最後の刺客がこちら。
九七式三号艦上攻撃機だ。
今回は戦闘機じゃないんだ。
ええっと攻撃機は・・・・・・。
攻撃機は時代や国によって定義が変わりますな。
大戦期の大日本帝国海軍では
- 急降下爆撃が出来る機体→爆撃機
- 急降下爆撃が出来ない機体で、魚雷と爆弾両方が搭載可能→攻撃機
- 急降下爆撃が出来ない機体で、魚雷のみ搭載可能→雷撃機
とのことです。
一概には言えませんが現代では
- 戦闘機とほぼ同じくらいの大きさで、対地・対艦攻撃を主とする機体
が攻撃機扱いされることが多いようです。
いずれにしろ、爆撃機の仲間と言えますな。
更に空母に搭載できるものは艦上。
搭載できないものは陸上となる。
本機は艦載可能な機体なので、艦上攻撃機となる。
九七式艦上攻撃機とは?
九七式艦上攻撃機は大日本帝国海軍の攻撃機だ。
略符号はB5NもしくはB5M。
連合軍によるコードネームは前者がKate(ケイト)
後者がMabel(メイベル)
あれ、同じ機体なのに2種類も名前が。
この機体、1935年に海軍が十試艦上攻撃機として中島と三菱に競作を命じたんだ。
んで1937年(皇紀2597年)に九七式艦上攻撃機として採用される。
どっちが?
両方。
!?
どうも両者に決定的な性能差がなかったためといわれている。
中島製のものがB5N
三菱製のものがB5Mとなる。
外見としては中島製が引き込み脚なのに対して、三菱製は固定脚なのが特徴だ。
ただ中島製のが約1250機ほど生産されたのに対して、三菱製は約120~150機ほどの少数の生産で終わっています。
そのため九七式艦上攻撃機というと、基本的に中島製(B5N)のほうを差す場合が多いですな。
三菱製が少数に終わった理由として、中島製の九七艦攻が発動機を従来の「光三型」から「栄一一型」に換装して出力が上がったというのもある。
九七式艦上攻撃機の中でも
- 中島製で光三型を搭載したものが一号
- 三菱製が二号
- 中島製で栄一一型を装備したものが三号
となる。
今回作るのは栄一一型を装備した中島製、九七式三号艦上攻撃機だ。
発動機の直径が小さくなっているので、機首が一号に比べて細くなっているのが外見的特長といえる。
ややこしいなぁ。
なお後に更に改称されて
- 一号→一一型
- 二号→六一型
- 三号→一二型
となっています。
本機は日本海軍機としては初めて全金属製の機体。
国産機としては初めて引き込み脚を採用した、当時としては画期的な航空機となっている。
零戦や九九艦爆と共に大戦初期の日本軍快進撃を支えた機体といえるね。
因みにかの有名な「トラ・トラ・トラ」の打電。
これは真珠湾攻撃時に空母赤城所属の淵田美津雄中佐搭乗の本機から放たれたものであるんだ。
詳しくは後述しますが、淵田中佐の機体は本キットにも収録されていますな。
ただ真珠湾攻撃時ではなく、インド洋(セイロン沖の戦い時)のものとなっています。
大戦後半になると後継機の天山艦攻が登場したため第一線を退き、その後は対潜哨戒や輸送船団護衛などを担当するようになった。
最も大戦後期には制空権を失ったので、新型の天山ですら苦戦するような状態なんだけどね。
空戦能力が皆無の艦攻は制空権がないと・・・・・・。
近年の話題としては2015年に種子島沖にて本機の残骸が発見され、今年2021年6月に引き揚げが実施されたとのことだ。
そういえば筆者のTwitterになんか海中の艦攻の映像が流れてきていたような・・・・・・。
近年も話題の絶えない帝国海軍傑作艦攻。
今回はハセガワの定番品で、その姿を再現してみよう。
箱の中身を確認しよう
それではキットの中身を見ていこう。
パーツ類の入った袋、説明書、デカール貼り付けの指示書、そしてデカールという内容となっている。
やっぱりいつものハセガワA帯だね。
袋の中身はこんな感じ。
通常ランナーが4枚に、クリアーランナーが1枚。
なんかここはいつもと様子が違うような。
どうやらこのキットは純粋なハセガワの製品ではなく、かつて存在したマニアホビーというメーカーの金型を引き継いだもののようです。
同社の金型を用いた製品は他にもハセガワから発売されている。
筆者の手持ちだとここの開設直後に購入した九七式司偵と百式司偵のセット。
この内前者が旧マニアホビー製品のようだ。
塗装は3種類。
それぞれ1番から順に・・・・・・
- 真珠湾攻撃時の空母飛龍搭載機
- 海軍第12航空隊所属機
- 空母赤城搭載の淵田中佐機(渕田中佐と記述されているが、おそらく誤記)
となっている。
他のハセガワ製品と比較すると1種類多いのが魅力。
どれになるかな?
このキット、実は過去に筆者が2機完成させています。
それぞれ1番と2番の塗装ですな。
なので今回は3番の淵田中佐機で完成させる予定だ。
次回、製作開始!
今回はここまで。
次回から作業を始めよう。
既に2機も完成させているんなら、筆者は大丈夫かな?
ところがこのキット、筆者の記憶によるとちょっと手のかかるキットなのですよ・・・・・・。
気になるなぁ。
詳しくは次回以降お届けしよう。
お楽しみに~。
この記事で紹介しているキット